漆喰材に新型コロナウイルスの不活性化効果が認められる 秋山住研の開発する「光漆喰」での検証
筑波⼤学医学医療系との共同研究による研究で、秋山住研提供の漆喰材「光漆喰」に新型コロナウイルスを滴下後、1分間で検出限界以下までウイルス粒子を除去する効果が報告されたことによるものです。
■研究内容
研究にはVeroE6-TMPRSS2で増殖した新型コロナウイルスを使用。建材は秋山住研提供の光漆喰(ローラー塗布、こて塗布の2種類)、珪藻土をそれぞれ1cm角に切断したものと、比較用に他社販売の漆喰が含浸された壁紙を用いました。それぞれの建材に100μlのウイルス溶液を滴下し、1分間・3分間・10分間室温で放置した後に遠心分離処理することで、ウイルス溶液を回収。ウイルス粒子数はVeroE6-TMPRSS2細胞を用いたTCID50法により測定しました。
時間経過による各建材のウイルス溶液pH値の変化を観察したところ、光漆喰は壁紙や珪藻土と異なり滴下後1分以内でpH値が12以上に変化。急速なアルカリ性化が観察されました(図1)。
また壁紙では10分間で感染性ウイルス量が検出限界以下まで低下したのに対し、光漆喰ではローラー塗布、こて塗布共に1分間で検出限界以下まで低下(図2)。一方、壁紙及び珪藻土でも経時的なウイルス感染価の低下が観察され、10分後には壁紙で2%、珪藻土で10%の感染性ウイルスが検出されました。
いずれの建材でも抗ウイルス効果が観察されましたが、なかでも光漆喰がアルカリ性化・感染価の両面ともに非常に高い優位性を示す結果となりました。アルカリ性物質はウイルスを構成するタンパク質を破壊する性質があり、漆喰材の性質がウイルスの不活性化に大きく貢献していることが伺えます。壁紙及び珪藻土でも感染性ウイルス粒子数の低下が観察されましたがpH値の変化は見られず、要因としてウイルス溶液が建材自体に浸み込んで回収できなかったことが考えられます。
■住宅用塗装材としての「光漆喰」の利用状況
研究に使用した「光漆喰」は、自然素材にこだわった秋山住研オリジナルの漆喰材。今回検証された「抗ウイルス性」だけでなく「調湿性能」「蓄熱性」「消臭効果」も兼ね備えています。また表面のpH値は空気中の酸素と結びついて中性化するため、お子様が触れても安全です。現在は自社モデルハウス壁面のみに使用されていますが、今後は施工する住宅の標準仕様としていく予定です。
■今後の展望
秋山住研は本研究結果を受け、空気中に浮遊するウイルスに対しても効果検証を行い、安心して暮らせる環境づくりに挑戦します。さらにDIYやリフォームなど幅広い用途に対応するため「光漆喰」の素材提供も視野に入れた研究・開発を継続。国内で約5%ともいわれる住宅への漆喰使用率を上げ、日本の住環境に適した漆喰材の価値を広めていきます。
【秋山住研について】
企業サイト:https://www.aki-jyu.com/
設立年月日:1980年5月1日
代表取締役:秋山 高利
所在地:兵庫県三木市平田120-1
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