米国ライフサイエンス企業BioRestorative社、肥満および代謝障害の治療に関連する幹細胞生成法について特許を取得
日本の製薬およびバイオ産業との戦略的パートナーシップの可能性を開く
幹細胞療法に重点をおく米国のライフサイエンス企業BioRestorative Therapies, Inc.(本社:米国ニューヨーク州、代表:Mark Weinreb(マーク・ワインレブ)、OTC:BRTX、以下「BioRestorative社」)は、10月17日、肥満および代謝障害を標的として当社が開発している細胞療法(ThermoStem®)に関連する褐色脂肪幹細胞生成法について、日本における特許を取得したことをお知らせいたします。
今回の特許取得により、非胚性ヒト褐色脂肪由来幹細胞を分離し、機能的なヒト褐色脂肪細胞に分化させる方法と、ヒト褐色脂肪細胞の代謝活性を変化させる化合物を特定する方法に対し、特許権が付与されました。この技術は、糖尿病、肥満、高血圧および心不全をはじめとする多様な変性疾患および代謝疾患の治療に応用できる可能性があると期待されています。
当社の褐色脂肪代謝技術に対する特許の発行は、2015年11月の米国、2017年4月のオーストラリアに続いて今回が3カ国めとなります。
BioRestorative社CEOの Mark Weinrebは、「この度当社の細胞療法について、日本において特許を取得できたことは当社にとって大きな節目となります。今回の特許取得によって、当社の褐色脂肪技術に関わる知的財産保護が世界的に強化されます。また今後、当社の技術を臨床試験や代謝関連化合物の特定に向けて前進させるべく、日本の製薬産業やバイオ産業との戦略的パートナーシップの可能性を探ることも可能となります。当社の有する幹細胞技術が、糖尿病や高血圧などの代謝性疾患の治療に変革をもたらすことを確信しています。」とコメントしています。
■肥満および代謝障害を標的にした細胞療法(ThermoStem®)について
ThermoStem®は、褐色脂肪由来幹細胞(BADSC)を用いて肥満および代謝障害(糖尿病、高脂血症、高血圧など)を対象とした同種異系細胞療法です。BioRestorative社では、褐色脂肪組織(BAT)の研究や生物工学による治療送達システム、BAT機能を制御する薬剤の創製など、当社の基盤となる技術を用いてこの治療法の開発を進めています。
BATは高い代謝活性を有する特殊な脂肪組織で、エネルギー、脂肪酸およびブドウ糖を消費(消耗)して熱を産生するはたらきがあります。BATは成人にはわずかな量しかみられず、その量と肥満や代謝異常は逆相関の関係にあります。BATの活性や量を増大させることにより、血糖値や脂肪酸値の改善、高脂肪食誘発性肥満モデルにおける体重増加の抑制などの治療的ベネフィットが認められています。生体工学を用いてカプセル化したBATによってヒトの褐色脂肪量を増やす方法は、様々な代謝障害を治療する新たな戦略となるものです。
【BRTX ThermoStem®のハイライト】
・ヒトの褐色脂肪組織および白色脂肪組織を幅広く収集、特徴ある褐色脂肪由来幹細胞を含めた細胞ライブラリ
・米国のほか、オーストラリアや日本など世界各地でのヒト褐 色脂肪由来幹細胞(BADSC)の特定および分離、その治療的利用に関する特許等、BATに焦点を当て特許ポートフォリオ
・生物工学によるBAT生成1:BADSC/生物学的足場
-小動物を用いた概念実証(Proof of Concept)に成功:高脂肪食誘発性肥満モデルにおいて血糖値および体重が改善
-2014年科学雑誌「Stem Cells」に掲載:“Metabolically active human brown adipose tissue derived stem cells/代謝的活性を有するヒト褐色脂肪組織由来幹細胞”
・生物物工学によるBAT生成2:BADSC/カプセル化デバイス
-BioRestorative社の細胞ライブラリより最も強力なBADSC株を選定
-臨床的使用が可能な量の機能的褐色脂肪細胞(>90%)を生成することのできる、既知組成でゼノフリーな培地を開発
-生体工学により生成したBATの安全かつ効率的な送達のため、生体適合性と免疫保護性を兼ね備えた回収可能デバイス(ヒトへの使用についてFDA認可済)を利用
■パートナーシップ、インライセンシング、共同開発について
・相当規模のBADSC由来人工多能性幹細胞(iPSC)の開発、および治療応用のための機能的褐色脂肪細胞への効率的な分化
・BioRestorative社の有するBADSC株やゼノフリー既知組成培地および分化条件を活用した創薬およびハイスループットのライブラリスクリーニング
・BADSC療法の臨床的活用を拡大する次世代の送達システムの開発
・BADSC療法の新たな臨床的適応の特定および事業開発
■BioRestorative Therapies, Inc.について
BioRestorative Therapies, Inc.(www.biorestorative.com)は、主に成体幹細胞に関する細胞・組織プロトコルを用いて治療薬を開発しています。当社の中核事業は、代謝障害と椎間板・脊椎疾患に関する2つの治療プログラムです。
• 代謝障害に関する治療プログラム(ThermoStem®)
当社は肥満および代謝障害を対象とし、褐色脂肪組織「BAT」を生成する褐色脂肪由来幹細胞を用いた細胞療法を開発しています。BATはヒトの代謝恒常性を制御する自然由来の褐色脂肪を模倣しようとするものです。初期の前臨床研究では、身体内の褐色脂肪の量が増大すると、カロリー燃焼が高まり、血糖値および脂質値が低下する可能性が示されています。褐色細胞値の高い人は肥満および糖尿病のリスクが低いと考えられることも、研究で認められています。
• 椎間板・脊椎疾患に関する治療プログラム(brtxDISC™)
当社の主要な細胞治療製品候補であるBRTX‐100は、患者自身の骨髄より採取した間葉系幹細胞の自家培養により作製する製品です。私たちは、慢性的な腰部椎間板疾患に苦しむ患者において、この製品を椎間板ヘルニアの非外科的治療に利用することを目指しています。BRTX-100の製造工程では、患者の骨髄を採取し、その骨髄から幹細胞を分離および培養して、その細胞を凍結保存します。外来治療で医師が患者の損傷した椎間板にBRTX-100を注射します。この治療は、非侵襲的な治療では痛みが軽減せず、外科手術を要する患者を対象とするものです。当社はBRTX‐100を用いて椎間板の脱出・膨隆に関連する変性円盤疾患による慢性腰部痛を治療する第Ⅱ相臨床試験の開始について、米国食品医薬品局(FDA)より承諾を得ています。
*将来予想に関する記述
このプレスリリースには、1933年連邦証券法(改正を含む)第27A条および1934年証券取引所法(改正を含む)第21E条に定義される「将来予想に関する記述」が含まれており、その将来予想に関する記述は1995年米国民事訴訟改革法のセーフハーバー規定に準じてなされています。このような記述には、多数のリスクおよび不確実性が内在しており、証券取引委員会に提出している当社の有価証券報告書(Form 10-K)に明記したものを含め、さまざまな因子およびその他のリスクによって、将来予想に関する記述において予想したものとは大きく異なる状況、事象、結果に至ることがあります。本文書に含まれる将来予想に関する記述の評価にあたっては、このような因子を考慮し、その記述に過剰に依存すべきではありません。このプレスリリースにおける将来予想に関する記述は、記載の日付時点のものであり、当社はこの記述を更新する義務を負いません。
今回の特許取得により、非胚性ヒト褐色脂肪由来幹細胞を分離し、機能的なヒト褐色脂肪細胞に分化させる方法と、ヒト褐色脂肪細胞の代謝活性を変化させる化合物を特定する方法に対し、特許権が付与されました。この技術は、糖尿病、肥満、高血圧および心不全をはじめとする多様な変性疾患および代謝疾患の治療に応用できる可能性があると期待されています。
当社の褐色脂肪代謝技術に対する特許の発行は、2015年11月の米国、2017年4月のオーストラリアに続いて今回が3カ国めとなります。
BioRestorative社CEOの Mark Weinrebは、「この度当社の細胞療法について、日本において特許を取得できたことは当社にとって大きな節目となります。今回の特許取得によって、当社の褐色脂肪技術に関わる知的財産保護が世界的に強化されます。また今後、当社の技術を臨床試験や代謝関連化合物の特定に向けて前進させるべく、日本の製薬産業やバイオ産業との戦略的パートナーシップの可能性を探ることも可能となります。当社の有する幹細胞技術が、糖尿病や高血圧などの代謝性疾患の治療に変革をもたらすことを確信しています。」とコメントしています。
■肥満および代謝障害を標的にした細胞療法(ThermoStem®)について
ThermoStem®は、褐色脂肪由来幹細胞(BADSC)を用いて肥満および代謝障害(糖尿病、高脂血症、高血圧など)を対象とした同種異系細胞療法です。BioRestorative社では、褐色脂肪組織(BAT)の研究や生物工学による治療送達システム、BAT機能を制御する薬剤の創製など、当社の基盤となる技術を用いてこの治療法の開発を進めています。
BATは高い代謝活性を有する特殊な脂肪組織で、エネルギー、脂肪酸およびブドウ糖を消費(消耗)して熱を産生するはたらきがあります。BATは成人にはわずかな量しかみられず、その量と肥満や代謝異常は逆相関の関係にあります。BATの活性や量を増大させることにより、血糖値や脂肪酸値の改善、高脂肪食誘発性肥満モデルにおける体重増加の抑制などの治療的ベネフィットが認められています。生体工学を用いてカプセル化したBATによってヒトの褐色脂肪量を増やす方法は、様々な代謝障害を治療する新たな戦略となるものです。
【BRTX ThermoStem®のハイライト】
・ヒトの褐色脂肪組織および白色脂肪組織を幅広く収集、特徴ある褐色脂肪由来幹細胞を含めた細胞ライブラリ
・米国のほか、オーストラリアや日本など世界各地でのヒト褐 色脂肪由来幹細胞(BADSC)の特定および分離、その治療的利用に関する特許等、BATに焦点を当て特許ポートフォリオ
・生物工学によるBAT生成1:BADSC/生物学的足場
-小動物を用いた概念実証(Proof of Concept)に成功:高脂肪食誘発性肥満モデルにおいて血糖値および体重が改善
-2014年科学雑誌「Stem Cells」に掲載:“Metabolically active human brown adipose tissue derived stem cells/代謝的活性を有するヒト褐色脂肪組織由来幹細胞”
・生物物工学によるBAT生成2:BADSC/カプセル化デバイス
-BioRestorative社の細胞ライブラリより最も強力なBADSC株を選定
-臨床的使用が可能な量の機能的褐色脂肪細胞(>90%)を生成することのできる、既知組成でゼノフリーな培地を開発
-生体工学により生成したBATの安全かつ効率的な送達のため、生体適合性と免疫保護性を兼ね備えた回収可能デバイス(ヒトへの使用についてFDA認可済)を利用
■パートナーシップ、インライセンシング、共同開発について
・相当規模のBADSC由来人工多能性幹細胞(iPSC)の開発、および治療応用のための機能的褐色脂肪細胞への効率的な分化
・BioRestorative社の有するBADSC株やゼノフリー既知組成培地および分化条件を活用した創薬およびハイスループットのライブラリスクリーニング
・BADSC療法の臨床的活用を拡大する次世代の送達システムの開発
・BADSC療法の新たな臨床的適応の特定および事業開発
■BioRestorative Therapies, Inc.について
BioRestorative Therapies, Inc.(www.biorestorative.com)は、主に成体幹細胞に関する細胞・組織プロトコルを用いて治療薬を開発しています。当社の中核事業は、代謝障害と椎間板・脊椎疾患に関する2つの治療プログラムです。
• 代謝障害に関する治療プログラム(ThermoStem®)
当社は肥満および代謝障害を対象とし、褐色脂肪組織「BAT」を生成する褐色脂肪由来幹細胞を用いた細胞療法を開発しています。BATはヒトの代謝恒常性を制御する自然由来の褐色脂肪を模倣しようとするものです。初期の前臨床研究では、身体内の褐色脂肪の量が増大すると、カロリー燃焼が高まり、血糖値および脂質値が低下する可能性が示されています。褐色細胞値の高い人は肥満および糖尿病のリスクが低いと考えられることも、研究で認められています。
• 椎間板・脊椎疾患に関する治療プログラム(brtxDISC™)
当社の主要な細胞治療製品候補であるBRTX‐100は、患者自身の骨髄より採取した間葉系幹細胞の自家培養により作製する製品です。私たちは、慢性的な腰部椎間板疾患に苦しむ患者において、この製品を椎間板ヘルニアの非外科的治療に利用することを目指しています。BRTX-100の製造工程では、患者の骨髄を採取し、その骨髄から幹細胞を分離および培養して、その細胞を凍結保存します。外来治療で医師が患者の損傷した椎間板にBRTX-100を注射します。この治療は、非侵襲的な治療では痛みが軽減せず、外科手術を要する患者を対象とするものです。当社はBRTX‐100を用いて椎間板の脱出・膨隆に関連する変性円盤疾患による慢性腰部痛を治療する第Ⅱ相臨床試験の開始について、米国食品医薬品局(FDA)より承諾を得ています。
*将来予想に関する記述
このプレスリリースには、1933年連邦証券法(改正を含む)第27A条および1934年証券取引所法(改正を含む)第21E条に定義される「将来予想に関する記述」が含まれており、その将来予想に関する記述は1995年米国民事訴訟改革法のセーフハーバー規定に準じてなされています。このような記述には、多数のリスクおよび不確実性が内在しており、証券取引委員会に提出している当社の有価証券報告書(Form 10-K)に明記したものを含め、さまざまな因子およびその他のリスクによって、将来予想に関する記述において予想したものとは大きく異なる状況、事象、結果に至ることがあります。本文書に含まれる将来予想に関する記述の評価にあたっては、このような因子を考慮し、その記述に過剰に依存すべきではありません。このプレスリリースにおける将来予想に関する記述は、記載の日付時点のものであり、当社はこの記述を更新する義務を負いません。
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