過去10年間でタナゴ4種が絶滅した北九州市の紫川。河川整備工事が影響か?市民・行政・専門家を集め、対策方針や自然と人との共生を議論する福岡県内最大規模の環境シンポジウムを12月4日に開催
今年で19回目となる「ふくおか水もり自慢!」をNPO法人北九州・魚部が運営。「市民の声から始まる自然再生」をテーマに実施
北九州市を拠点に自然の面白さを全国へ発信するNPO法人北九州・魚部(所在地:福岡県北九州市、代表:井上大輔、以下「魚部」)は、福岡県より運営委託を受け、県内の自然に関わる市民、団体、企業、行政、専門家を集めたイベント「第19回ふくおか水もり自慢!in 北九州」を12/4(日)に開催します。
環境首都を目指す北九州市のシンボルリバー紫川では、生息していたタナゴ4種がこの10数年の間に絶滅しました。原因として治水のための工事の影響であることが示唆されています。また、野生では絶滅した紫川産カゼトゲタナゴ(絶滅危惧種)を魚部や到津の森公園で域外保全しています。「飼育個体を野生に戻せるのか?」「このような悲劇を繰り返さないために必要なこととは?」 ワンヘルス(~人と動物の健康と環境の健全性は一つ~)を推進する福岡県主導のもと、有識者、行政、市民、水辺の生き物、それぞれが理想とする20年後の県内陸水環境について議論のうえ、共通認識をもち、それらを現実にするための行動目標を定めます。
※我々のすぐ足下で起こっている絶滅について、社会に投げかけたいと思っています。取材して頂けますと幸いです。
環境首都を目指す北九州市のシンボルリバー紫川では、生息していたタナゴ4種がこの10数年の間に絶滅しました。原因として治水のための工事の影響であることが示唆されています。また、野生では絶滅した紫川産カゼトゲタナゴ(絶滅危惧種)を魚部や到津の森公園で域外保全しています。「飼育個体を野生に戻せるのか?」「このような悲劇を繰り返さないために必要なこととは?」 ワンヘルス(~人と動物の健康と環境の健全性は一つ~)を推進する福岡県主導のもと、有識者、行政、市民、水辺の生き物、それぞれが理想とする20年後の県内陸水環境について議論のうえ、共通認識をもち、それらを現実にするための行動目標を定めます。
※我々のすぐ足下で起こっている絶滅について、社会に投げかけたいと思っています。取材して頂けますと幸いです。
【紫川のタナゴについて】
タナゴ類の多くは流れの緩やかな淡水環境に生息し、二枚貝に産卵する特徴があります。現在、日本に生息するタナゴ類は様々な要因から多くの種が絶滅の危機に瀕しています。
福岡県北九州市を流れる二級河川紫川では、近年(2010年頃〜)、カゼトゲタナゴをはじめとしたタナゴ類(ヤリタナゴ、カネヒラ、バラタナゴ類)および産卵母貝であるイシガイ科二枚貝の生息が確認できなくなりました。また、治水対策に伴う河川改修により、魚類生息環境が大きく変化しています。
当団体では、上記の状況を受けて、潜水による生息調査の実施やカゼトゲタナゴの紫川個体群を累代飼育しています。カゼトゲタナゴは全世界で北部九州にのみ生息している貴重なタナゴで絶滅危惧ⅠB類に指定されており、事態は深刻です。今後、紫川への個体の再導入や継続した域外保全を検討しており、保全対策の方針を決定するうえで、本シンポジウムは非常に重要だと認識しています。
また、マスコミの皆様に取り上げて頂くことで、社会や行政への問題定義を図りたいと思っています。取材して頂けましたら幸いです。どうかお願いいたします。
【環境首都を目指す北九州市について】
福岡県北九州市では、市民、行政、大学などが一丸となり公害から克服をしたことを引き継ぎ、環境首都を目指すためのグラウンドデザインを2006年に策定しました。また第2次北九州市生物多様性戦略(2015年度-2024年度)では、「都市と自然との共生 ~豊かな自然の恵みを活用し 自然と共生するまち~」の基本理念を実現するため、今後10年間で実施する60の基本政策や11の数値目標を定め、生物多様性を保全するための取り組みを行っています。さらに2018年6月、全国で初めての「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」にも選定されています。
【NPO法人北九州・魚部について】
NPO法人北九州・魚部は福岡県立北九州高校で1998年4月に発足しました。自分たちで実際に高校近くの紫川に入り、何がいるのかを調べながら、文化祭で「紫川の魚展」という生体展示を実施、「魚のことばかりしているから俺たちは魚部だ」ここから魚部というそれまではこの世に存在しなかった言葉が生まれ、今や全国30数都道府県に約300名の「魚部員」がいる活動がはじまりました。
2014年に任意団体化。顧問、OB、OGやこれまで関わりのあった専門家ら一般市民と「市民のブカツ」として2度目の誕生を迎え2018年にはNPO法人となりました。
主な活動として、身近な自然を知るための調査活動、それらを広く伝えるため雑誌「ぎょぶる」や図鑑「特盛どじょう本」などの出版活動、およびカゼトゲタナゴなど希少な生物を保全する活動を行っています。
詳しくは団体HPをご覧下さい。 https://gyobu.or.jp/
【イベント詳細】
1.大会の目的
「ふくおか水もり自慢 !」は、福岡県内の「水」・「森」 に関わる活動をしている団体(市民団体、NPO、行政、企業、専門家など)が一堂に会し、異分野交流や行政と市民団体のパートナーシップを促進するとともに、他の団体の活動状況や手法を学び今後の活動の糧なることを目的に開催されます。 毎年、福岡県河川整備課主導のもと福岡県内の環境団体が持ち回りで運営を行います。今年は魚部が運営を担当し、団体の特徴を活かしたシンポジウムを開催します。
そして、福岡県にある豊かな自然と人間が共存していくために必要な考え方や取り組みを各団体や個人が一緒に検討し、お互いの活動を称えあいます。
2.記念シンポジウムについて
今大会は各団体の活動発表に先立ち、シンポジウム「紫川で絶滅したタナゴ類と淡水二枚貝のことから考える、治水の未来について」を開催します。市民、行政、有識者がそれぞれの立場から、紫川で絶滅したタナゴ類を教訓とし、再生のための対策方針や、県全土における未来の河川整備のあり方について議論します。将来的な専門家対策委員会の発足が目的です。
〜登壇者〜
コーディネーター
・島谷幸宏 氏(熊本県立大学 特別教授)
有識者
・中島淳 氏(福岡県保健環境研究所 専門研究員)〜中・上流域の魚類生態〜
・乾 隆帝 氏(福岡工業大学 教授)〜河口域の魚類生態〜
・林博徳 氏(九州大学 准教授)〜河川工学〜
行政
・福岡県 河川整備課
・北九州市 水環境課
市民
・青木新吾 氏 (NPO法人北九州・魚部 会員)
・聴衆(県内でタナゴ類を保護する施設の担当者も参加予定:マリンワールド海の中道、到津の森公園など)
〜シンポジウムの流れ〜
〜質問(案)〜
① カゼトゲタナゴの域内保全が可能か、するべきか、考えられる課題は?
② 本件に限らず市民団体や個人は、調査結果をどのような形で残せば、活用してもらえるか?
③ 河川整備において、近隣住民、行政、研究者、そこにすむ生物、それらが合意形成するには何が必要か?
④ 20 年後の河川整備と陸水域の自然環境はどうなっているか? 理想の20年後に近づけるために、今何をするべきか?
3.活動発表について
県内で活動する38団体(予定)が3分間で発表を行います。
4.タイムスケジュール
09:00 | 受付・開場 |
10:00 | 開会宣言 開催地挨拶 |
10:20 | 報告「紫川のタナゴは絶滅したのか?」 |
10:40 | シンポジウム |
12:00 | 休憩(登壇者等への取材・インタビュー可能) |
13:00 | 絵画コンクール表彰 |
13:20 | 活動報告① ② |
15:10 | 子供の部 表彰 |
15:30 | 活動報告③ ④ |
16:50 | 閉会行事 |
5.大会視聴方法
現地参加、およびZOOMウェビナーで無料公開いたします。
詳しくは大会ホームページをご覧ください。
https://sites.google.com/view/mizumori2022/
6.参考資料
大会チラシ
https://prtimes.jp/a/?f=d45884-20221021-49f4ae48a5cd51c73f4383bfd8466cc7.pdf
大会パンフレット
https://prtimes.jp/a/?f=d45884-20221031-26b98571c8d8242676c721b715c19dda.pdf
7. 詳細
日時:2022年12月4日(日)9時受付開始 10時開演〜17時終了予定
場所:黒崎ひびしんホール 中ホール( 〒806-0034 福岡県北九州市八幡西区岸の浦2丁目1−1)
料金:入場、オンライン視聴共に無料(要申込み)
定員:現地約100名、オンライン500名 定員になり次第〆切
主催:第19回ふくおか水もり自慢!in 北九州実行委員会
運営:NPO法人北九州・魚部
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