制御性T細胞を用いた革新的な免疫療法を開発するレグセル UTEC、OUVCから総額約5.5億円を調達
制御性T細胞療法の治験着手を目指した研究開発を加速
制御性T細胞の活用による新たな免疫療法の実現を目指すレグセル株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役社長:半田 恭彦、以下レグセル)は、株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(本社:東京都文京区、代表取締役社長:郷治 友孝)および大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社 (本社:大阪府吹田市、代表取締役 清水速水)を引受先とする第三者割当増資を行い、シリーズCラウンドとなる総額約5.5億円の資金調達を2022年4月に実施いたしましたので、お知らせいたします。
レグセルは「制御生T細胞を用いた革新的な免疫療法の開発」というコーポレートミッションのもと、制御性T細胞(以下、Treg細胞)の活用により、自己免疫疾患治療、移植免疫、癌免疫等に有効な新たな免疫療法の実現を目指し研究開発を進めております。Treg細胞はリンパ球の1種であり、自己免疫疾患や炎症性疾患、アレルギー疾患などを引き起こす過剰な免疫応答を抑制する役割を担っています。一方で、ステロイドのような免疫反応全体を非特異的に抑制する治療で生じる副作用を回避するため、抑制が必要な免疫反応のみ特異的に抑制する抗原特異的Tregを活用した免疫療法の確立に期待が寄せられています。レグセルでは、抗原特異的なTreg細胞を活用した免疫療法の実現に向け、2016年の創業以来研究開発を続けています。炎症を起こす細胞とされるエフェクターT細胞(以下、Teff細胞)を患者様から採取し、抗原特異的なTreg細胞に変換、患者様へ投与する"Treg細胞療法"の技術を有しており、本技術に関連した特許も出願済みです。レグセルが研究開発を進める"Treg細胞療法”は抗原特異性の確保により免疫全体の抑制を防ぐため、従来の免疫療法とは異なり副作用のない革新的な治療が可能となります。今後は、まず自己免疫疾患や移植免疫寛容への本療法の適用を目指し、その後治療領域の適用拡大についても検討をして参ります。
■ 制御性T細胞を活用した免疫療法概略図
なお、この度調達した資金は、Treg細胞を活用した免疫療法の研究開発の費用に充当し、早期治験着手に向けた取り組みを加速するほか、本研究開発を実現するための人材採用等に充てる予定です。
レグセルは、国内外の一人でも多くの患者様に副作用がなく安心して受けられる免疫療法を早期にお届けできるよう、一層スピード感をもち取り組んで参ります。
■投資家のコメント
株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ 取締役/パートナー 宇佐美 篤 様
レグセルは、次世代の免疫細胞治療として注目が集まる制御性T細胞を用いた治療法の開発に取り組むスタートアップです。技術アドバイザーである坂口志文先生の長年の研究成果をもとに確立した、制御性T細胞の現状の技術課題を解決しうる国際的にも競争優位性の高い独自技術を保有しています。本技術の実用化を通じて、アンメットニーズの高い免疫疾患領域のグローバルでの治療革新を実現することを期待しております。
大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社 投資部 部長 水原 善史 様
免疫寛容を司る制御性T細胞は、自己免疫疾患のみならず、がん免疫や移植免疫でも重要な役割を演じています。この細胞を対象としたレグセルの技術は、従来にはない、新たな治療法の確立につながるものと期待されます。また、近年では制御性T細胞と炎症や組織再生との関連も注目されており、多くの疾患領域で本細胞を用いることの有用性が示唆されています。本シリーズCラウンドを通じてその実現を加速させることを期待しております。
■会社概要
会社名:レグセル株式会社
設立: 2016年1月
所在地:大阪府吹田市山田丘3-1 大阪大学 微生物病研究所 北館1階
代表:代表取締役 半田恭彦、坂口教子
資本金:6億9895万円
事業内容: 制御性T細胞療法の開発
提携先企業 / 大学:大阪大学、京都大学
コーポレートサイト:https://regcell.jp/
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