買って応援！スリランカの美味しいもの　出口の見えない経済危機にあるスリランカの農民たちを助けたい。

スリランカの熱帯林生まれの、美味しく健康な自然産品を食べることが、現地の農民たちへの応援につながります！

エコロジーオンライン

2022年9月16日 09時41分

インド洋の「真珠」と言われるスリランカが出口の見えない経済危機に苦しんでいます。外国に依存する石油や化学肥料などが外貨不足のために輸入できず、スリランカ国民の日々の暮らしに大きな影響が出ているのです。2010年、エコロジーオンラインはスリランカ物産の輸入を通して、現地の農民を支援してきた「樹李亜インターナショナル」のティラク・チャンドラ氏のインタビュー記事を配信し、日本とスリランカとの絆を築くことで、2009年に終結したスリランカ政府とタミル・イーラム解放のトラの内戦によって疲弊したスリランカを支援して来ました。今回、コロナ禍による外国人旅行客の減少をきっかけにしたスリランカ政府の経済破綻という混乱の中、新たなる支援策を模索した結果、資金の必要がない熱帯林から生まれる自然産品の生産がしっかりと続いていることから、スリランカの美味しく健康な商品の購入という形で農民たちへの支援を実施することにいたしました。

特定非営利活動法人エコロジーオンライン（本部：栃木県佐野市　理事長：上岡裕）は、スリランカ生まれのティラク・チャンドラ氏が代表を務める有限会社樹李亜インターナショナル（本部：栃木県佐野市）とともに、「買って応援！スリランカの美味しいもの」と銘打ったスリランカ応援キャンペーンを始めることにいたしました。

買って応援！スリランカの美味しいもの：https://www.eco-online.org/srilanka/

ティラク・チャンドラ氏

現地スリランカでは極度のインフレが発生しており、食パンの価格は3倍、店によっては6～8倍になっています。この状況が続くと新たなる暴動につながる危険性があります。さらに消費者の生活を脅かすように消費税は8%から15%にあげられ、企業の場合はそれに加えて売上高の7%を課税され、実質的に消費税が22%になっています。

都心から外れた郊外ではすべての物資が中心地に集中してしまうせいで子どもたちが食糧難に苦しんでいます。スリランカの状況を鑑みて送られた国際支援も政府の中抜きによって約1.2億円が所在不明になっているということも明らかになっています。

スリランカといえば昔の国名から名付けられた『セイロンティー』という紅茶が特産物として有名ですが、外貨不足のために化学肥料が手に入らず、生産が困難になっています。そのため、熱帯林で収穫できる自然産品の「キトルシロップ」や「キングココナッツオイル」作りに乗り換える紅茶農家が増えています。肥料のいらない森の自然の花からミツバチが採集した蜂蜜「Wild Honey」作りも盛んになったそうです。

チャンドラさんは「今は紅茶作りは色々と難しい状況。ハチミツやキングココナッツオイル、キトルシロップが売れると農家の支援につながるんです」と話します。

キトルシロップはスリランカに自生するキトルヤシの花から取れる花蜜を煮詰めた天然のシロップです。味はメープルシロップに似ていますが、薪で煮詰めた時の香ばしい香りがプラスされているので、煮物の隠し味に使っている和食のシェフもいる食品です。樹李亜インターナショナルのもののように、全く砂糖を使わずに煮詰めて製造されたキトルシロップは、日本国内はもちろん、現地スリランカでも探すのが困難です。