G7広島グローバルヘルス優先課題とライフサイエンス成長を目的とする戦略対話について製薬企業のリーダーと日本政府高官が会談

2023年4月14日 東京 – 4月13日~14日にかけて東京で、Biopharmaceutical CEOs Roundtable (BCR)のCEO24名が、岸田首相及び他の政府高官と会談した(met with Japanese Prime Minister※1)。彼らは、将来のパンデミックに対するイノベーション、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)及び薬剤耐性菌との戦いを推進する日本の努力を称賛した。この会談は、日本が主催するG7広島サミットの1カ月前のタイミングで開催され、訪問団はグローバルヘルス課題に対処する最優先事項を纏めた東京ステートメントを岸田首相に手渡した。また、彼らは日本のイノベーション・エコシステム強化の重要性を話し合い、患者さんと経済成長の両方の利益となるイノベーションの育成によりライフサイエンス分野での日本のリーダーシップ・ポジションを強化するための戦略対話の創設を提案した。
BCR訪問団は、会談の中でCOVID-19の壊滅的影響の抑制を助けるイノベーションを生みだした際の教訓を共有し、知的財産の保護と病原体への自由なアクセスに基づく科学の力とイノベーション・エコシステムを強化する必要性を強調した。また、BCR訪問団は、元々は G7ドイツの時に政府と共有した提言“パンデミック時の公平なアクセスに関するバイオ医薬品産業ビジョン”(Biopharmaceutical Industry Vision for Equitable Access in Pandemics※2)も説明した。この提案では、将来のパンデミック時において低所得国の脆弱な人々向け用に、ワクチン、治療薬、診断薬をリアルタイム製造能力の一部を確保することを約束している。

本日リリースされた東京ステートメントは、グローバルヘルスの進展に向けたバイオ医薬品産業の優先課題が纏められている。ステートメントは、強固なヘルスケアシステムを構築し、現在及び将来のグローバルヘルスケアの課題に対処するダイナミックなイノベーション・エコシステムを育成する上でのユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の重要な役割を強調している。この中には、人口高齢化、薬剤耐性菌比率の増加、ワクチン接種のギャップ及び新興性感染症が含まれる。更に、バイオ医薬品産業は前例のないスピードでCOVID-19に対するワクチン、治療薬、診断薬の開発と製造拡大を成し遂げたが、公平なアクセスを担保しつつ革新的なワクチン、治療薬、診断薬の開発を通じてこれら課題と闘うことを改めて表明している。

バイオ医薬品企業を含む250を超える低中所得国の官民パートナーシップ(public-private partnerships involving biopharmaceutical companies※3)はヘルスケアシステムの強化と医薬品アクセスの改善に貢献している。バイオ医薬品産業は、まだどこにも存在していない新しい革新的な治療薬を開発するために、業界自らが出資するコラボレーションを通じてグローバルヘルス課題への取り組みをコミットしている。例えば、顧みられない疾病と闘うための10億ドル出資したAMR Action Fund (AMR Action Fund※4)や6百万ドル出資したGHIT Fund (GHIT※5)は, 現在のヘルスケア課題に対処し、将来のパンデミックによりよく備えるための他者とのパートナリングに対する業界の貢献を示している。BCRメンバーはアクセスとイノベーション・エコシステム強化の解決には、多方面のステークホルダとの連携が必要と考えている。 

イノベーションの持続可能性は、G7のヘルスアジェンダの全てのトピックスにとって重要である。多くの国が、非感染症疾患や高齢化を含む国民からの要求の増大に直面する一方、経済的不況に陥っている。健康及び経済低下を軽減するためにはイノベーションが鍵となり、治療薬、ワクチン、診断薬がもたらす健康上の恩恵はコストではなく、社会全体の価値向上も踏まえながら将来への投資として捉えるべきである。

日本は長年にわたり、ライフサイエンス分野で世界を牽引しており、世界中の患者さんのための新薬を開発する上で、非常に重要なパートナーとなっている。バイオ医薬品産業は、日本において過去 10 年間で研究開発に14 兆円を投資し、1,500 以上の新薬を開発し、直接14 万人以上の雇用を支えている。経済成長、安全、新薬へのタイムリーなアクセスの原動力となっているこの分野での日本の継続した成長を確実にするため、BCR訪問団は日本のバイオ医薬品イノベーション・エコシステム強化のための薬価制度改革に関する建設的提案を話し合う官民戦略対話の創設について、日本のリーダーと話し合った。近年、イノベーションのギャップ及び日本の患者さんに革新的新薬が届くまでの時間は拡大している。この問題に対処するために、医薬品業界は3の政策提案を行っている。

ジャン-クリストフ・テリエ、BCR議長、IFPMA会長、UCB会長/CEO:
 “私たちは、日本の総理大臣や著名な大臣、政府高官と会える光栄に浴しました。日本は大変尊敬されているグローバルヘルスの推進者です。そして、今回のG7における日本のリーダーシップは、私たちがどのようにCOVID-19パンデミックを切り抜けたかを明確にする上で重要です。更に、日本においてバイオ医薬品のイノベーション・エコシステム強化の必要性を認めていることを歓迎します。この目標を支援するため、私たちは初期段階の研究開発努力、規制調和、薬価制度改革を前進させるための官民の戦略対話実施を敬意をもって要望します。“ 

ディブ・リックス、Eli Lilly会長/CEO、前BCR議長、前IFPMA会長:
 “日本はグローバル社会のCOVID-19との闘いにおいて大変大きい役割を果たしました。パンデミックに対する私たちの勝利の根本には、世界中の政府と政策立案者との協働のもとに民間セクターが最善を尽くすことを可能ならしめた科学の力とイノベーション・エコシステムがあります。イノベーションの迅速かつ大規模な市場導入です。将来のパンデミックへの準備計画が進んでいる中で、知的財産の保護に基づくイノベーション・エコシステム、活力ある民間セクター及びイノベーションの公正な評価を優先し、更に強化することが極めて重要です。これは岸田首相に手渡した東京ステートメントの一部としてG7リーダーに検討をお願いしていることです。”

眞鍋 淳、 BCR副議長、IFPMA副会長、第一三共会長/CEO:
“私たちは、パンデミックによりグローバルヘルスの成果が損なわれている時期に日本がUHCを推進する強い情熱を持っていることを称賛します。バイオ医薬品産業は、UHC達成に極めて重要なヘルスケアシステムの準備態勢と強靭性の改善を支援する確固たるパートナーです。私は. ここ数十年で最も偉大な医学的ブレークスルー、つまり、わずか数年前には 想像もできなかったような発見を目前に控えていると思います。ともに力を合わせれば、日本と世界中の患者さんに最も革新的な医薬品を届け続けられることを確信しています。”   

トーマス・クエニ、IFPMA事務局長:
 “東京ステートメントは、必要とする患者さんにとっての価値ある治療薬、ワクチン、診断薬を開発に奮闘するバイオ医薬品産業のグローバルヘルス向上に向けたコミットメントをより強固にしています。人々が必要な支援を受けられなくしている問題に対する革新的で実質的な解決策に全力で取り組みます。例えば、ワクチン、治療薬、診断薬を優先的に必要とする低所得国の人々のためにリアルタイムの製造能力を確保し、また将来のパンデミックに備えてそれらが手に届き購入できるようにする医薬品業界リーダーのコミットメントは、COVID-19パンデミック時の不平等な配分を克服する重要な解決策です。これを機能させるために、私たちは将来のパンデミックにおけるより大きな公平性のため、G7リーダーに社会契約への署名する大胆な行動を強くお願いします。" 

問い合わせ先:  
Ana-Maria Nia, Deputy Director Communications, IFPMA: Communications@ifpma.org 

Biopharmaceutical CEOs Roundtableについて (BCR※6) 
国際製薬団体連合会 (IFPMA下段参照)参加企業のCEOが集まり、バイオ医薬品のイノベーションに影響を及ぼすグローバルヘルス政策を議論するフォーラムです。政府関係者や政策立案者との意見交換も行っています。

International Federation of Pharmaceutical Manufacturers and Associations (IFPMA/国際製薬団体連合会)について  ( IFPMA※7) 
IFPMAは世界中の90以上の革新的な医薬品企業と関係団体を代表しています。私たち製薬産業の約300万人の従業員がグローバルヘルスを前進させる治療薬とワクチンの、創薬、開発、デリバリーに従事しています。所在地はジュネーブで、国連と公的な関係にあり、産業の専門知識をもってグローバルヘルスコミュニティーによる世界中の人々の生活改善に貢献しています。詳細はIFPMAウェブサイトをご覧ください。https://ifpma.org/

政府高官との会議出席者
バイオ医薬品企業のリーダー:

・Jean-Christophe Tellier - Chairman and Chief Executive Officer, UCB, and President and Chair of the CEO Steering Committee, IFPMA           
・Albert Bourla - Chairman and Chief Executive Officer, Pfizer, and Vice President and Vice Chair of the CEO Steering Committee, IFPMA
・Robert Bradway - Chairman and Chief Executive Officer, Amgen 
・Giovanni Caforio – Chairman and Chief Executive Officer, BMS
・Eric Cornut – President, Menarini
・Robert Davis - Chairman and Chief Executive Officer, MSD
・Richard Francis - President and Chief Executive Officer, TEVA    
・Carlos Gallardo - Chairman and Proprietary Director, Almirall
・Belén Garijo - Chairman and Chief Executive Officer, Merck Group
・Paul Hudson - Chief Executive Officer, Sanofi
・Sunao Manabe - Representative Director, Executive Chairperson and CEO, Daiichi Sankyo, and Vice President, IFPMA
・Haruo Naito - Representative Corporate Officer and CEO, Eisai
・Hiroshi Nomura - Representative Director, President and CEO, Sumitomo Pharma  
・Daniel O’Day - Chairman and Chief Executive Officer, Gilead
・Stefan Oelrich - President of Pharmaceuticals, Bayer
・Yasushi Okada- Representative Corporate Officer and Chief Operating Officer, Eisai, and President, JPMA
・Naoki Okamura - Representative Director, President, and CEO, Astellas
・Osamu Okuda - Representative Director, President & CEO, Chugai
・Dave Ricks - Chairman and Chief Executive Officer, Eli Lilly
・Isao Teshirogi - Chairman and Representative Director, President, and CEO, Shionogi
・Hiroaki Ueno - Managing Executive Officer, Mitsubishi Tanabe
・Chris Viehbacher - President and CEO, Biogen
・Emma Walmsley - Chief Executive Officer, GSK
・Christophe Weber - President and CEO, Takeda

ゲスト
・Amadou Diarra, Senior Vice President Global Policy & Government Affairs at Bristol-Myers Squibb, and Chair of Council, IFPMA

関係団体:
Thomas Cueni - Director General, IFPMA
Nathalie Moll - Director General, EFPIA
Junichi Shiraishi - Director General, JPMA  
Steve Ubl - President and CEO, PhRMA

 ※1:https://ifpma.org/news/top-pharma-leaders-meet-with-japanese-officials-to-discuss-g7-global-health-priorities-and-strategic-dialogue-for-life-science-growth-in-japan/  
※2:https://ifpma.org/news/berlin-declaration-biopharmaceutical-industry-vision-for-equitable-access-in-pandemics/
※3:https://globalhealthprogress.org/ 
※4:https://www.amractionfund.com/ 
※5:https://www.ghitfund.org/assets/othermedia/webinar/GHIT-PDPs-webinar-S4-ProfShinjiroHamano.pdf 
※6:https://ifpma.org/initiatives/biopharmaceutical-ceo-roundtable/
※7:https://ifpma.org/

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会社概要

URL
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業種
医療・福祉
本社所在地
東京都中央区日本橋本町3-5-1 第一三共株式会社 渉外部
電話番号
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代表者名
吉田力
上場
未上場
資本金
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設立
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