ドローンのレベル4飛行の解禁へ向け、ドローンの航空管制システムの地域実証を長崎県五島市で行います
「ドローンの島」五島で、ドローンの社会実装の鍵となるドローンの航空管制システムを用い、ドローンの安全運航のための複数機体間の連携オペレーションの検証を行います。
・令和4年度に予定される無人航空機の有人地帯における目視外飛行の解禁に向け、航空管制システムの運用実証を目的とした「NEDO DRESSプロジェクト地域実証」(*1)にNEDO DRESS五島コンソーシアム(*2)として民間企業と五島市が連携し参加
・様々なユースケースでドローンの導入が進む五島市にてドローン運航管理システムの実地検証を行うことで、具体的に空の交通整理のあり方を検証する
・回転翼ドローン、固定翼ドローンなど多様な機体と、有人機の情報を活用した検証を行うことで国が開発した運航管理システムの実用的な運用の構築に貢献することを目的とする
・様々なユースケースでドローンの導入が進む五島市にてドローン運航管理システムの実地検証を行うことで、具体的に空の交通整理のあり方を検証する
・回転翼ドローン、固定翼ドローンなど多様な機体と、有人機の情報を活用した検証を行うことで国が開発した運航管理システムの実用的な運用の構築に貢献することを目的とする
NEDO DRESS五島コンソーシアム(*2)は、来るレベル4における無人航空機(以下、「ドローン」)の飛行(*3)解禁後のドローン前提社会を見据え、ドローンの運航管理システム(*4)の実証(以下、「本事業」)を、長崎県五島市を舞台に行います。
五島市では、2018年からドローンの域内活用を推し進めており、様々な用途のドローンが日常的に運航し、人々の生活に役立つ将来を作り上げている途上にあります。この実現には空の交通整理機能を担うドローンの運航管理システムは極めて重要な役割を果たし、その導入は五島市においても近い将来に必要となってきます。本事業では、五島市内で既に活用されているユースケースを中心に複数用途(*5)のドローンの同時飛行などを通じて、運航管理システムの試験的な運用の実施と、同システムの運用方法等の課題抽出等を行うことを目的としています。
なお本事業は、KDDI株式会社、パーソルプロセス&テクノロジー株式会社が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下 「NEDO」)から受託した事業「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト(*6)/地域特性・拡張性を考慮した運航管理システムの実証事業」(以下「地域実証」)に係る公募に採択され、NEDO DRESS五島コンソーシアムが委託を受けて実施します。
*1 NEDO DRESSプロジェクト地域実証
本事業の通称。NEDOが実施する「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現(「DRESS」)プロジェクト (*6)/地域特性・拡張性を考慮した運航管理システムの実証事業(「地域実証」)」を指す。
*2 NEDO DRESS五島コンソーシアム構成員:
株式会社そらや (幹事企業 長崎県五島市 代表取締役 濵本 翔)
長崎県五島市 (共同提案者 市長 野口 市太郎)
豊田通商株式会社 (東京本社:東京都港区 代表取締役社長 貸谷 伊知郎)
株式会社オプティム (本社:東京都港区 代表取締役社長 菅谷 俊二)
株式会社kiipl&nap (本社:東京都江東区 代表取締役 吉田 暁生)
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ九州 (本社:福岡県福岡市 代表取締役 佐藤 歩)
*3 レベル4における飛行とは、無人航空機の有人地帯における補助者なし目視外飛行のことを指し、市街地などの第三者の上空を含むエリアを操縦者の目の届く範囲の外で飛行する方法を指す。これが実現することで、物流、災害、調査などへのドローン活用の効率化と、サービス提供範囲の拡大が見込まれる。
*4 NEDO DRESSプロジェクト (webサイト: https://nedo-dress.jp/about )の一環として開発された運航管理システム。国の空の産業革命に向けたロードマップ2021において技術開発の項目として挙げられており、福島ロボットテストフィールド等で過去に検証が行われている。本事業では、五島市とその他12の地域にて実地検証を行っている。
*5 本事業では、物流用ドローン(平時・緊急時)、海難捜索及び離島調査用ドローン(緊急時)、農地作付け確認用ドローン(平時)、及び海岸漂着ごみ調査用ドローン(平時)の4つのユースケースを五島市福江島及び周辺海域上空を、最大3ユースケース同時に飛行させ、この際の運航調整に運航管理システムを活用し、その運用上の課題の抽出と改善の検討を行う。
*6 「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト/無人航空機の運航管理システム及び衝突回避技術の開発/地域特性・拡張性を考慮した運航管理システムの実証事業」に係る公募について (URL: https://www.nedo.go.jp/koubo/CD2_100235.html )
運航管理システムの機能概略
運航管理システムは、飛行計画の登録申請、申請された計画の承認及び否認、飛行中の機体の位置情報の表示、飛行中の機体同士が接近した場合のアラートの発出などさまざまな機能を搭載。本事業内では五島市内4つのユースケースドローンを運航し、複数ユースケース間の飛行計画登録状況や、飛行中の機体の位置情報を確認することなどで飛行前及び飛行中の安全管理を行う想定です。また、それぞれのユースケースに飛行の優先順位を設け、緊急時に優先されるべきユースケースの飛行を遅滞なく優先飛行できるような運用の検証も行います。
さらには学校法人ヒラタ学園、株式会社ウェザーニューズの協力のもと、地域を飛行する医療用有人ヘリコプター(ドクターヘリ等)(*7)の情報を同運航管理システム上で表示し、有人機との衝突回避行動の検証も行います。
*7 学校法人ヒラタ学園及び株式会社ウェザーニューズの協力のもと、長崎県ドクターヘリ及び離島等医療連携ヘリ事業(RIMCAS)の情報を運航管理システム上に表示し、有人機との間での安全運航のあり方を検証する。
NEDO DRESS五島コンソーシアム参加事業者
- 株式会社そらや:所在地長崎県五島市。本コンソーシアムの幹事事業者。元五島市役所ドローン専任職員が代表を務め、地域に役立つドローンの活用を民間の立場から推進しています。本事業ではプロジェクト全体管理、地域内のユースケースの管制指示、及び海ごみ調査ユースケースを担当。
- 豊田通商株式会社:過疎地・離島における医薬品などのドローン物流を通じて、人手不足や物流課題、医療アクセスの格差といった社会課題の解決に貢献し、人々の生活をより快適に豊かにすることを目指し、その社会実装の実証として、今回物流ユースケースに参画。
- 株式会社オプティム:当社はIoTプラットフォームサービス、リモートマネジメントサービス、サポートサービス及びその他サービスの区分でサービスを提供しており、各産業においてDX(デジタルトランスフォーメーション)を行う「〇〇×IT」という取り組みを推進しています。
本事業においては、当社が開発した長時間飛行及びレベル3飛行(※)実証済み機体である、「OPTiM Hawk V2」にて海難調査及び離島調査のユースケースを担当。
※レベル3における飛行とは、無人航空機の無人地帯(山、海水域、河川、森林等)における補助者なし目視外飛行のことを指す。 - 株式会社kiipl&nap (キプランドナップ):全国8拠点を構えるプロフェッショナルドローンサービサー。本事業では農地作付け確認ユースケースを担当。ドローンを広範囲で飛行させ、他ユースケースと飛行経路を多重複させる事で様々な課題を検証。これまで、五島市ドローンi-Landプロジェクト令和元年度農地作付け確認事業・海洋ごみ調査事業・無人物流実証事業等の事業に受託者または実施者として関わった他、今期は風力発電施設点検107基完遂など、多彩な実績が豊富。
- 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ九州:海岸漂着ごみ調査ユースケースと農地確認ユースケースにおいて、airpalette® UTM(運航管理機能)提供して運行管理機能の提供及びUTM運用支援を行う。
※「airpalette」は、日本、CTM(欧州)、米国、中国における株式会社エヌ・ティ・ティ・データの登録商標です。 - 長崎県五島市:本事業の共同提案者。五島市ドローンi-Landプロジェクト(2018年〜)を始め、ドローンによる地域課題の解決プロジェクトを推進、新産業としてのドローン産業の構築を目指している長崎県の離島自治体。人口は35,704人(R3.8月末時点)。人口減少傾向が続く中、持続可能な地域社会を構築するため、ドローン事業の他にも、洋上ウィンドファームの建設、スマートアイランド事業等におけるIoTの活用など、先駆的な取り組みに挑み続けている自治体。近年は移住者の増加に伴い、直近2ヵ年連続で人口の社会増(転入増加)に転じている。
協力事業者
- 株式会社ウェザーニューズ:近隣空域を飛行する有人航空機(ドクターヘリ等)の位置情報、到達時間、飛行経路など有人機の運航に関し、保有するデータ量は日本有数。本事業においては、リアルタイムの運航データとシミュレーションデータの双方を運航管理システムと連携し、コンソーシアム参加メンバーに提供。
- 学校法人ヒラタ学園:長崎県ドクターヘリ及び離島等医療連携ヘリ事業(RIMCAS) の運航事業者。本事業エリア周辺を飛行するドクターヘリ等の運航情報を、リアルタイム及び過去の飛行実績にて提供。これにより本事業での無人機と有人機の運用調整の検証が可能となった。
実証期間:
第1期 令和3年10月 4日(月) 〜 8日(金) (実施済み)
第2期 令和3年10月25日(月) 〜 28日(木)
※雨天及び荒天時は延期または中止。
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