支援世帯の約30%が子どもがサッカーをするために「借入」をしていた実態が明らかに。 love.futbol Japanが日本の「貧困」と「サッカーの機会格差問題」に関する調査報告書を公開。

経済的な貧困や社会格差によるスポーツの機会格差の解消に取組むNPO法人「love.futbol Japan」は、今年の活動を通じて支援した38都道府県192世帯を対象にアンケート調査を実施しました。調査の結果、30%の世帯が子どもがサッカーをするために「借入」をしたことがあるなど深刻な状況が明らかになりました。本調査では、日本で経済・社会格差を理由に「サッカーをしたくてもできない子どもたち」を関する課題とニーズ、当事者の声をまとめています。

love.futbol Japanは、2021年より日本で、経済的な貧困等でサッカーをしたくても諦めている、続けることが困難な子どもたちを対象とする活動「子どもサッカー新学期応援事業」を、小林悠選手、家長昭博選手(川崎フロンターレ)、富樫敬真選手(ベガルタ仙台)などサッカー選手16名とともに取り組んでいます。サッカーの費用に使える奨励金3-5万円の給付、用具寄贈、孤独に対する心の繋がりを育てるサッカー選手との交流を提供し、これまで2年間で40都道府県の子どもたち639人に応援を届けてきました。この調査は、これまでその実態が把握されていなかった本分野の課題とニーズを可視化し、日本スポーツ界と共有することで今後の有効な活動に繋げるため、2022年度の受益者38都道府県192世帯を対象に実施しました。
 

<調査概要>
回答者  : 2022年度事業の受益192世帯の保護者
地域   : 38都道府県(受益者の所在地)
方法   : アンケートを郵送し、自記式の任意回答の上、郵送で返答
回収期間 : 2022年3月10日〜3月31日
回収率  : 100%


<サマリー>

  • 30%の世帯が今回の支援でサッカーを始めることができる、または再開できる
  • 30%の世帯が「子どもがサッカーをする、または続けるために『借入』をしたことがある」と回答。
  • 世帯年収200万円以下の世帯は、約60%を占めた
  • 73%の世帯が「子どものサッカーに対する支援活動は、教育や食料など生活インフラの支援と同じくらい必要」であると回答した一方で、25%の世帯は「他の支援に比べて、支援を求めることに抵抗がある」と回答。
  • 半数以上の53%の世帯が「相談をしたいが、相手がいない」と回答
  • 100%の世帯が今後も同様の支援を希望していると回答
  • 活動および調査に対して、協力するサッカー選手たちが想いを発信


【子どものサッカー環境:借入】​

  • 全体の30%の世帯(58世帯)が「子どもがサッカーをする、または続けるために『借入』をしたことがある」と回答。昨年調査に続き、2年連続で30%を超える結果となった。
【相談環境】

  • 半数を超える53%の世帯が「相談をしたいが、相手がいない」と回答
【必要な支援について】

  • 100%の人が「今後も今回のような支援を希望する」と回答。
  • 今後必要とする支援では、「奨励金」が最も多く全体の 91% が希望している。
  • 続いて「スパイク」、「トレシュ」、「ウェア」、「冬用のウェア」等など物理的な用具のニーズが高い。
  • 物理的な支援以外では、「子どもの習い事費用が軽減される支援」127件(66%)、「プロサッカー選手と一緒にサッカー」106件(55%)と、「Jリーグ、WEリーグや日本代表の試合観戦体験」92件(48%)の希望件数が多い。
  • 「子どもが誰でも自由にスポーツを楽しめる居場所」は46%あり、コメントからも子どもが誰でも遊べる場所に対するニーズが確認された。
【理解】

  • 73%の世帯が「子どものサッカーに対する支援活動は、教育や食料など生活インフラの支援と同じくらい必要」であると回答。生活インフラの支援が優先されやすい現状と当事者のニーズのギャップが確認された。
  • 一方で、25%の世帯は「他の支援に比べて、支援を求めることに抵抗がある」と回答。その理由を読むとと、スポーツは趣味や娯楽として捉えられやすいことによる、保護者に心苦しさが確認された。
<選手たちの声>

家長昭博 選手(川崎フロンターレ)
「改めてこの活動を通し、ひとりでも多くの子どもたちが心からサッカーを楽しめる環境に身を置けるよう、サポートしていきたいと思いました。子どもたちにとって、サッカーが生きる希望になる。それが僕の願いの一つです」

朴一圭 選手(サガン鳥栖)
「声を読んで、子どもたちの「サッカーが大好き」なんだという気持ちを強く感じるとともに、そんな子どもたちからサッカーを失わせたくないという強い気持ちになりました。活動を通じて、1人でも多くの子どもたちの笑顔が増えるよう努力していきます」

小林悠 選手(川崎フロンターレ)
「サッカーをやりたくてもやれない子どもたちがいる。この活動を通して、たくさんの子どもたちの夢を聞き、その夢を掴み取ってほしいと思いました。1人でも多くの子どもたちや家族に知ってもらい、僕もその力になりたいと強く思います」

*その他参画選手一覧 計16選手
•       富樫敬真 選手(ベガルタ仙台)
•       田邉草民 選手(アビスパ福岡)
•       齋藤学 選手(水原三星ブルーウイングス)
•       新井直人 選手(徳島ヴォルティス)
•       三丸拡 選手(柏レイソル)
•       ポープウィリアム 選手(FC町田ゼルビア)
•       森谷賢太郎 選手(サガン鳥栖)
•       茂木力也 選手(大宮アルディージャ)
•       山本摩也 選手(INAC神戸)
•       吉見夏稀 選手(KSPO)
•       野口竜彦 選手(ファジアーノ岡山)
•       ハンホガン 選手(全南ドラゴンズ)
•       下澤悠太 選手(テゲバジャーロ宮崎)
 
<報告書一式>
活動結果の報告書、「アンケート調査報告書」のその他調査結果や、子どもたちや保護者の声は下記サイトよりご覧いただけます(3種類の報告書を公開しています)。
https://www.lovefutbol-japan.org/posts/36035143

<まとめ>
一般的に、スポーツは贅沢や趣味として見られやすいため、子どもの貧困問題において、スポーツの支援は、教育や食等の生活インフラの支援に比べて優先度が下がる傾向にあります。結果として、ニーズはあっても予算化されにくい、活動が生まれづらい、担い手が少ない状況が続いています。加えて、この状況は、当事者が困っていても声を上げることの難しさを助長し、課題が世間に認知されにくい状況につながっています。現状は、外に助けを求めることができず、子ども自身が家の経済状況を心配して、諦める、我慢するという声が私たちに届くことも少なくありません。
だから、子どもや保護者が「サッカーをしたい」と声を伝え、サッカーできる喜びを表現してくれていること自体に、当たり前ではない、特別な勇気と尊さを感じます。伝えてくれてありがとうと、心から思います。
ひとりでも多くのサッカー関係者がこの現状を知り、ともに必要な行動を進めていけますと幸いです。


<団体概要>
love.futbol Japanは、日本とアジアで、経済的な貧困や社会格差によって安全にサッカーをしたくてもできない子どもたちの「環境」を変える活動に取り組むNPO法人です。地域課題の解消と子どもたちが誰でも遊べる居場所を共創する「コミュニティ型のスポーツグラウンドづくり」や、日本で「子どもサッカー新学期応援事業」、サッカー選手たちが年俸の1%を寄付して子どもたちを支援するプラットフォーム「1% FOOTBALL CLUB」の運営をおこなっています。
団体名:特定非営利活動法人love.futbol Japan
設立:2018年1月12日
代表理事:加藤遼也
公式HP :https://www.lovefutbol-japan.org/
1% FOOTBALL CLUB :https://onepercentfc.com/

【問い合わせ先】
love.futbol Japan 広報部
MAIL: team@lovefutbol-japan.org

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