西新宿の居酒屋が緊急事態宣言延長決定を受け、生産者・仲卸支援の延長を決定。
飲食店の休業によってダメージを受ける生産者と仲卸支援を目的に行ってきた破格のカニ・寿司食べ放題の延長を決定。利益ゼロでもこの取り組みを続ける理由とは。
お互いに苦しい中ではあるが、今は営利目的ではなく、とにかく小さな力でも、生産者・仲卸へエールを送ることで飲食を通したつながりを切らしたくないとの思いで取組みを続ける。
こちらの身が詰まったズワイガニと赤酢のシャリにこだわった鮮度抜群の寿司の食べ放題にカキフライと蟹みそグラタン・蟹の味噌汁がついた90分食べ放題コースが破格の3500円(税抜き)で楽しめる。提供しているのは普段1杯2500円で提供しているズワイガニと品質は保証付き。
さらに#豊洲頑張れでSNS投稿してくださったお客様にはいくらやボダンエビなどの特選寿司をサービス。原価率は通常時の2倍の70%と超高原価。とにかく今は利益度外視で美味しさと満足を高めることでたくさんのお客様に食べていただき生産者・仲卸支援の輪を広げることが狙い。
パーテーションで仕切られた店内でお客様は黙々と蟹を食べる。黙食につながるカニは今うってつけの食材だ。
連日満席のご予約の中、ご来店いただいたお客様からは安い!美味しい!と喜びの声が上がる。
食べ放題のおかわりもどんどん注文が入り食材の仕入量は例年同月の3倍以上に上る。もちろんこの小さな居酒屋の仕入れで補えるのは激減した生産者・仲卸の売上のほんの一部だが、気持ちが嬉しいと生産者・仲卸からも感謝の声が届き、毎日の仕入とお客様を通したエールが生産者、仲卸への応援となっていることを実感している。
飲食店だけではなく食に関わる多くの業種が苦しい状況の中だからこそ、生産者から仲卸を通してつないだ食材を調理提供し、満足されたお客様から笑顔でお代をいただく、この三方良しの飲食の生業の原則を大切にしていく必要があるとの経営判断。
コロナ禍において働くことの意味も大きく変わった今、店の利益はゼロでも、仕事をしお客様に喜んでいただいた対価としてお代をいただきそのお代で給料と経費、そして仕入代金を支払う。この当たり前のことが失われている今こそ、改めて働くことの意義と喜びを従業員と共有することが店を強くし未来への投資になるとの想いもある。
経営理念であるすべての人の幸せの力にという考えの下に従業員一同、食を通じたつながりを切らさないよう、今後も知恵を絞って様々な取り組みを続けていきたいと考えている。
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