【弁護士が解説!】コロナウイルスによる事業への影響・社内の感染症の対応(欠勤か有給か等の労務問題)について 

新型コロナウイルスでお困りの経営者様に最新情報をお伝えいたします。

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コロナウイルスによる破産が増加。労務トラブルが急増中。大変な時だからこそ、一緒に乗り越えていきましょう。
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  • ​事業への影響
コロナウイルスにより中国及び韓国経済は多大な影響を受け事実上経済活動が停止を余儀なくされています。

サプライチェーンが全世界にリンクしている現代において世界経済の中心にある中国の経済活動停止は全世界に影響を及ぼし日本企業も例外ではありません。
日本のインバウンド関連事業はもちろんのこと製造業においてもすでにサプライチェーンの混乱が出てきております。
  • 中国の最新状況
ただ本日現在ジェトロによると上海市、江蘇省を含む華東地域の日系企業は稼働率がおおむね5割程度まで戻ってきており、同じく日系企業が多く進出する広東省では2月24日「重大突発公共衛生事件」のレベルを「1級事件」から「2級事件」に引き下げると発表し移動規制を緩和するという改善が見られます。
 
  • 韓国の最新状況

また、韓国企業が重大なサプライチェーンの問題を引き起こすリスクは低いと思われます。
元々日本企業にとって中国企業は相互補完の関係にありますが韓国企業は競合関係の側面が強い傾向があります。日本企業の韓国向け輸出に対する依存度は中国と比較して高くありません。


もっとも、化学分野は同列には評価できず今後注視が必要です。電子材料にも支障を来すリスクがあります。

 
  • 今後の動向

先述した中国の回復程度からすると自動車・輸送機・鉄鋼・非鉄は比較的早期に回復できそうです。ただ中国の影響力からするとまだまだ従前どおりの回復までは遠い道のりとなりそうです。


両国の自粛ムードに重要な影響を及ぼすイベントとしては中国では全人代の延期開催が発表されるかどうか日本では選抜高校野球大会が実施できるかは心理的に重要な影響を与えます。


日本企業にとってもどの事業に影響が出うるか6ヶ月から12ヶ月程度のスパンでサプライチェーンの支障を見込んだ事業計画の修正が必要です。特に自社が仕入れている資材、原料、材料が認識できないレベルで実は中国企業が関係していることは十分にあり得ます。
このような自社の点検を早期に実施してサプライチェーンの変更について早急に対応すべきです。


実際弊社においても印刷業において商社経由で仕入れていた塗料が実は中国から納入されており、今後納入の見込みが立たないことから事業継続が困難というようなご相談を賜っております。
どうか貴社においても十分な対策を早期に実施してください。

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  • 社内の感染症対応について(無給/有給休業)
  • 従業員の休業について
最近、従業員が37.5度の熱があり休業させてほしいと申し出があった場合どう取り扱ったらよいのかというご相談を受けました。
まず大原則として想起していただきたいのがノーワークノーペイの原則です。


「労働契約は、労働者の労務提供と使用者の賃金支払いを前提した双務契約である」という大原則から考えてください。


これは、労働者の責に帰する、もしくは使用者・労働者ともに責に帰しない自由により労務の提供が行われなかった場合は、賃金の支払義務は発生しないという原則です。
この場合も従業員の労務提供が出来ないのであれば無給の欠勤扱いとなります。ただ、従業員の意向により年次有給休暇を使用するのであれば有給扱いとなります。
 
  • 一律休業(休業手当の要否)

では会社内で基準を設けて37.5度の熱がある場合には一律に従業員に休業要請する場合はどうでしょうか?


この場合休業手当(労基法26条)が「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。」と定めていることとの関係が問題となります。


微熱がある従業員(感染可能性ある従業員)を休業させることが「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当するでしょうか?。


法律への当てはめも社会通念を考慮する必要があります。現在世界中に蔓延しつつある新型コロナウイルス感染症はどう見ても常時ではありません。非常時として考えるべきです。37.5度の熱がある労働者について労働者の労務提供が出来ないと取り扱うべきです。少なくとも使用者の責に帰すべき事由による休業の場合にはならないと考えます。


従って、社内基準を超える発熱症状がある従業員を無給欠勤、有給があるならば本人の意向を確認した上で有給扱いとして構いません。

 

 
  • 発熱以外の休業(休業手当の要否)
さらに、コロナウイルス感染症渦により得意先の発注キャンセルにより仕事がないので従業員を一律休業にする場合はどうでしょうか
先ほどの休業手当(労基法26条)の「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合」に該当するかが問題となります。


この場合に該当しないとすれば(休業手当なし)無制限に拡張され使用者の恣意により労働者が無給となる危険性が高いです。使用者側にとっては非常に厳しいですが現段階の状況では社会通念上も休業手当の支払い義務が発生すると言わざるを得ません。
もっとも、天災事変等の不可抗力による休業の場合は、労働基準法の適用はありません。隣国のように都市ごと封鎖するような事態になれば違った結論となりえます。


未曾有の事態ですが例えばこのような事態に備えて取引補償保険に加入してリスク分散を図るのも手段の一つです。
第一非常時ですので政府による救済施策、緊急支援が臨まれます。

・WEB相談も賜ります。
弊社ではコロナウイルス感染症発症以来様々なご相談を受けております。企業/個人一般に当てはまる事項ですので一度ご相談いただければと存じます。
 また、弊所では、コロナウィルスにより外出困難な方のためにweb相談を開始しました。
コロナウィルスのために自宅を空けられない方のご相談も承っております。
Web面談をご希望の方はWEBサイトからお問い合わせフォームにその旨を記載、
もしくはお電話にてその旨をお伝えください。
折り返し、Web面談の方法について、ご連絡をさせていただきます。


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代表弁護士 黒田充宏
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大阪府東大阪市長堂1丁目8番37号 ヴェルノール布施5階
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代表者名
黒田充宏
上場
未上場
資本金
-
設立
2010年07月