ダムの問題は、民主主義の問題でもある!?半世紀もの間、ダム建設から故郷を守ってきた人々の暮らしを巡る映画『ほたるの川のまもりびと』制作資金調達のために、クラウドファンディングスタート!
半世紀もの間、ふるさとを守り続けている13世帯の暮らしを巡るドキュメンタリー映画プロジェクト
長崎県川棚町こうばる地区。夏には蛍が舞う自然豊かなこの里山に、ダム建設計画が持ち上がったのは約半世紀前。そして今まさに住民たちの反対をよそに、ダム建設のための土地収用が強行されようとしています。私はそんな状況にも関わらず、明るく前向きに暮らす13世帯の家族の日々を、世界中の人々に伝えたくて映画を制作しています。6月30日、その制作資金を調達するためのクラウドファンディングをスタートしました。
☆映画の制作意図
長崎県川棚町こうばる地区は、夏には蛍が舞い、子供たちが川で遊ぶ豊かな自然に囲まれた美しい里山です。ここにダム建設の話が持ち上がったのが半世紀ほど前。以来、こうばる地区の住民たちは、ふるさとを守ろうと反対運動を展開してきました。現在残っている家族は、13世帯。半世紀もの間、苦楽を共にしてきたこうばる地区の方々の結束はとても固く、幼い子供からおじいちゃんおばあちゃんまでが、まるで一つの家族のようです。
いつ工事がはじまるかもしれないという緊迫した状況の中でも、明るく前向きに日々の暮らしを営んでいます。
この作品は、そんなこうばるに暮らす人たちの日常を描くドキュメンタリー映画です。私たちは、ここでの暮らしの描写を通して、こうばる地域で起こっていることが、特別な地域の、特別な人たちの問題ではなく、ふるさとを持つ日本人の誰もが関わる問題であることを伝えたいと考えています。賛成、反対を問う映画ではありません。
まず、見てほしい。こうばるの暮らしを感じてほしい。その暮らしが、公共の福祉と引き換えに、失われようとしています。その事実を知ってほしいのです。ダムはほんとうに必要か、必要じゃないのか。公共の利益か、自分のふるさとで生きる権利か。その選択について、考えるきっかけを提供できる映画にしたいと思っています。
☆石木ダムについて
石木ダムの建設計画は、今から半世紀ほど前の1962年に持ち上がりました。事業の主体は、長崎県と佐世保市。ダムの目的は利水と治水。利水とは飲み水を確保すること。佐世保市は、年々水利用が減少しているのにも関わらず、ダムが完成される頃には「水の需要は増加する、だから必要だ」と言っている。また治水の面では、石木川にダムをつくることで川棚川の下流域の洪水を防ぐことができるとしている。石木川はとても小さな川。注ぎ込む川棚川の流域面積の9分の1。その川にダムをつくることで、果たして治水に有効なのだろうか。反対住民は、推進側の根拠について、もう一度検証すべきとしています。
☆日本のダム問題と民主主義について、考えるきっかけに
今、日本では、こうばる地区以外でも、たくさんのダムがつくられようとしています。この里山の地に限った話ではありません。必要なダムか、そうじゃないダムか。住んでいる人たちの生存権を奪っても、公共の福祉に値するものなのかどうか。私たちはもっと知る必要があると思います。この映画はそのきっかけを提供するものになります。ぜひともご支援のほど、よろしくお願いします。
NPO法人Better than today.代表理事/
監督/プロデューサー 山田英治
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