リガクと日本電子、共同開発した電子回折統合プラットフォーム「Synergy-ED」を販売開始
~ナノ結晶の測定から解析までを統合した全く新しい電子回折専用機を実現~
X線分析機器のトップメーカーである株式会社リガク(本社:東京都昭島市、代表取締役会長兼社長:志村晶、以下「リガク」)と、電子顕微鏡関連をはじめとする分析機器のリーディング企業である日本電子株式会社(本社:東京都昭島市、代表取締役社長兼COO:大井泉、以下「日本電子」)は、昨年5月より共同開発を進めてきた極微小結晶の分子構造を解明する電子回折統合プラットフォーム 「Synergy-ED」の販売を2021年6月1日から開始することをお知らせします。
Synergy-EDは、電子線を用いて分子の三次元構造を可視化する、測定から解析までのシームレスなフローを実現したこれまでにない全く新しい電子回折計です。これは、リガクの超高感度高速検出器「HyPix-ED」および単結晶構造解析用ソフトウェア「CrysAlisPro for ED」と、日本電子の透過型電子顕微鏡で培った技術を組み合わせた成果であり、製品名にもある通り、両社のコア技術のシナジーによるものです。本製品最大の特徴は、測定サンプル(ナノ結晶)の選別からデータ収集、解析までのフローを一体化することで、従来必須とされる電子顕微鏡と結晶学の専門知識が無い非専門家にも電子回折を手軽に利用できる分析装置として実現した点です。
新薬開発や材料開発分野でイノベーションを生み出すには、原子レベルでの分子構造の解明、すなわち可視化が必要不可欠です。単結晶X線構造解析は、無機・有機化合物、蛋白質など物質の種類を問わず、絶対構造を含め正確な三次元分子構造を決定することができる分析手法であり、この分野において広く活用されてきました。高精度かつ信頼性の高い分子構造を可視化することで、新規物質の発見、化学物質の分子構造に由来する生物学的な活性や反応性の解明、他の物質との相互作用の予測、期待する薬効などの機能の確認に貢献してきました。
しかしながら、近年最先端の研究の現場では、数100ナノメートル以下の極微小結晶しか得られない物質の、単結晶構造解析に対するニーズが高まっています。従来技術ではこのような解析は不可能でした。そこで、電子回折現象を用いたMicroEDと呼ばれる分析手法の議論が活発になり、単結晶X線構造解析の適用が困難な極微小結晶に対する構造解析の手法のひとつとして期待されはじめました。ただし、電子線を用いた従来の手法では、解析対象となる物質が電子線により大きなダメージを受け、単結晶構造解析を行うのに十分なデータが得られませんでした。さらに、電子回折による構造決定に必要なデータ収集から解析までの一連のステップが、電子顕微鏡の専門家と結晶学者の両方の支援を必要としていたため、研究の現場で求められる迅速性と効率性が損なわれていました。
このような課題を解決すべく、リガクと日本電子は2020年5月に、リガクの単結晶構造解析用装置の要素技術と、日本電子の透過型電子顕微鏡技術を組み合わせた、「極微小単結晶構造解析プラットフォーム」の共同開発契約を締結し、協業を開始しました。両社のコア技術のシナジーが発揮されているSynergy-EDは、従来技術では不可能であった数10~数100ナノメートルの極微小結晶を用いた単結晶構造解析を可能としました。また、これまでとは異なり、データ処理技術や結晶学に関する専門知識を必要としません。そのため、Synergy-EDではデータ収集から解析までの一連のプロセスをシームレスに実行することができ、導入後すぐに電子回折による構造解析を開始することが可能です。これにより、アカデミアにとどまらず、新薬開発などをはじめとする最先端の現場での研究開発に貢献します。
リガク代表取締役会長兼社長の志村晶は、次のように述べています。「日本電子様との共同開発契約を締結してから1年の節目にあたる本日、これまでの両社間における協業が実を結び、Synergy-EDの販売を開始できることを大変嬉しく思います。リガクは今後も、『科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献する』という企業理念のもと、これからもお客様にご満足頂けるソリューションパッケージをお届けしてまいります。」
また、日本電子代表取締役社長兼COOの大井泉は、次のように述べています。「リガク様と日本電子の協業により、両社のコア技術が相乗効果を生み、Synergy-EDという新しいプラットフォームを発表できたことを誇りに思います。日本電子は、創業以来の経営理念である『創造と開発』を基本とし、科学の進歩と社会の発展に貢献することを最大の目標としています。科学技術が発展し、企業に求められる役割もますます多様化する中、今後もお客様のイノベーションを実現するソリューションを提供してまいります。」
株式会社リガクについて
1951年の創業以来、株式会社リガクはX線と熱分析をコア技術に持ち、分析機器と工業用機器の最先端技術を提供してきました。今日、リガク・グループは、国内のみならず、アメリカ・ヨーロッパ・中国を始めとした世界各地の拠点をベースに、汎用X線回折(XRD)、薄膜分析(XRF、XRD、XRR)、蛍光X線分析(TXRF、EDXRF、WDXRF)、小角散乱分析(SAXS)、蛋白・低分子X線結晶構造解析、ラマン分光分析、X線光学素子、半導体検査(TXRF、XRF、XRD、XRR)、X線発生装置、CTスキャン、非破壊検査、熱分析の各分野において先進的な役割を担っています。X線とその周辺技術の膨大な知見を強みとして、お客様との協業関係を築き、学会や産業界を通して、グローバルにパートナーシップ、コミュニケーション、イノベーションを促進してきました。蛋白構造解析、ナノテク開発、汎用X線回折(XRD)、蛍光X線分析(XRF)、材料分析、品質保証を含む多種多様な分野に向けて、統合されたソリューションを今後も引き続き提供してまいります。
詳しくは、japan.rigaku.com/jaをご覧ください。
日本電子株式会社について
1949年に電子顕微鏡の開発会社として発足以来、創造と開発をもとに科学の進歩と社会の発展に貢献するという創業時からの理念を糧に、電子顕微鏡をはじめ、分析機器、医用機器、産業用機器など事業の拡大に努めてまいりました。また、世に先駆け、世界市場を視野に入れた販売、サービス体制の構築に努め、今では数多くの製品が世界のいたるところで使用され、真のグローバル企業として高い評価を頂いております。
今後も時代に即した世界各地の販売・サービス拠点の整備を行い、お客様のニーズに迅速に対応するとともに、当社がコーポレートメッセージとして掲げる「Solutions for Innovation」のもと、お客様の明日への革新を実現する最適のソリューションを提供してまいります。
詳しくは、www.jeol.co.jpをご覧ください。
新薬開発や材料開発分野でイノベーションを生み出すには、原子レベルでの分子構造の解明、すなわち可視化が必要不可欠です。単結晶X線構造解析は、無機・有機化合物、蛋白質など物質の種類を問わず、絶対構造を含め正確な三次元分子構造を決定することができる分析手法であり、この分野において広く活用されてきました。高精度かつ信頼性の高い分子構造を可視化することで、新規物質の発見、化学物質の分子構造に由来する生物学的な活性や反応性の解明、他の物質との相互作用の予測、期待する薬効などの機能の確認に貢献してきました。
しかしながら、近年最先端の研究の現場では、数100ナノメートル以下の極微小結晶しか得られない物質の、単結晶構造解析に対するニーズが高まっています。従来技術ではこのような解析は不可能でした。そこで、電子回折現象を用いたMicroEDと呼ばれる分析手法の議論が活発になり、単結晶X線構造解析の適用が困難な極微小結晶に対する構造解析の手法のひとつとして期待されはじめました。ただし、電子線を用いた従来の手法では、解析対象となる物質が電子線により大きなダメージを受け、単結晶構造解析を行うのに十分なデータが得られませんでした。さらに、電子回折による構造決定に必要なデータ収集から解析までの一連のステップが、電子顕微鏡の専門家と結晶学者の両方の支援を必要としていたため、研究の現場で求められる迅速性と効率性が損なわれていました。
このような課題を解決すべく、リガクと日本電子は2020年5月に、リガクの単結晶構造解析用装置の要素技術と、日本電子の透過型電子顕微鏡技術を組み合わせた、「極微小単結晶構造解析プラットフォーム」の共同開発契約を締結し、協業を開始しました。両社のコア技術のシナジーが発揮されているSynergy-EDは、従来技術では不可能であった数10~数100ナノメートルの極微小結晶を用いた単結晶構造解析を可能としました。また、これまでとは異なり、データ処理技術や結晶学に関する専門知識を必要としません。そのため、Synergy-EDではデータ収集から解析までの一連のプロセスをシームレスに実行することができ、導入後すぐに電子回折による構造解析を開始することが可能です。これにより、アカデミアにとどまらず、新薬開発などをはじめとする最先端の現場での研究開発に貢献します。
リガク代表取締役会長兼社長の志村晶は、次のように述べています。「日本電子様との共同開発契約を締結してから1年の節目にあたる本日、これまでの両社間における協業が実を結び、Synergy-EDの販売を開始できることを大変嬉しく思います。リガクは今後も、『科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献する』という企業理念のもと、これからもお客様にご満足頂けるソリューションパッケージをお届けしてまいります。」
また、日本電子代表取締役社長兼COOの大井泉は、次のように述べています。「リガク様と日本電子の協業により、両社のコア技術が相乗効果を生み、Synergy-EDという新しいプラットフォームを発表できたことを誇りに思います。日本電子は、創業以来の経営理念である『創造と開発』を基本とし、科学の進歩と社会の発展に貢献することを最大の目標としています。科学技術が発展し、企業に求められる役割もますます多様化する中、今後もお客様のイノベーションを実現するソリューションを提供してまいります。」
株式会社リガクについて
1951年の創業以来、株式会社リガクはX線と熱分析をコア技術に持ち、分析機器と工業用機器の最先端技術を提供してきました。今日、リガク・グループは、国内のみならず、アメリカ・ヨーロッパ・中国を始めとした世界各地の拠点をベースに、汎用X線回折(XRD)、薄膜分析(XRF、XRD、XRR)、蛍光X線分析(TXRF、EDXRF、WDXRF)、小角散乱分析(SAXS)、蛋白・低分子X線結晶構造解析、ラマン分光分析、X線光学素子、半導体検査(TXRF、XRF、XRD、XRR)、X線発生装置、CTスキャン、非破壊検査、熱分析の各分野において先進的な役割を担っています。X線とその周辺技術の膨大な知見を強みとして、お客様との協業関係を築き、学会や産業界を通して、グローバルにパートナーシップ、コミュニケーション、イノベーションを促進してきました。蛋白構造解析、ナノテク開発、汎用X線回折(XRD)、蛍光X線分析(XRF)、材料分析、品質保証を含む多種多様な分野に向けて、統合されたソリューションを今後も引き続き提供してまいります。
詳しくは、japan.rigaku.com/jaをご覧ください。
日本電子株式会社について
1949年に電子顕微鏡の開発会社として発足以来、創造と開発をもとに科学の進歩と社会の発展に貢献するという創業時からの理念を糧に、電子顕微鏡をはじめ、分析機器、医用機器、産業用機器など事業の拡大に努めてまいりました。また、世に先駆け、世界市場を視野に入れた販売、サービス体制の構築に努め、今では数多くの製品が世界のいたるところで使用され、真のグローバル企業として高い評価を頂いております。
今後も時代に即した世界各地の販売・サービス拠点の整備を行い、お客様のニーズに迅速に対応するとともに、当社がコーポレートメッセージとして掲げる「Solutions for Innovation」のもと、お客様の明日への革新を実現する最適のソリューションを提供してまいります。
詳しくは、www.jeol.co.jpをご覧ください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像