【Stripe調査】日本の大手ECサイトの97%が決済フォームの設計で5つ以上の基本的な問題点を抱える

コロナ禍におけるEC市場の急成長でも、日本ではカゴ落ちが継続的な問題

ストライプジャパン株式会社


令和3年11月10日

東京  - インターネットのための経済インフラを構築する Stripe は、Edgar, Dunn & Company と提携して日本における上位 100 の EC サイトを対象とした調査を実施しました。その結果、大多数の訪問数の高いサイトにおいて、ユーザーが購入を確定し支払いを完了させる決済(チェックアウト)機能に問題があることが判明しました。驚くことに、97%以上のサイトが決済フォーム上に5つ以上の基本的な課題を抱えていたのです。

本調査*によると、日本のオンライン消費者は支払い体験において、スピード、わかりやすさ、モバイル向けに最適化されていることを求めており、24% が購入に 2 分以上かかると途中でやめてしまう傾向にあります。しかし、EC サイトの多くは 2 分以内の購入体験を提供できておらず、消費者の 67% が購入を完了するまでに平均 3 分以上かかっていると回答しました。17% は、過去1年間に注文をやめた理由として、購入手続きが長くて複雑だったことを挙げています。

オンラインショッピングカートの大半が破棄されてしまう中、決済フォームの基本的な課題を解消し、顧客にシームレスな決済体験を提供することが売上アップにつながります。消費者や企業の購買活動のオンライン化が加速する今、これは特に喫緊の課題だといえるでしょう。

決済フォームの設計に関する問題点トップ5

78%:有効期限切れクレジットカードが使用されてもリアルタイムでエラーメッセージが表示されない
76%:無効なクレジットカード番号が入力されてもリアルタイムでエラーメッセージが表示されない
75%:クレジットカード番号の入力時にカードのタイプが確認されず、支払いの詳細をリアルタイムで検証する機会を逃している
61%:次回に備えた支払い情報の保存ができない
56%:住所のオートコンプリートを導入していない 

 ネイティブオートフィル                 


住所のオートコンプリート

 

 

モバイルの最適化
調査対象者の 52% は、買い物の半分以上をモバイルデバイスから行っていると回答していますが、スマートフォン取引でのカート離脱率はデスクトップの 2 倍以上とされています。そのため、決済ページをスマホ画面に合わせて表示させる必要がありますが、調査対象サイトの多くは決済フォームにおいて最適なモバイル体験を提供できていませんでした。

94%:Google Pay・87% が Apple Pay に対応していない
46% :ゲストチェックアウト機能を提供していない
  *調査対象者の 25%が、決済時時にアカウント作成を要求された場合、カートを破棄すると回答
41%:モバイルでクレジットカード情報を入力する際にテンキーを表示していない


デジタルウォレットのサポート率が低い日本の小売業
 



サブスクリプションへの対応 
サブスクリプションビジネスの規模は拡大しており、Stripe の調査によると、日本の消費者は、平均 2 つの有料サブスクリプションサービスを利用しています。本調査では、グローバルに展開するサブスクリプションビジネスの決済フローにおけるベストプラクティスとして、決済フォームにおける以下の3点が明らかになりました。

53%:決済ページでクーポンコードを直接入力できる
47%:ウォレットや口座引き落としなどの再利用可能な決済手段に対応している
44%:無料トライアルを提供している


買い手の信用とセキュリティ
調査対象者によると、購入体験に影響を与えた上位 2 つの要因のうちのひとつが Web サイトの安
全性で、安全性を懸念して Web サイトの利用を止めたことがあると回答した回答者も少なくありません。しかし、注文を確定した後に追加のセキュリティ手順を求められると、顧客は面倒に感
じ、結果として顧客体験や売上の機会損失に影響します。信用とセキュリティ面における課題として、決済フォームにおける以下の3点が明らかになりました。 

76%:ソーシャルメディアのプロフィールを使ったアカウント作成ができない
46%:ゲストチェックアウト機能を提供していない
10%:注文詳細を簡単に変更・修正できるような、注文内容の確認ページを表示していない


各地域への適応 
調査対象者の 10% は、利用したい決済手段が使用できなかったことを理由に、過去 1 年間に購入を
断念したことがあると回答しています。最適な決済方法とは、対応可能な決済手段の数ではなく、決済オプションの適切な組み合わせにあることがわかりました。
ECサイトの大多数は、クレジットカードに加えて合計 4 つの決済手段に対応しています。複数の市場で展開する上位のECサイトを調査したところ、対応する決済手段の数は増えておらず、代わりに国ごとに決済手段を調整し、現地のコンバージョンを最適化していました。例えば、中国の顧客に Alipay と WeChat Pay の決済手段を提供し、オーストラリアの顧客には Afterpay を提供しているECサイトがありました。

日本国内で人気の高い決済手段:
代金引換 36%、コンビニ決済 25%

アジア太平洋地域各国で人気の高い決済手段:
オーストラリア:Afterpay 59%、Zip Pay 40%
ニュージーランド:Afterpay 52%、銀行振込 23%
シンガポール:GrabPay 18%、銀行振込 15%
マレーシア:FPX 60%、Boost 46%

アジア太平洋地域で人気の決済手段
 

 


シームレス且つカスタマイズ可能なソリューション:Stripe Checkout 
Stripe の設立時、ユーザー企業が自社ニーズに見合った支払いを自在に設定できるようにすることが大きな目的のひとつでした。しかし、EC市場は複雑化が進み、オンライン・ビジネスは地域に根差した支払い方法や〇〇Payなどのモバイル・ウォレットを扱えることが当たり前なってきました。Stripe Checkout は、地域やデバイス、ブラウザや個別のユーザー設定を反映し、25 以上の言語と10 以上の国際的支払い方法を支援する画期的なソリューションとして開発されました。

Stripe の日本法人であるストライプ ジャパン株式会社の共同代表兼エンジニアリング・ヘッドであるダニエル・ヘフェルナン(Daniel Heffernan)は、「Stripe Checkout の本当の価値は、最低限のコーディングで決済ページを最適化することで、日本のユーザーの皆様が開発に費やす時間や費用を抑えながら収益を拡大させることが出来ることです」と述べています。 


機会損失からの脱却
ストライプ ジャパン株式会社の荒濤大介共同代表は、次のように述べています。「例え小さな歪みでも。決済ページ上での問題点は甚大な機会損失となるため、世界的に成功しているECサイトも決済フローを完璧にするために苦心しています。シンプルな決済フォームに個別の消費者に最適な決済手段を紐づけ、最適なモバイル体験を生み出すには高い集中力と継続的な改作が必要となります。Stripe は、ユーザーの皆様の負担を軽減するために Stripe Checkout を提供し、今後もよりユーザーの目線に立ったソリューションを提供して参ります。」
https://stripe.com/

調査結果の全容は下記からご覧ください。
*調査対象:日本の消費者100名
「日本の E-コマースが抱える決済フォームの問題点と解決策」
https://go.stripe.global/state-of-checkouts-japan-2021-ja

Stripe について
Stripe は、インターネットのための経済的インフラストラクチャを構築するテクノロジー会社です。2011 年にサービス開始して以来、市場からソーシャルコマースにおけるインターネットコマースの拡大、新しいビジネスモデルの構築、最新プラットフォームの支援など最前線に立ち続けてきました。現在では、44 カ国において、スタートアップ企業からフォーチュン 500 の大企業まで、数百万におよぶ企業が Stripe を導入し、ビジネスを成長させています。Amazon、Google、Facebook、Shopify、Zoom、Slack、Salesforce などの世界的なテクノロジー企業を始め、国内でも、エムスリー、ミクシィ、メドレー、AWA、クックパッド、全日本空輸、DeNA、SmartHR などの各社が Stripe を利用し、ビジネスの革新を加速しています。
 

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会社概要

ストライプジャパン株式会社

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URL
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業種
金融・保険業
本社所在地
東京都渋谷区神宮前1-5-8 神宮前タワービルディング 22階
電話番号
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代表者名
平賀充、ダニエル・ヘフェルナン
上場
未上場
資本金
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設立
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