アンケート調査で明らかに! アバターにもダイバーシティ問題があることが判明
メタバースでもダイバーシティ対策は必要不可欠
- 調査の概要
・調査機関:インターネット調査
・調査対象:20歳〜60歳までの全国の男女
・サンプル数:600人
・調査期間:Freeasy
*本調査結果をご利用いただく際には、「M3WE調べ」とご記入ください。
- 調査の結果
調査方法
今回の調査では、調査対象のメタバース経験を把握した上で、経験者と未経験者においてアバターに対する印象がどのように異なるかをヒアリングしました。
質問1)メタバースの利⽤状況について
(調査対象:全員)
・利用したことがある : 7.33%
・利用したことがない : 92.67%
<分析>
・9割以上の人がメタバース未経験ということがわかりました。今、メタバース業界が話題になっていますが、経験者は100人のうち約7.3人と非常に少ないものです。
質問2)メタバース上でアバターA〜Cに出会った時、外見を見てどのように接するか。アバターを操作している人を知る場合・知らない場合で調査
(調査対象:メタバース経験者)
<質問A>
アバターを操作している人を知らない場合
a アバターにより接する態度を変える : 50.00%
b どのアバターに対しても同じように接する : 50.00%
<質問B>
アバターを操作している人を知っている場合
(日によってアバターを使い分けるプレイヤー)
a アバターにより接する態度を変える : 45.45%
b どのアバターに対しても同じように接する : 54.55%
<分析>
・アバターを操作している人を知らない場合、「アバターにより態度を変える・変えない」はそれぞれ50.00%でした。誰が操作しているかわからない場合、人は警戒します。半分の人が態度を変えるというのは妥当かもしれません。
・アバターを操作している人を知っている場合(日によってアバターを使い分けるプレイヤー)、45.45%の人がアバターにより接し方を変えると回答しています。現実の世界では、昨日と今日で異なる服を着ているからといって、家族や友人に接する態度を変えることはありません。それと比較すると、約45%というのは大きい数字といえます。つまり「操作している人より、アバターの外見が重視される」ということが判明したのです。この調査により、現実世界よりメタバースの方がより外見を重視するという結論に至りました。
質問3)アバターの外見に対する印象を調査
(調査対象:質問2の「質問A」で「a」を選択した人とメタバース未経験者)
ここでは、アバターを複数提示し、それぞれの印象について「ナンパする」「友達になろうとする」「普通に接する」「必要があれば接する」「無視する」「声をかけられたら接する」「声をかけられても無視する」「その場から即座に逃げる」の8つの項目のうち1つを選択してもらう形で質問しました。表は上部に親密になりたい項目を、そして下部に関係を持ちたくない項目を配置しています。そして15%以上の数字は赤字で表示しました。
<分析>
・メタバース経験者は、上部の項目が赤い傾向にあります。経験者はどのアバターに対しても「普通に接する」が15%以上あります。
・メタバース未経験者は、下部の項目が赤くなる傾向にあります。「無視する」と「声をかけられたら接する」はどのアバターに対しても20%以上あります。また、特徴的なのが「その場から即座に逃げる」です。経験者は、0.00%〜4.55%の範囲で推移しているのに対し、未経験者の場合は13.85%〜21.04%となっています。例えばアバターAの場合、10人いると2人以上はこのアバターを見た途端、その場から即座に逃げるということを意味します。
・メタバースのアバターは人間の姿とは限りません。今回も1つだけキャラクターアバターを準備しました。キャラクターの場合は、経験者も未経験者も比較的他のアバターより敬遠しない傾向にあるように見受けられます。
*本調査ではThe Sandboxのアバターを利用
アバターA:Kuniverse Avatars、アバターB:The Playboy Party People、アバターC:Care Bears Avatars
- 結論:メタバースの世界でも、ダイバーシティ対策は必要
1)「アバターとダイバーシティは関係あり」と結論付けられる
今回の調査の結果、メタバースの世界でも、外見で判断されることがわかりました。これは人間の世界と同じと考えていいでしょう。また、同じプレイヤーが異なるアバターを用いた場合、アバターにより接し方を変えるプレイヤーがいることも判明しました。現実世界では、服装が異なるだけで人付き合いが大きく変わらないことを考えると、これは新たな問題として捉えるべきでしょう。メタバースの世界の方がより厳しいと考えられます。
また、メタバース上には、キャラクターやロボットなど人の姿ではないアバターが存在します。人の姿をしたアバターよりキャラクターのアバターの方が経験者・未経験者ともに好感度が上がることもわかりました。
2)アバターに対してもダイバーシティの対応を取るべきであろう
現在、アバターを選ぶ基準はありません。例えば60歳の男性が本アンケートで用いたアバターA、B、Cのどれを用いてメタバース上でプレイしても問題ありません。「60歳だから少し白髪混じりの男性の姿のアバターを選ばなければならない」ということはないのです。
アバターは分身ですから「自分がプレイして楽しい姿を選ぶ」のが最優先でしょう。しかしダイバーシティ問題も踏まえて考えると、よりメタバースの中で安心して楽しめるアバターを選択する方がいいかもしれません。特にトラブルに巻き込まれることを嫌う人(世代)は、アバター選びに慎重になるべきです。
企業としても、ユーザーをメタバースで楽しく遊ばせるために、アバターの外見には配慮すべきと言えるでしょう。女性アバター、男性アバターとせず、キャラクターアバターを準備するのも一つの方法です。
3)メタバース経験者と未経験者では、アバターに対する印象が異なる
同じアバターを見ても、経験者と未経験者では異なる結果が出ました。経験者はメタバースのことがわかっており、未経験者はメタバースを理解していないということがあるかもしれませんが、未経験者には「無視する」や「その場から即座に逃げる」などの回答が多く、コミュニケーションを強く拒む傾向が見受けられます。
インターネット社会では犯罪が多くあり、警戒する人も多くいます。特に見知らぬ人と出会ったことによる詐欺事件などが有名です。今メタバースに足を踏み入れたことのない人たちは、すでに足を踏み入れている人に比べてにメタバースに関する情報が不足していると考えられます。もし「インターネット上で誰かに会うことが危険」という先入観があるなら、このような回答になることは納得なのかもしれません。
メタバース初心者ばかりを対象にしたサービスを展開する企業の場合、ユーザーが環境に慣れるまでは、アバター選びにおいてサポートが必要かもしれません。
- 会社概要
・社名:M3WE合同会社
・代表:盛田 祐代
・本社住所:東京都中央区八重洲2-1-1 YANMAR TOKYO 12階
・設立:2023年1月
・Twitter:@m3we_world
・URL:https://note.com/m3we
・弊社のビジネス:「メタバース+ESG」をコンセプトにメタバースに関連するビジネスを展開
- メタバースビジネスに関する調査・アドバイス・執筆など
- The Sandboxでのメタバースサービスの展開(今後予定)
・ビジネス上のご相談:Twitter (@m3we_world)のDMよりご連絡をお願いします
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