発売前に重版決定! 二度読み必至の逆クロニクル・サスペンス。吉川トリコ最新小説『あわのまにまに』2月22日発売
「好きな人とずっといっしょにいるために」、あのとき、あの人は何をした?
血縁とはなにか、結婚とはなにか、なにをもって家族とするのか。
川のように流れる時間の中で、因習から自由になりたいともがく人たちの姿を書きました。
――吉川トリコ
川のように流れる時間の中で、因習から自由になりたいともがく人たちの姿を書きました。
――吉川トリコ
株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区)は、吉川トリコ氏の最新作『あわのまにまに』を2023年2月22日(水)に刊行しました。本書は、2029年から10年刻みで1979年までさかのぼりながら(逆クロニクル)、ある家族をとりまく真実が明かされていく全6章からなる小説。書店員さんやメディアからの注目度も高かったため、発売前に重版を決定した話題作です。
★作品情報ページ:https://www.kadokawa.co.jp/product/322109000581/
『余命一年、男をかう』(講談社)で第28回島清恋愛文学賞を受賞されるなど、数々の傑作を発表してきた吉川氏。本書には、これまでの作品でも発揮されてきた、市井のひとりひとりの「私たちならでは」の生き方をこまやかにすくいとる視点と、これまでの作品にはない「とてつもない恐ろしさ」が驚くべき濃度で込められています。
吉川作品に馴染んできた方も、そうでない方も、ぜひ皆様に読んでほしい一冊。小説って凄い、吉川トリコって凄い、そう思うことまちがいなしです。
発売前にプルーフ本にてお読みいただいた書店員さんからも、「二度読み必至」「今年一番の衝撃作」「ドキドキが止まらない」など多くのご感想が寄せられていますので、抜粋してお届けします。
- 「動揺」「衝撃」「圧巻」感情が揺さぶられる!書店員さんから感想続々
――有隣堂トレアージュ白旗店 小出美都子さん
読み終えて、ゾッとしました。全ては●●の掌の上だったなんて。今度は順を追って読みたいと思います。
――明屋書店厚狭店 小椋さつきさん
読みだしたら止まらない。時代がさかのぼるにつれ、見えてくる家族の「かたち」から目が離せませんでした。大多数の人が「ふつう」と感じている人間関係に、息苦しさを抱いている人はぜひこの本を。オススメです。
――未来屋書店碑文谷店 福原夏菜美さん
凄いの一言です。最初のなぜだろう?からの明かされる秘密が、繋がっていくのが圧巻でした。
――宮脇書店境港店 林雅子さん
一章ごとに動揺してしまうなんで秘密を知ってしまったんだろう。第三者だからこそ察してしまうこと、 登場人物目線だからこそ見えてしまうこと。その描き方がすごい。遡って読んでいった後は今度は未来に向かって読んでいくと見えてくることがある。コレは二度読み必至です!!
――宮脇書店ゆめモール下関店 吉井めぐみさん
時代をさかのぼりながら明かされる、家族の秘密にドキドキが止まらない。読みながら「えっ?」と思わず声を上げてしまいました。「ふつう」と思っていた価値観が激変する驚きの物語。秘密を持たない人は一人もいない。こっそりひっそり、それぞれの行方を見続けていたいです。
――紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん
人って悲しくて、怖い。自分が愛してずっと離れたくない人と一緒にいるためなら、どんなあっと驚くこともでき、隠し通すこともできる。読み進めていくうちにどんどん深い秘密の深淵にはいっていくようだ。家族の歴史ってもしかしたら、このようなことも現実にあるのではないかと思える。構成がすごい。読み手の気持ちを手練手管に操る。
――ジュンク堂書店滋賀草津店 山中真理さん
想像もつかない秘密に辿り着いた。主役は誰なのか?ラストに激震が走る!残存思念に笑いかけられたような読後感。
――うさぎや矢板店 山田恵理子さん
- 著者メッセージ
- どれだけの秘密が、この家族には眠っているんだろう――
最新作『あわのまにまに』
「好きな人とずっといっしょにいるために」、
あのとき、あの人は何をした?
2029年から1979年まで10年刻みでさかのぼりながら明かされる、
ある家族たちをとりまく真実。
あの時代、確かにそうやって、わたしたちは生きていた――。
『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞した著者が放つ、
生き方、愛、家族をめぐる、「ふつう」を揺らがせる逆クロニクル・サスペンス。
- 〈ある家族たちの軌跡をたどる全6章〉
1 二〇二九年のごみ屋敷
二十三歳上の兄は、十八歳のとき日本国籍を選んで韓国からやってきた。おばあちゃんのお通夜でも、ママは通常通り。うすうす気づいていた。うちの家族はふつうとはちがう。
2 二〇一九年のクルーズ船
クルーズ船で一緒になった、私たちの子どもと言っていいぐらいの年齢の夫婦。新婚旅行だというのに、さらにもうひとまわりもふたまわりも年若の青年が同行していた。
3 二〇〇九年のロシアンルーレット
おねえちゃんは変わってる。クリスマスの夜にダイヤモンドの指輪を餃子で包んで食べようとするぐらい。そして私もおねえちゃんも、ママの掌の上で踊らされている。
4 一九九九年の海の家
ノストラダムスの月が過ぎても、世界は終わらなかった。海の家でバイト中、幼なじみである彼女は「ママは、パパが死ぬのを待ってたんじゃないか」と言った。
5 一九八九年のお葬式
「あの人、死んだって」。親友から、その亭主の死を知らせる電話があったのは日付の変わるころだった。
職場で出会い、結婚も出産も同じ年の親友。姉妹のようになんでも分けあった。
6 一九七九年の子どもたち
シャネルが死んだ年、私たちは出会った。彼女が結婚するなら私も結婚するし、彼女が子どもを産むなら私も子どもを産む。そう決まっているから、そうしなければならない。
◆書誌情報
発売:2023年2月22日(水)電子書籍同日配信
定価:1,870円(本体1,700円+税)
頁数:320頁
体裁:四六判並製 単行本
装丁:川名潤
装画:ムラサキユリエ 「知れない二重奏」2022
ISBN:9784041121566
発行:株式会社KADOKAWA
初出:「小説 野性時代」2021年12月号~22年1月号
- 著者紹介
1977年静岡県浜松市生まれ、愛知県名古屋市在住。2004年、「ねむりひめ」で〈女による女のためのR-18文学賞〉第3回大賞および読者賞を受賞、同作収録の『しゃぼん』でデビュー。著書に『グッモーエビアン!』『戦場のガールズライフ』『少女病』『ミドリのミ』『ずっと名古屋』『光の庭』『女優の娘』『夢で逢えたら』『流れる星をつかまえに』、「マリー・アントワネットの日記」シリーズなど多数。22年、『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞。エッセイでは、『おんなのじかん』所収の「流産あるあるすごく言いたい」で第1回PEPジャーナリズム大賞2021オピニオン部門を受賞。
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