【若年層のパソコン利用実態の調査レポート】子どものパソコン所有は学力アップにつながる
~ICT社会に向けた学習の必須ツール化へ~
ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(以下:WDLC)は、学力とパソコン所有の関連性を把握することを目的に、中学生~大学生の子どもを持つ30歳~59歳の親、1,548人を対象に子どものパソコンの利用実態に関する調査を実施しました。
WDLCでは、情報機器や情報サービスに関する業界を超えた連携によって、新たなデジタルライフスタイルの提案を目指しています。今回の調査ではお子様が自分専用のパソコン (以下 "マイパソコン") を持つことが学習のプロセスや結果に好影響を与えていることが判明し、また、過半数の親が「勉強意欲が高まった」と感じていることが判明しました。
2020年以降の大学入試から、従来の入試制度が変わると言われていますが、その中でパソコンを導入した試験も検討されており、今回の調査の中では大学入試改革に関する意識も浮き彫りになりました。
本調査の結果から、WDLCでは今後お子様へのパソコン訴求を強化するための活動に、長期的に注力していきます。第一弾として、お子様に安心してパソコンをご利用いただくために、お子様のパソコンを管理する親に対するペアレンタルコントロールの訴求を、WDLCのポータルサイト (http://aka.ms/my1stpc) をはじめ、オンラインで開始します。
ポータルサイトには今後お子様向けのパソコン啓発コンテンツや、小さいときからパソコンを使って活躍している方の事例等、コンテンツを継続的に追加していきます。
「My First PC ~はじめてのマイパソコン~」ポータルサイト
http://aka.ms/my1stpc
(パソコンと「学び」の関係 気になる5つのこと/お子様が安心&安全にパソコンを使うために/未来をひらく最新おすすめパソコン)
- TOPICS
【早い段階でのマイパソコン所有が学力アップにつながる】
◆ 偏差値*65以上の中高生の3人に1人はマイパソコンを所有。偏差値*65未満の中高生と比較すると
マイパソコン所有率に約1.5倍の差が。
◆ 偏差値*65以上の大学生の3人に1人が、高校時代までにマイパソコンを所有。
【中高生の子を持つ親がパソコンを与えた理由は「学習効果」で、過半数の親は効果を実感】
◆ 中高生全般で見ると、パソコンを子どもに買い与える際に、親は「学習効果」を最も期待している。
◆ 実際にパソコンを買い与えたことで、中高生の子を持つ親の過半数が「勉強意欲が高まったと感じている」と回答。また子どもにマイパソコンを持たせたことの満足度は約90%という結果に。
◆ 中高生全般で見ると、パソコンを使った学習内容として「勉強に必要な調べ物」が最も多く、「塾や予備校の自宅学習」、「受験勉強」での学習に関する項目が20%以上と上位になる結果に。
【マイパソコンを持つ中高生の親はリスク対処にも高い意識】
◆ パソコンを所有する中高生の親は非所有の親と比較して、子どもの情報通信機器の利用を親が監視して制限する“ペアレンタルコントロール”の認知度に約21ポイントの差が。 「インターネットトラブル」「有害サイトへの接触」といったリスクの対処法を認知していることが、マイパソコンの有無につながっている傾向に。
【2020年以降で検討されている大学入試改革に向けた対策はパソコン!?】
◆ 2020年以降の大学入試改革について、影響を受けると言われている中学生を見ると、「現行の試験から変わることを知っている」が過半数を超え、パソコンを所有している層が非所有層と比較して、20ポイントも高い結果に。
*偏差値:本調査においては、学力を図る一つの指標として偏差値を採用しています。本調査における偏差値は調査対象者である親御さんの回答に基づいています。
- 学生の“マイパソコン”の所有実態
【偏差値*65以上の中高生は3人に1人がマイパソコンを所有!?】
偏差値*65以上の中高生の3人に1人がマイパソコンを所有していることが分かりました。偏差値*65未満の中高生と比較するとマイパソコンの所有率に約1.5倍の差が生まれる結果となり、偏差値*が高い学生の方が所有率は高く、学力とマイパソコン所有の相関関係があることが見受けられる結果となりました。
【偏差値*65以上の大学生の3人に1人が、大学入学前までにマイパソコンを所有!】
子どもへマイパソコンを与えるタイミングは、中学、高校、大学の“入学”という節目が最も多く、偏差値*65以上の大学生で見ると、高校時代にはすでに3人に1人がマイパソコンを所有しているという結果に。
ここ数年、総務省および文部科学省は、「フューチャースクール推進事業」や「学びのイノベーション事業」などのICT教育推進事業を急速に進めており、小学生においては教科の中にパソコン操作の時間を設けるなど、2019年度までに全児童生徒に一台ずつの情報端末を整備する予定だと発表しています。
- “マイパソコン”を子どもに買い与える理由
【子どものマイパソコン所有に期待することは「学習効果」】
中高生全般で見ると、マイパソコンを子どもに買い与える際に、親は受験も含めた「自宅学習」、あるいは「学校の授業サポート」の理由が高く、「学習効果」を最も期待していることが分かりました。また「子どもの将来のため」や「自分で調べて解決する力をつけてもらうため」とICT教育の波を受け、ITリテラシーの必要性を感じて子どもへマイパソコンを与えることも、ひとつのきっかけになっていると考えられます。
- 子どもの“マイパソコン”活用成果
【子どものマイパソコン所有は「勉強意欲を高める」ことにつながる!?】
実際、子どもにパソコンを買い与えたことで、中高生の子を持つ親にとってポジティブな印象が多く見受けられます。最も気になる事項のひとつである勉強への影響については、「勉強意欲が高まったと感じている」と過半数以上となる約60%の親が回答しています。その他「情報収集能力」、「IT、デジタルへの理解」、「資料作成能力」などの向上を感じていることが分かりました。
【子どものマイパソコン所有の満足度は約90%】
また子どものマイパソコン購入に対する満足度は約90%となっており、マイパソコン所有が勉強や学習、
またそれに紐づく項目への好影響をもたらしていることが分かりました。
- 子どもの“マイパソコン”を使った学習内容
【偏差値*65以上の中学生のマイパソコンを使った学習として「英会話」、
「プログラミング」のポイントが高い結果に!】
中高生全般で見ると、マイパソコンを使った学習内容として「勉強に必要な調べ物」が最も多く、「塾や予備校の自宅学習」、「受験勉強」での学習に関する項目が20%以上と上位になる結果に。マイパソコンで効率的に物事を調べ、受験勉強や塾、予備校での学習を効果的に進めていくという学習スタイルが増えていくと考えられます。
また偏差値*65以上の中学生と比較すると、全般的に中高生全体の数値よりも高いポイントとなりますが、中でも特徴的な回答として「英会話」や「プログラミング」のポイントがより高くなる傾向に。将来の受験や新しい教育プログラムの影響が見受けられます。2016年になり、文部科学省が小学校でのプログラミング教育の必修化を検討すると発表し、2020年度からの新学習指導要領に「プログラミング」を教える内容を盛り込む方向で議論しており、若年代にとって「プログラミング」はとても身近な学習科目になっていることが考えられます。
- 「ペアレンタルコントロール」で子どもの安全なパソコン活用を
【マイパソコンを持つ中高生の親はリスク対処にも高い意識】
マイパソコンを所有する中高生の親は非所有の親と比較して、子どもの情報通信機器の利用を親が監視して制限する “ペアレンタルコントロール”の認知度に約21ポイントの差があることが分かりました。「インターネットトラブル」「有害サイトへの接触」といったリスクの対処法を認知していることが、子どものマイパソコンの有無につながっている傾向が見られました。
〈「ペアレンタルコントロール」の認知度〉
- 大学入試にパソコンが必要となる時代へ
【2020年以降で検討されている大学入試改革に向けた対策にパソコンが重要!?】
2020年以降の大学入試改革について、影響を受けると言われている中学生を見ると、「現行の試験から変わることを知っている」が過半数を超え、パソコンを所有している層が非所有層と比較して20ポイントも高い結果に。さらにパソコンを所有している層の過半数となる50%はすでに何かしらの対策を取っているという結果になりました。具体的な入試内容はまだ決まっていませんが、2020年以降、パソコンを利用した試験(CBT方式:Computer Based Testing)の導入が検討されており、今後ますますマイパソコンの重要性が高まるといえるのではないでしょうか。
〈大学入試改革に関する認知度とパソコン所有〉
- 脳科学者 中野信子さんによるパソコンと「学び」に関するコラム
【知能の発達を促すには、限られた時期に“知的刺激”を与えること】
脳において“知能”を司るのが、前頭前皮質の背外側部(はいがいそくぶ)と呼ばれる領域です。この部分が厚いか、そうでないかでその人の知能の程度が決まるとされています。つまり、背外側部が厚くなることで、脳の発達につながるのです。これが一気に厚くなる時期が、思春期に当たるおおよそ小学高学年の10歳から中学・高校あたり。背外側部が実際にどこまで厚くなるかは、主にその時期の教育の仕方、“知的刺激”の受け方によるんです。
従来はテレビや本が知的刺激を得られるツールの代表格だったわけですが、今はパソコンやインターネットで簡単にそういった刺激に触れることが可能になりました。友達と遊んだり、テレビや本で知的好奇心をふくらませ刺激を高めることも重要ですが、時空間の広がりという観点では、テレビや本などとは比べものにならない刺激がパソコンとインターネットの世界に眠っていると言ってもよいでしょう。
パソコンやインターネットを用いるのは、“知的貧困”を防ぐのに有効な手立ての1つでもあるわけです。私は、使えるツールがそこにあるなら可能な限り使うべき、という考えです。パソコンという知能を伸ばすツールを積極的に与えることは、子どもにとってすごく良いことだと思っています。
【リアルを大事にするならバーチャルとの違いを認識させることが最重要】
子どもに早くからパソコンを使わせることに、なんとなく不安を感じる親が多いことも理解しています。特定の望ましくない使い方に集中してしまったり、ネット上の偏った情報に意見や感情を左右されてしまったり、子どもにとって不適切なコンテンツがあふれていたり……。あるいは犯罪の加害者や被害者になりうる可能性もゼロではないですよね。そこでは親のリテラシーが大変重要になります。
自由に使えるところと抑制するところなど、子どものパソコン利用に対する規範を明確にしておくことや、さまざまな情報について客観的な正しい判断を親から与えられることが大切です。また、ペアレンタルコントロールのような子どもを有害コンテンツから保護する仕組みを理解し、上手に活用することも必要です。自分の過去の失敗経験を踏まえながら、具体的に危険な事例を教えるのも1つの方法ですよね。
パソコンやインターネットを介したバーチャルなコミュニケーションにのめり込むことに問題はないのか、と疑問を呈する人もいるかもしれません。それについては、バーチャルとリアルのコミュニケーションにはこういう差がある、生身の対面コミュニケーションにはバーチャルとは違った価値がある、ということを教えるのがむしろ大切だと思います。「与えない」のが良いことだとは思いませんし、少なくとも「リアルのコミュニケーションを大事にしたいから、パソコンを買わない」というのはナンセンスです。リアルが大事だと言いたいのであれば、両方の価値と違いを比較すべきです。結局はどちらも大事で、バランス良く使うことが重要なのですから。
科学者 中野 信子
1975年、東京都生まれ。
東京大学工学部を卒業し、東京大学大学院医学系研究科で医学博士号取得。
フランス国立研究所で研究員として勤務。
横浜市立大学客員准教授、東日本国際大学特任教授。
主な著書に『あなたの脳のしつけ方』など。
- ぺアレンタルコントロールについて
有害サイトの閲覧や有料サイトへの課金、そして使用時間の管理など、お子様のパソコン使用を制御する「ペアレンタルコントロール」で「安心」と「安全」を
CASE1.有害なサイトを見てしまったらどうしよう。
ペアレンタルコントロールの「フィルタリング機能」を使えば、お子様が有害なサイトにアクセスするのを防ぐことができます。また制限のレベルやコンテンツのカテゴリー別に制限をかけるなど、より細かな設定も可能です。
CASE2.親の目を盗んでゲームに課金してしまうかも・・・。
ペアレンタルコントロールを使えば、アプリやゲームへのアクセスを制限したり、特定のアプリやゲームの利用を禁止することができます。またクレジットカード番号の入力の際に暗証番号を設定しておけば、不用意にお子様が課金できなくなります。
CASE3.パソコンばかりで、外で遊ばなくなるのが心配。
お子様がバーチャルの世界で時間を費やしすぎないように、使用時間を制限することができます。方法は2つ。パソコンを使用できる時間帯を設定する方法と、パソコンを1日何時間まで使用できるかを決める最大時間数を設定する方法です。たとえば平日は1日2時間までに制限し、週末はもっと長く使えるようにすることも可能です。
パソコンで子どもたちの「学び」が変わる。
本調査結果や脳科学者 中野信子さんのインタビュー全文を紹介するスペシャルサイト「My First PC ~はじめてのマイパソコン~」公開中。
URL:http://aka.ms/my1stpc
「若年層のパソコン利用実態に関する意識調査」調査概要
・調査手法:インターネット調査
・調査委託先:株式会社マクロミル
・調査地域:全国
・調査対象:第一子が中学、高校、大学のいずれかに通っている親
※中学生_偏差値*65以上:258人 偏差値*65未満:258人
高校生_偏差値*65以上:258人 偏差値*65未満:258人
大学生_偏差値*65以上:258人 偏差値*65未満:258人
・調査期間:2016年6月29日~6月30日
・有効回答数:1,548サンプル
*偏差値:本調査においては、学力を図る一つの指標として偏差値を採用しています。本調査における偏差値は調査対象者である親御さんの回答に基づいています。
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