トルラ酵母(Candida utilis)の食後血糖及び血中中性脂肪の上昇抑制効果

藤女子大学北16条キャンパス(北海道札幌市)で開催の「日本食品科学工学会第66回大会(2019年8月30日)」にて学会発表

三菱商事ライフサイエンス株式会社 (本社:東京都千代田区、代表取締役社長:藤木 洋) では、新たに立ち上げたニュートリション事業部にて、微生物による発酵技術を中心とした健康機能に関する研究開発を進めています。当社は、自社が保有するトルラ酵母(Candida utilis)を用いたin vitro試験の結果より、トルラ酵母が食後血糖及び血中中性脂肪の上昇抑制効果を持つ可能性を確認しました。この研究結果を、2019年8月29日から開催される「日本食品科学工学会第66回大会」にて発表致します。
【主な研究成果】
  • in vitro試験の結果から、摂取により食後の血糖や血中中性脂肪の上昇が抑制される可能性が示唆された。
  • in vitro試験の結果、トルラ酵母のα-グルコシダーゼ及び膵リパーゼの活性阻害効果が確認され、また胆汁酸の吸着能を有することも確認された。
  •  ヒトを対象とした効果検証については現在実施中。
日本食品学工学会第66回大会 発表概要】
日 時 : 2019年8月30日(金)15:30~15:45
会 場 : 藤女子大学北16条キャンパス D会場 (本館4階 456講義室)
演題名: トルラ酵母(Candida utilis)の食後血糖及び血中中性脂肪上昇抑制効果
発表者: 北原 知恵、櫻井 敬展、佐藤 寿哉、勝又 忠与次 (三菱商事ライフサイエンス株式会社)

日本食品科学工学会第66回大会 発表要旨

【目的】
トルラ酵母(Candida utilis)は食経験豊富な酵母であり、RNAやグルタチオンを多く含む酵母エキス製造にも使われている。食後の血糖や血中中性脂肪の急激な上昇は、糖尿病やメタボリックシンドロームなどの生活習慣病の発症につながるため、これらの上昇を穏やかにする食品や食事が世の中では求められている。トルラ酵母には酵母細胞壁由来の食物繊維が多く含まれており、食後の血糖や血中中性脂肪の上昇抑制効果が期待されることから糖代謝や脂質代謝に与える影響を検討した。

【方法】
トルラ酵母をグルカナーゼにて処理した後、粉末化した素材を用いて検証を実施した。グルカナーゼ処理条件の異なる3種の試料について、物性(可溶化率、粘度)を確かめた後、糖質消化酵素(α-アミラーゼ、α-グルコシダーゼ)及び脂質消化酵素(膵リパーゼ)活性阻害と胆汁酸の吸着能について検討を行った。

【結果】
異なる条件でグルカナーゼ処理を行うことで、可溶化率や粘度の異なる試料が得られた。いずれの試料においても、α-アミラーゼには効果はなかったが、α-グルコシダーゼ及び膵リパーゼの活性阻害効果が確認され、また胆汁酸の吸着能を有することも確認された。α-グルコシダーゼの阻害は糖、膵リパーゼの阻害と胆汁酸の吸着は脂質の分解ひいては吸収の遅延に寄与するといわれていることから摂取により食後の血糖や血中中性脂肪の上昇が抑制される可能性が示唆された。現在、ヒトでの効果を検証中である。さらに、今後、機能に関与していると推測される成分(食物繊維等)に着目した検討を行っていく予定である。




 
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