フランク・ロイド・ライト
フランク・ロイド・ライトイリノイ州内2カ所の建築物が世界遺産に登録
ユネスコは2019年7月8日に建築家フランク・ロイド・ライトの手掛けたフレデリック・C・ロビーハウス(1908-1910年)とユニティー・テンプル(1905-1908年)の建築物を世界遺産リストに登録しました。
ユネスコは2019年7月8日に建築家フランク・ロイド・ライトの手掛けたフレデリック・C・ロビーハウス(1908-1910年)とユニティー・
テンプル(1905-1908年)の建築物を世界遺産リストに登録しました。
20世紀初頭のライト建築でイリノイ州オークパークにある自身の建築スタジオで手掛けたロビーハウスとユニティー・テンプルはプレーリー様式の象徴的なランドマークで、いわゆる最初のアメリカ現代建築と言えます。幾何学的な形状が特徴のユニティー・テンプル(1905-1908年)はライトが手掛けたものとしては最初の公共建築物でコンクリート仕立ての現代建築の新時代を象徴する建物です。ロビーハウス(1908-1910年)はシカゴのハイドパークのシカゴ大学のキャンパス内にあり、ライト建築のプレイリー様式の最高傑作と言われ、横へ広がる細長い形状と次世紀の近代建築に影響を与えたオープンインテリア形式が特徴的です。
今回、ユニティー・テンプルとロビーハウスの他に6カ所のライト建築がユネスコ世界遺産登録承認されています。タリアセン (1911年〜ウィスコンシン州スプリンググリーン)、ホリーホック・ハウス(1918-1921年、カリフォルニア州ロサンゼルス)、フォーリングウォーター(1936-1939年、ペンシルバニア州ミルラン)、ハーバート&キャサリン・ジェイコブ・ハウス(1936-1937年、ウィスコンシン州マディソン)、タリアセンウエスト(1938年アリゾナ州スコッツデール)、ソロモンR. グッゲンハイム美術館(1956-1959年ニューヨーク州ニューヨーク)。詳しい建物の情報はトラストのホームページ(flwright.org)をご参照ください。
フランク・ロイド・ライト・トラスト
新ビジターセンター開設計画
ユネスコの世界遺産登録と時を同じくしてフランク・ロイド・ライト・トラストは新たにビジター&エデュケーションセンター設立計画を発表しました。シカゴ地域住民やトラストの所有する5つのライト建築に世界から訪れる年間15万人の観光客がライト建築の知識をより深められるような教育施設となります。トラストの最高取締役社長のセレステ・アダムズ氏が以下のように述べています。「このユネスコの世界遺産登録でライト建築の国際的認知度が確たるものとなりました。シカゴ地区における建造物遺産をより強固のものとし、世界中からさらに多くの人々が訪れてくださることを期待しています。」
新ビジターセンター&エデュケーションセンターは、現在のビジターセンターの拡張となります。屋内外合わせて2万平方フィートを拡張し、オークパークにあるライト邸とスタジオを訪れる毎年9万人にも上る観光客がより深くライト建築について学べる施設を計画しています。
フランク・ロイド・ライト・トラストは1974年に開設。トラストが管理するシカゴとオークパークにある5箇所のライト建築にはこれまでにおよそ5百万人が訪れています。トラストは職員50名、ボランティアスタッフ650名をかかえる非営利団体に成長しています。トラストが主催するライト・プラス・ハウスウォークには毎年世界中から多くの人々が参加しています。
新ビジターセンターは視聴覚プログラムを備えたリセプションエリア、情報コーナー、チケット販売所、アメニテ
ィーショップの各エリアを開設する予定です。ビジターセンターの出口にテラスエリアをつくり、そこから歩道を通じてフランク・ロイド・ライト邸&スタジオに順路を設けます。はじめて訪れる皆さまによりわかりやすくライト建築ツアーをお楽しみいただけることとなります。また、ビジターセンターにプラザを開設することで地域の勉強会やイベント、セミナーなどが開催できるようにします。
新エデュケーションセンターは学生やご家族連れ向けのアクティビティーができるデザイン・スタジオを設け、学生や地元のアーチストやデザイナーの作品展示の場としても活用します。コンフェレンスルームを新設し、レセプションや教育者の会議、アカデミックフォーラム、ヤングリーダーシップ・サミットなど会合が開催できるようになります。
フランク・ロイド・ライト邸&スタジオのガレージはトラストが保有するコレクションの常設展示スペースとし、多種多様なライト建築の歴史や創造物を学ぶツアーができるよう、一般公開します。
「新ビジターセンターはこれら貴重な近代建築のコレクションとなり、ライト建築の歴史やそのコミュニティーへの貢献を讃える重要な場所となるでしょう。」と、トラストのセレステ・アダムズ氏がコメントしています。
フランク・ロイド・ライト・トラストについて(http://flwright.org)
フランク・ロイド・ライト・トラストはシカゴに本部を置く非営利団体です。ロイド建築の保護と維持を目的とし、シカゴエリアにある5ヶ所の歴史的建造物―オークパークにあるフランク・ロイド・ライト邸(1889/1898)とスタジオ、シカゴのハイドパークにあるフレデリックC. ロビー・ハウス (1908-10)、オークパークにあるユニティ・テンプル(1905-08)、シカゴループにあるルッカリー・ライト・コート(1905)、エミル・バッハ・ハウス(1915) の一般向けツアーを主催しています。ライト・プラスウォークはトラストが毎年開催するウォーキングツアーで普段は一般に公開されていないライト建築の私宅を見学できます。詳しくは flwright.org.
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イリノイ州商務経済省の観光局は同州の経済の維持・発展や州民の生活水準向上を目指し観光産業の国内外の促進活動を展開しています。観光情報は日本語公式ウエブサイト( https://www.enjoyillinois.com/jp )をご覧ください。
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