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日本の英語を考える会
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「日本の英語オブザイヤー2021」が決定

日本独自の「和製英語」と伝わりにくい不自然な英語表記の中から選出。コロナ禍とデジタル化促進を反映。

日本の英語を考える会

 日本の英語を考える会(会長:鶴田知佳子)は、日本独自の「和製英語」と、英語圏では使われていない不自然な英語表記による「伝わらない英語」の中から、2021年を象徴するワードを選出するためにアンケートを実施(期間11月23日~30日)。一般投票の結果、「日本の英語オブザイヤー2021」として下記が選出されたことを発表しました。
  • 「和製英語」部門: 「ウィズコロナ」
  • 「伝わらない英語」部門new-style corona virus (新型コロナウイルス)」
投票に先立ち、国内外に居住する当会の活動への参加者・支援者へ候補ワードのノミネートを呼びかけ、集まった77の候補ワードの中から両部門それぞれに4つを最終候補として当会が選出。ツイッター上での一般投票の結果もっとも多く得票したワードを「日本の英語オブザイヤー2021」として発表しました。

「和製英語」部門
「和製英語」部門では、日本語による投票、英語による投票、ともにコロナ禍を象徴するワードである「ウィズコロナ」が選ばれました(投票総数547票、うち日本語による投票418票、英語による投票129票)。

 

「和製英語」部門 日本語による投票結果「和製英語」部門 日本語による投票結果

 

「和製英語」部門 英語による投票結果「和製英語」部門 英語による投票結果

感染対策を講じながらコロナウイルスと共存する生活のありかたを意味する「ウィズコロナ」という使い方は、英語圏では見かけません。「ウィズコロナ時代を生き抜く」「ウィズコロナとアフターコロナに向けた出口戦略」等というように、ウィズとコロナを組み合わせて一語とし名詞や形容詞的に使うのは、日本独特の表現です。英語圏では、コロナという語を用いずに「この困難な時代に」などの婉曲な表現が一般的でしたが、この秋ごろからは「コロナと共に生きる learn to live with COVID というように、動詞を修飾する副詞句として用いる例も出てきました。


2位の「マウントする」(マウントを取る)は、他者に対して優位を誇示する、といった意味合いの表現です。例えば、友人が自慢げにテストで満点を取ったとわざわざ言いにきた時に「点が良かったからってマウント取るなよな。」等と使います。近い意味合いの英語のワードは凌駕する・超えるという意味のoutdo。
例えば、「Don’t try to outdo me」で「マウント取るなよな」に近いニュアンスとなります。

3位の「マイナポイント」は、納税者番号を意味する「マイナンバー」に「ポイント」を追加した略語表現。英語圏においては、納税者番号はSocial Security Number (アメリカ、社会保障番号)、National Insurance Number (イギリス、国家保険番号)などと呼ばれます。「マイナポイント」は、マイナンバーを使った予約や決済をキャッシュレスで行うことができる仕組みで、日本独自の和製英語である「マイナンバー」を「マイナ」と略し、さらに「ポイント」を組み合わせた造語です。「マイナポイント事業」などととして使われています。機械翻訳ではマイナーポイントminor point、つまり「取るに足らないこと」と誤訳されることもあり、日本語を母語としない人にとって難解なワードの一つです。

4位の「ボリューミー」は、ボリューム感がある、量が多いという意味合いで用いられます。
量を意味する「volume」に”-y”を付けて形容詞化したワードですが、英語には存在しない、和製の英語です。

「伝わらない英語部門
「伝わらない英語」部門は、日本語による投票と、英語による投票で結果が異なりました。
日本語投票ではDigital Agency (デジタル庁)が、英語投票ではNew style corona virusが選出されました(投票総数361票、うち日本語による投票280票、英語による投票81票)。

「伝わらない英語」部門 日本語による投票結果「伝わらない英語」部門 日本語による投票結果

 

「伝わらない英語」部門 英語による登用結果「伝わらない英語」部門 英語による登用結果

 

日本語投票1位は「Digital Agency (デジタル庁)」。英語投票では3位でした。「デジタル化を推進する庁」ではなく「デジタルな庁」という意味になります。Digital Promotion Agencyなら意味が明確になります。英語圏では、例えばオーストラリア政府は「デジタル庁」をDigital Transformation Agencyと名付けています。

英語投票1位は「New-style corona virus 新型コロナウイルス」。日本語投票では僅差の3位でした。英語圏では一般的にCovid-19と表記されます。感染が拡大してからすでに2年近くたっており「新型」と付記しないことが多いですが、あえて「新型コロナウイルス」とする場合は「novel coronavirus」です。coronaとvirusは、スペースを空けずに一語として扱います。

日本語投票の2位、英語投票の4位は4 bus stops ago。バスの停留所の電光掲示板に、待っているバスが今どこの停留所にいるか位置を表示する表現です。ago は過去には使えますが、物理的・空間的な距離の場合には使いません。英語圏のバス停や電車駅では、「in 2 mins(あと2分)」など、到着までの所要時間を表示するケースが主流で、停留所の数を表記するのは極めて稀です。

日本語投票の4位、英語投票の2位にはClose。「閉店」の意味で「Close」と表記する例を日本中で頻繁に見かけますが、英語圏では「Closed」と表示するのが一般的です。

本結果を受けて、「日本の英語を考える会」の鶴田知佳子会長は以下のようにコメントしています。
「コロナ禍とデジタル化の加速という世相を反映した結果となりました。外国語を自在に取り込むのは日本語の特質ですが、『和製英語』はそのまま英語として使うと意味が通じないことが多々あります。また、昨今は、さまざまな文書、看板、ウェブサイトなどが日英併記となっていますが、日本語を母語としない人にわかりやすく意味を伝えることが英語併記の本来の目的であるにも関わらず、不自然な英訳のために誤解や混乱を生む例が多くあります。今回の『日本の英語ワードオブザイヤー2021』選出が、日本における英語表記をより一層伝わりやすいものとする契機となれば嬉しく思います。」



日本の英語を考える会について


公共の場における「日本の英語」を「伝わる英語」へと改善していくことをめざし、2020年発足。日英同時通訳の第一人者である鶴田知佳子(東京女子大学教授、東京外国語大学名誉教授)が会長を務める。内外主要メディアへの発信や、行政・自治体への英語表記改善提案等を行っている。
noteブログ:https://note.com/nihonnoeigo

【本リリースに関する報道お問い合わせ先】
e-mail: nihonnoeigo2020@gmail.com

 

 

 

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財団法人・社団法人・宗教法人
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代表者名
鶴田知佳子
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