「満足感のある試合だが見ていて疲れた」。WBA、WBC世界ライト・フライ級王者の寺地拳四朗がスペシャルゲストとしてカニサレス戦を振り返る!4月8日(月)に『エキサイトマッチSP』として放送・配信!

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 WBA、WBC世界ライト・フライ級王者、寺地拳四朗(32=BMB)がWOWOW『エキサイトマッチSP』の収録に臨んだ。3度目のゲスト出演となった寺地が自己解説したのは1月23日にエディオンアリーナ大阪で行われた元WBA王者で現1位、WBC2位のカルロス・カニサレス(ベネズエラ)との防衛戦。寺地は2回に先制のダウンを奪ったが、3回には自身がダウンを喫するという展開で最後まで目の離せない激闘だった。その試合を寺地は「おもしろい試合で満足感もあるけれど、見ていて疲れた」と振り返った。WBC王座の4度目、WBA王座の3度目の防衛を果たした寺地は試合後、以前から痛めていた拳の手術に踏み切った。その影響で次戦は夏以降が有力だ。


■3回の自身のダウン 「ああ、倒れちゃった」

 WBC王座を奪回した試合、WBA王者との統一戦など直近の4戦をすべてKO(TKO)で終わらせてきた寺地は、WBAの指名挑戦者を迎えるにあたり「油断せずに自分のペースで戦えば自然とKOに繋がる」と自信を見せていた。しかし、寺地は初回に挑戦者の圧力を受け早々と受けに回ってしまった。「焦りはなかったが、思ったよりも出てくるなと感じた」という。

 2回、寺地は右をテンプルにヒットしてダウンを奪う。「手応えは自分では分からなったけれど効いていたはず」と振り返る。これで一気にペースは寺地に傾いたが、そのまま勝利に繋がるということはなかった。カニサレスが意地を見せたのだ。続く3回終盤、今度は寺地がカニサレスの右をカウンターで浴びてダウン。「ああ、倒れちゃったという感じのフラッシュノックダウンでダメージはなかった」と明かす。

 4回を終わった時点の公開採点はジャッジ二者が37対37のイーブン、もうひとりは38対36でカニサレス優勢と発表された。「自分では取っているかと思ったけれど、まだ全然大丈夫と思った」と話す。気持ちには余裕があったようだ。


■最終盤で「勝つことに徹した」

 中盤も両者は意地を張り合うような打撃戦を展開した。いつ、どちらが倒れても不思議ではないような壮絶なパンチの交換に場内は湧き返った。寺地は「練習どおりどんどんプレッシャーをかけていこうと思った」と明かす。自らの窮地を客観視して笑いながら振り返った寺地は、「必要に応じてクリンチもしなくちゃいけないと感じた」とも。

 8回終了時に再び公開された採点はジャッジ二者が76対74で寺地優勢、もうひとりは75対75だったが、9回、10回とカニサレスが盛り返した。

 こうしたなか寺地はセコンドのアドバイスを受け11回、12回と戦い方を変えた。足をつかいながら左ジャブを突き、確実にポイントをピックアップしたのだ。この作戦が功を奏し、114対112(二者)、113対113の接戦をものにした。「しんどかった。あれ(足をつかう戦い方)は昔のスタイル。パンチをもらわなければポイントは取れると思った。倒すことは諦めて勝つことに切り替えた」と苦しかった最終盤を振り返った。


■年内に4団体王座統一 来年にフライ級転向が理想

 試合後は「これまでで最もダメージがあった」という。試合2日後には以前から痛めていた右拳の付け根付近の腱の出術に踏み切った。「(医師からは)しばらくはパンチを打ってはダメと言われているので打てるのは5月頃かな。いまは右拳をつかわない練習、ガードとかクリンチとかボディワーク、ウィービングなどをやっています。クリンチって意外に難しいですよ」と笑う。

 次戦はしばらく先になりそうな気配で、寺地は「夏以降」という。その間にライト・フライ級のIBF王者とWBO王者の統一戦が行われる可能性が出てきた。以前からライト・フライ級4団体王座の統一に強い興味を抱いている寺地にとっては朗報といえる。1年前にはWBO王者のジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)との統一戦が決まりながら相手の急病で流れた経緯があり、その後はWBCとWBAの指名防衛戦をこなしながら対抗王者との対戦を待っている状態なのだ。「6月にIBF王者とWBO王者が対戦するという話があるみたいなので、(その勝者との4団体統一戦は)時期的にはちょうどいいかも」と希望を口にする。

「正直いって減量は厳しいけど、4団体の王座統一ができるならライト・フライ級に留まる。年内に王座統一を果たし、来年にはフライ級に転向」――それが現時点の理想的なプランだ。「いまやっている練習が体に馴染み、次の試合では新しい拳四朗を見せられると思う」と自身も進化を楽しみにしている様子だ。


『エキサイトマッチSP「寺地拳四朗vsカニサレス」「那須川天心vsロブレス」』は、4月8日(月)午後9時からWOWOWで放送・配信される。



◆◆◆WOWOW 番組情報◆◆◆


★『エキサイトマッチSP「寺地拳四朗vsカニサレス」「那須川天心vsロブレス」』

L・フライ級最強王者の寺地拳四朗が日本人キラーの異名を持つ元王者カルロス・カニサレスを相手に迎えた防衛戦と「神童」那須川天心の第3戦を振り返る。

<放送・配信日>4月8日(月)午後9:00[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]

<出演>スペシャルゲスト:寺地拳四朗/解説:飯田覚士、西岡利晃


★『エキサイトマッチSP「井上拓真vsアンカハス」「ユーリ阿久井政悟vsダラキアン」』

WBA世界バンタム級王者の井上拓真とS・フライ級王座9度防衛を誇るアンカハスの激闘とWBA世界フライ級王者ダラキアンにユーリ阿久井政悟が挑んだ大一番を振り返る。

<放送・配信日>4月15日(月)午後9:00[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]

<出演>スペシャルゲスト:井上拓真、井上真吾/解説:ジョー小泉


★『エキサイトマッチSP「田中恒成vsバカセグア」「中谷潤人vsサンティアゴ」』

世界最速で4階級制覇を成し遂げた田中恒成の偉業達成の瞬間と中谷潤人がみせた戦慄の3階級制覇の舞台裏をそれぞれ本人解説で振り返る。さらにホープ増田陸の一戦も!

<放送・配信日>4月22日(月)午後9:00[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]

<出演>スペシャルゲスト:田中恒成、中谷潤人/解説:浜田剛史


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