撮影不可能と言われた炭鉱坑内の写真を集めた写真展「筑豊・最後の坑夫たち」

１月１４日（水）から１８日（日）まで福岡市美術館で開催！

明治に始まる産業革命を担い、戦後の高度経済成長を支えた筑豊地方の炭鉱・山野炭鉱。エネルギー革命により炭鉱がその役割を終えようとしていた昭和４８年（１９７３年）、３人のアマチュアカメラマンが地下５２７メートルの炭鉱坑内に入ることを許されます。それから約４０年。決して日の目を見ることの無かった坑夫たちの実像が現代に蘇ることとなりました。

 

■写真展「筑豊・最後の坑夫たち」開催への経緯

１９７３年（昭和４８年）３月１９日、福岡県飯塚市の写真愛好クラブ「銀光会」のメンバーだった永吉博義・吉岡安臣・帆足昌平の３名は、稲築町（現・福岡県嘉麻市）にあった山野炭鉱の地下坑内に入り、作業現場の状況と坑夫たちの様子をフイルムに収めることが出来ました。

撮影者３名は、ガス探知機を装備した保安員の付き添いで、地下５２７メートルの坑内に入り、キャップランプの明かりだけが頼りの暗い過酷な世界で働く抗夫の姿をとらえています。これらの写真は、撮影者の一人である永吉博義氏実家の倉庫に、３５年間保管されていました。

そして奇跡的に殆どすべての写真が破損・汚損されずに再発見されました。平成２３年、山本作兵衛氏の「炭坑の記録画および記録文書」が、日本で初めて世界記憶遺産に登録されるなど、明治の産業革命から戦後の高度経済成長を支えた炭鉱にスポットが当たっていますが、坑内は危険であるため残された写真は非常に少ないと言われています。

この度、これら貴重な記録である筑豊の炭鉱坑内写真を収めた写真集が初めて刊行されることを契機として、一人でも多くの人に炭鉱の歴史を知っていただくため、福岡市美術館にて無料の写真展を開催することとなりましたので、ご案内申し上げます。

■写真展「筑豊･最後の抗夫たち」

日時：２０１５年１月１４日（水）～１８日（日）９時半から１７時まで
場所：福岡市美術館　市民ギャラリーＢ（福岡県福岡市中央区大濠公園1-6）
主催：「写真展筑豊・最後の坑夫たち」実行委員会
お問い合わせ：集広舎（川端幸夫　070-5271-3767／092-271-3767）

写真展パンフレット

■写真集『１９７３筑豊･最後の抗夫たち』（２０１５年１月８日発行）集広舎刊

収録：筑豊地域15炭鉱（嘉穂郡・田川郡・田川市・嘉麻市・宮若市・飯塚市）約300点。
著者：永吉博義（1932年11月生まれ／82歳）帆足昌平（1946年2月生まれ／68歳）
Ｂ５判変形／上製／160頁　定価／2,700円＋税
詳細はこちら　http://www.shukousha.com/information/publishing/3819/

写真集『１９７３筑豊･最後の抗夫たち』（表紙）

■山野炭鉱とは

山野炭鉱（やまのたんこう）は、福岡県嘉穂郡稲築町（現在は合併して嘉麻市）に存在した炭鉱。三井財閥系の筑豊における主力鉱であった。1898年開山、閉山は1973年。
1965年にはガスによる爆発事故で237名が亡くなった。写真では過酷な労働現場で働く抗夫たちの様子を活写している。

■facebook上に写真集のページを開設し、一部の写真を無料で配信しています。
https://www.facebook.com/1973LastMiner

展示写真の一部

 

■プレスリリース配信元「集広舎」概要

アジア関連書籍を中心に据えながら、様々なジャンルの自由なパブリッシングを目指して生まれたのが集広舎です。昭和４４年に福岡で創業した中国書店（ http://www.cbshop.net/ ）を母体にしています。
集広舎／有限会社中国書店　（代表取締役：川端幸夫）
〒812-0035　福岡市博多区中呉服町5番23号　TEL: [phone]　FAX: [phone]
集広舎公式サイト：　http://www.shukousha.com/

※プレスリリースのPDFはこちら　http://prtimes.jp/a/?f=d12354-20150113-3840.pdf