QOLを向上させる、“患者中心の抗がん剤”の未来 韓国のCNPharmが“無苦痛抗がん新薬”を発表!

韓国を代表するバイオ専門企業、株式会社CNPharm(本社:韓国、代表取締役:チョン・ヒョンボム、以下CNPharm)は、従来よりも苦痛の少ない抗がん剤「Pain-free Anticancer Drug」の前臨床を完了し、6月29日(金)に行われた韓国・食品医薬安全庁主催の“2018グローバルバイオカンファレンス(GBC2018)”にて、抗がん新薬候補物質である「CP-727」の有効性及び前臨床結果を発表致しました。これにより、無有害作用量内で苦痛を極力与えずにがんを治療する“無苦痛”抗がん新薬の世界最初の例として、すい臓がんを対象としたグローバル臨床の計画を進めることが期待できます。

現在使用されている抗がん剤は、【無有害作用量(NOAEL)】の数十倍に達する容量が患者に投与されており、すい臓がんなどに使われる代表的な抗がん剤であるNab-パクリタキセルの場合、無有害作用量の約40倍、卵巣がんの治療に使われるパクリタキセルは、約30倍の容量が投与されていることになります。無有害作用量を超えて投与することにより、がん患者は、好中球·血小板減少、体重減少、嘔吐、脱毛など様々な苦痛や副作用を経験することが知られています。(※1)

今回、CNPharmが発表した【無苦痛抗がん剤(Pain-free Anticancer Drug)】と呼ばれるこの新薬は、既存の抗がん剤の慢性的な問題である毒性と、これによる副作用を克服するとともに、無有害作用量の範囲内で、がん組織の死滅を誘導するため、苦痛や副作用の誘発を従来より抑えたがん治療を実現したのが最大の特徴です。この新薬は乳がん、肺がんなどの様々ながんの治療薬であるドセタキセル(Docetaxel)と無機高分子を結合させたもので、血中薬物放出が最高3%にとどまるほど低く、体内の臓器の循環を介してがん組織を探していく選択性(TTR)は非がん組織に比べて10倍以上高いため、毒性及び副作用をなくしてその薬の効果を増加させた改良新薬として、韓国国内及び世界中の医薬系から注目を浴びています。

【無苦痛抗がん新薬 (Pain-free Anticancer Drug)】は、韓国保健福祉部の医療技術研究開発事業国策プロジェクトの支援を受けて前臨床専門機関のケムオン、梨花薬学大学、ソウル峨山病院などにてその有効性と無有害作用量の容量確認を終えたことで、前臨床中間結果は、すでに2017年7月にSCI級学術誌International Journal of Nanomedicineに論文として発表されています。

ソン・ヨンス CNPharm研究所長(大韓科学学会会長、梨花女子大学教授)は、「抗がん治療時の苦痛は、抗がん剤の毒性が原因でこの毒性により十分な容量を投与できず、最終的にがんの転移や耐性などが発生する。無苦痛抗がん剤は人中心、患者中心のがん治療時代を開く」と説明。


■Right to Try法案に見る、承認に向けた今後の展開
CNPharmは今回有効性評価と臨床結果発表に続き、近いうちに臨床機関(CRO)を選定して食薬庁に本臨床許可申請(IND filing)を行う予定です。本臨床はドセタキセルの乳がん、胃がん、肺がん、前立腺がん、卵巣がん、頭頸部がん、食道がん、すい臓がんという8つのがんのうち、難治がんであるすい臓がんを対象に、2019年より韓国とアメリカで同時にグローバル臨床1/2a(※2)を進める予定です。また、日本での臨床に関しては韓国の臨床第1相以降から進める方向で検討しております。

2016年、アメリカのオバマ大統領が「1960年代、月に人を送るために努力したように、がんの治療に政府支援をしたい」と別名「Cancer Moonshot」を発表した後、がんの予防、診断、および治療の進行速度を2倍に高めるための努力が進められていますが、特に2017年5月30日トランプ大統領が「Right To Try」法案に署名したことから末期患者に臨床第1相終了治療薬を用いた治療も可能となり、末期患者に希望を与えています。「無苦痛抗がん剤」も臨床第1相終了後、末期患者に治療の機会を与えることができるものと期待され、注力して研究がすすむものと見込まれます。

※1:論文 Abraxane_Product_Monograph / 180713、Albumin parclitaxel FDA /  180713より引用
※2:グローバル臨床1/2a・・・臨床1相と2aを同時に修行する場合で疾病の危険度が高く、患者を対象に試験を行う場合、試験薬のtoleranceとPK/PDそしてefficacyを同時に確認する臨床試験デザインの方法。

【参考動画】*2018年6月29日、2018 Global Bio Conference イベント及び発表場面


【株式会社CNPharmについて】
2001年設立したCNPharmは遺伝子の研究と開発に専念し、抗がん剤の技術を開発しています。CNPharmのチェ・ジンホ博士チームは主にLDH(Layered Double Hydroxide)の抗がん剤伝達体を開発。その他にもソン・ユンス博士のPhosophazeneを利用した抗がん剤開発特許も保有しています。2000年以降、チェ博士の遺伝子LDH技術は、Nature、Angewandte Chemie、Scientific Reports、そしてChemical & Engineering Newsなどの世界最高の科学ジャーナルに紹介されました。ソン博士チームは、Polyphosphazene伝達技術に関してSCI生化学及びナノ技術ジャーナルに50件以上の研究論文を発表。また、Yongjoo Jun博士は、ソン博士チームの遺伝子伝達技術の中心研究員です。CNPharmは、遺伝子伝達研究から進み、抗がん剤開発、酸化防止伝達等の分野へ研究を拡大しています。

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