ビルオーナー、管理者、設計者それぞれに利益をもたらすAIスマートプラットフォームをArupが開発

アラップ

国際的なエンジニアリング、コンサルティング会社Arup(本社:ロンドン、代表:Alan Belfield)は、既存、新築に関わらず、建物の環境制御、運用管理、利用状況把握などを一括で管理できるプラットフォームである「Neuron(ニューロン)」の開発に注力して参りました。
Neuronは、建物の運用システムや空調(HVAC)システムからリアルタイムで自動取得されるデータと、BIMモデルから生成される仮想空間との相互連携を実現したデジタルツイン※を活用し、建物の管理、運用、保守を効率化し、ひいては設計、施工のあり方にまで影響を及ぼす可能性のある、総合的なソリューションです。

※建物、もしくはその内部にある実空間をデジタル空間で再現し、そこで行われたシミュレーション等をもとに、実空間にて最適運用を行うこと

 

北京国家水泳センター(ウォーターキューブ)での使用例 (c) Arup北京国家水泳センター(ウォーターキューブ)での使用例 (c) Arup

Neuron webページ:https://www.arup.com/ja-jp/projects/neuron

AI技術を活用することによって、Neuronは単なる制御や状況把握を超え、その先の傾向分析やエネルギー需要予測、建物システムの最適化、故障検出、故障予測に基づく保守を自動的に実行する点が画期的です。例として2008年のオリンピックで競泳会場として使用された北京国家水泳センター(ウォーターキューブ)に導入し、エネルギー使用量の最適化と予知保全により、最大25%のエネルギーを削減した実績があります。

また、Arupではソフトウェア・アップデートの要領でNeuronの機能を随時追加しており、最近では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を受けて、感染症対策の機能を追加しました。導入した例では、建物の入口にサーモカメラを設置し、体温が高い人を検出する際に、周辺温度等による影響を排除するための温度補正を自動的に行い、より精度の高い検出を可能にしています。

■「Neuron」概要
  • クラウドベースの建物管理用プラットフォームであり、複数の端末から情報にアクセスが可能
  • 5Gに対応
  • AIが天候のようなビッグデータも含め、傾向分析や故障予測等行う
  • 管理の最適化に役立つリアルタイムの分析とフィードバックを実現
  • BIMデータとあらゆるセンサ(監視カメラ、人数カウントセンサ等)のデータを併せてPCやタブレット上に分かりやすく可視化

■ビルオーナーのメリット
  • 商業エリアの盛況具合を具体的な数値で確認し、集客活動に活用ができる
  • 複数棟の一括管理や各棟のテナント入居状況の比較など、目的に合わせた活用によって営業戦略の立案や資産価値の向上などに寄与できる
 
■建物管理者のメリット
  • BIMデータを活用することで建物の状況がわかりやすく視覚化され、さらに各設備の故障・修理履歴や取扱説明書、仕様書のデータを一括管理できるため迅速な運用・故障対応ができる
  • 空調や電気の使用状況を確認し運用改善やレポート作成に活用できる
  • AIの機械学習により、例えば空調負荷を予想し運転を最適化することでエネルギ使用量を削減できる

■設計者のメリット
  • 実際の利用人数や熱源ピーク負荷の情報を得ることで改修計画、さらには今後の設計に応用できる
  • 動線計画やエレベータ台数の過剰設計を防ぎ、レンタブル面積をより広く取ることができる
  • 空調機や熱源機器、衛生設備の過剰設計を防ぎ、設備システムの施工費を抑え、環境負荷を低減できる

■導入事例

香港初のAI対応、データ駆動アプローチによる高層オフィスビル「One Taikoo Place」
オリンピックの水泳競技に利用された「北京国家水泳センター(ウォーターキューブ)」


■参考画像

(c) Arup(c) Arup

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■Arupについて

Arupは世界33カ国に16,000名以上のスタッフを擁し、国際的な業務展開を行うエンジニアリング・コンサルティング会社です。土木、建築、鉄道、エネルギー関連事業をはじめとする各種技術設計、コンサルティング並びにプロジェクト・マネジメント、デジタルソリューションの提供を行っています。これらの分野で世界をリードするコンサルタントを目指して、卓越した技術力、効率的な組織、きめ細かなスタッフの対応をもって付加価値を生み出し、クライアントのビジネスニーズを満たすよう日々努力しています。

■オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッドについて

Arupの日本法人として1989 年に東京で設立されました。以来、30年以上にわたり、日本における数少ない外資系エンジニアリング・コンサルティング会社(一級建築士事務所登録)として事業を推進しています。これまで培われてきた豊富な実績と専門性、日本の高度な技術力との融合によって、幅広い分野において革新的なプロジェクトに携わってきました。また、アラップの特徴でもあるグローバルネットワークや優れた組織力、人材を最大限に活かし先進的なポジションで業務を遂行しています。オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッドは、親会社であるイギリスのArup Group Ltdによる100%出資の子会社です。

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会社概要

URL
https://www.arup.com/ja-jp/offices/japan/tokyo
業種
建設業
本社所在地
東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム 8F
電話番号
-
代表者名
小栗 新
上場
未上場
資本金
-
設立
1989年05月