広帯域電力線搬送通信設備の利用範囲が拡大
三相交流や鋼船内での利用が可能となり、様々な機器や設備のIoT化を加速
これまで、国内において広帯域電力線搬送通信設備(以下、高速電力線通信)の利用範囲は、電圧100V/200Vの単相交流、且つ屋内分電盤より負荷側で連続する範囲内の屋内配線および屋外配線に限られていました。
この度、総務省から高速電力線通信の利用範囲に関する改正省令、改正告示の官報公布がなされ、令和3年6月30日に施行されました。今回の改正では、高速電力線通信の利用範囲が電圧600V以下の単相および三相交流まで広がりました。更に、鋼船(鋼製の船舶)内での利用も可能となり、上記の利用範囲に加え直流の利用も可能(鋼船内限定)となりました。
また、現行規則の解釈が明確化され、地中および水中に配線された電力線の利用、及びスタジアム等の上空が覆われていない建物においても、周辺の建物との離隔距離が30m以上確保される場合には、屋内用高速電力線通信の利用が可能となりました。
今回の改正に対し、HD-PLCアライアンス(注1)の三宅隆則会長は、『本改正により、高速電力線通信は、ビル、工場、地下インフラ設備、建設現場、スタジアム、水中、地中、鋼船内など、これまで以上に活用範囲が広がり、IoT利用への加速化が期待されています。』と述べています。
高速電力線通信に関する本改正の詳細な内容は、以下の総務省URLを参照願います。
1) 改正省令
電波法施行規則等の一部を改正する省令(令和3年総務省令第65号)(施行日):令和3年6月30日
URL: https://kanpou.npb.go.jp/20210630/20210630g00146/20210630g001460040f.html
2) 改正告示 令和3年6月30日
・屋内広帯域電力線搬送通信設備の使用範囲を定める件
(令和3年総務省告示第210号)
URL: https://kanpou.npb.go.jp/20210630/20210630g00146/20210630g001460174f.html
・平成18年総務省告示第520号
(伝導妨害波の電流及び電圧並びに放射妨害波の電界強度の測定方法を定める件)の一部を改正する件
(令和3年総務省告示第211号)
URL: https://www.soumu.go.jp/main_content/000757405.pdf
・平成14年総務省告示第544号
(高周波利用設備の型式についての指定の申請書及び添付書類の様式等を定める件)の一部を改正する件
(令和3年総務省告示第212号)
URL: https://www.soumu.go.jp/main_content/000757406.pdf
注釈:(注1)高速電力線通信HD-PLCの普及拡大・通信互換性確保を目的として、2007年9月25日に設立。
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