突如現れた実力派アニメ制作・IP運営企業Animoreとは
▼目次
1. Animoreとは
2. 会社設立の背景
3. 経営者紹介
4. Animoreの事業領域
5. Animoreの評価
6. Animore所在地「プティット村」紹介
1. Animoreとは
Animoreはアニメーション制作や日中のキャラクターIPプロデュース・運営を行う企業です。日本と中国の合作プロジェクトに関わってきた陳龑(チンエン)がメンバーを集め、2022年8月に「Animore株式会社」を設立しました。チームは多国籍な人材で構成され、日本を拠点にアニメ制作から商品企画、イベント企画まで幅広く行います。
2. 会社設立の背景
2016年にアニメ『京劇猫』の劇場版制作をきっかけに日中合作アニメーションスタジオを東京で設立しました(※『京劇猫』についは後ろで紹介しています)。その後、2019年に大手グループの傘下に入り、BD部署(事業開発部)を新設。オリジナルアニメ企画や日本のIPを中国展開するなど、ライセンスビジネスにも力を入れ始めました。しかし、2020年にコロナの影響を受けたことにより、プロジェクトが頓挫するなど多くの打撃があったため、現在のチームで再スタートを決意しました。
この「Animore」という名前には、「今までのアニメとは違う」「アニメだけじゃない」「今まで以上に新しいことを」といったメンバーの気持ちや決意が強く込められています。
日本チーム(左)と中国チーム(右)
3. Animore株式会社 経営者紹介
陳 龑(チンエン)
Animore取締役社長、マルチクリエイター、プロデューサー
京都精華大学マンガ学部・キャラクターデザインコース 専任講師
北京出身の経営者、研究者、教育者、クリエイターなど多くの顔を持つ二次元愛好家。東京大学総合文化研究科修士・博士課程満期退学。日本留学中より、中国企業の日本側窓口として約13年間(2023年時点)コンサルティング業務に従事。日本での研究・業務を通して蓄積した経験とネットワークを活用し、その後サンネクカルチャーグループ(融創文化集団)におけるIPキャラクター部署ディレクターおよび日本支社長としてゼロから日本とのIP提携システムを構築した実績を持つ。代表的なプロデュースIPは「阿狸(Ali the Fox)」「レモン&シュガー」「ビタメロ(苦熊)」。
4. Animoreの事業領域
Animoreでは大きく分けて以下の2つの事業部に分かれています。
・制作部
・IP事業部
以下でこの2つの事業部について順番に解説をしていきます。最後までじっくりご覧ください。
【Animore IP事業部】
AnimoreのIP事業部では、中国の人気IPの日本市場における企画や、日本のポテンシャルのあるIPを発掘し中国展開するまでをサポートしています。主にコンテンツ・キャラクターの商品化、イベント企画、ローカライズ支援が中心です。
■ローカライズ例:TVアニメ『フェ~レンザイ -神さまの日常-』(原作タイトル:『非人哉』)
『フェ~レンザイ -神さまの日常-』のストーリー
『フェ~レンザイ -神さまの日常-』は、中国で社会現象を起こし国民的人気を誇る大人気アニメ「Fei Ren Zai」の日本語吹替版です。「封神演義」「⻄遊記」「山海経」などの神話の神々が現代社会で生活する面白くも奇怪な日常を描いたコメディアニメです。
Animoreは本作のローカライズ全般に関わっています。ブシロードムーブさんとは本作のローカライズパートナーとして提携し、原作(中国)の理解者・日本業界の理解者として、企画の段階から委員会と版元との間に入り綿密なコミュニケーションを取ってきました。また、自らアイディアを出し、委員会が行っているSNS運営や商品化もサポートしてきました。
以下は日本語吹替声優一覧と主題歌です。
内田真礼、杉田智和、髙橋優斗、中村嶺亜、神谷浩史、三木眞一郎、岡本信彦、上坂すみれ、蒼井翔太、高橋李依、鬼頭明里、梶裕貴、前田誠二、三森すずこ
また、OP・EDの採用時も製作委員会や版元との間に入って調整しました。
HiHi jets/ジャニーズJr. 「純情ウォーアイニー」
7 MEN 侍/ジャニーズJr. 「さよならまたねもうちょっと」
また、フェ~レンザイではLINEスタンプのデザイン監修、リリースタイミングなどに関して、大きく関わりました。
原作の設定(中国の神話)を忠実に再現することを念頭に入れつつ、日本のファンのニーズをしっかりつむための調整部分で役割を果たしました。
■その他のIP企画関与例
©️2023 HMCH Anime CO,.Ltd
©XIAOLAN FARIENDS
『羅小黒戦記』、『小蓝と彼の友人』では主に商品化企画、SNS、イベント企画等で参加しています。以下で商品化の一部をご紹介します。
■中国人気IPの商品化企画
中国IP商品企画では、「日本でもファンがいる中国人気IP」の日本における商品化などで幅広く関わってきました。
中でも、当社企画で東京・西早稲田のカフェ「甘露」とコラボした羅小黒戦記コラボ焼き菓子「螺旋酥礼盒」は、京都アニものづくりAWARD 2022のクラフトデザイン部門で入賞を果たし、再販のお問い合わせを数多くいただき、アニメファンの間でも大きな話題となりました。
©Beijing HMCH Anime Co.,Ltd ©TUFT Inc.
©TUFT Inc.
原作の魅力をそのままに、一つ一つに愛情を込めてファンの心にしっかり届くようなコラボ企画を目指しました。また、食品だけでなくお菓子、香水、フィギュア、アクセサリー、小物系グッズ、カフェなど多くの企画にAnimoreは参加しています。
■イベント企画:「キャラクターとの出会い」
「キャラクターとの出会い」は、多くのキャラクターの発見を目的として開催したイベントです。それぞれにコンセプト・世界観があり、商品化もしています。
※イベントの詳細は「表参道でホビー・キャラクターと出会う! SOOTANG HOBBYの店舗がオープン」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000103676.html)をご覧ください。
数多くのキャラクターの中でも特にポテンシャルのあるキャラクターとして発掘した「ビタメロ(苦熊)」や「レモン&シュガー」は、中国展開も行うことで知名度を大きく高めました。
中国でのプロモーションの様子
Animoreは、中国チームとも連携することで日本を超えた大規模なイベントを展開することができます。このように日本の魅力的なキャラクターを中国に持っていき他のブランドとのコラボや商品化展開することもできます。
またAnimoreは取締役社長の陳が専任講師を務める京都精華大学の企画『「企画の作法」授業成果展』にも協賛企業として参加しています。
この展示企画は、京都精華大学マンガ学部キャラクターデザインコースの生徒たちが、必修科目の「企画の作法」の実習授業の中で、教員の指導の元、グループ内の役割分担、スケジュールの考慮、そして調査と分析を行った上でオリジナルキャラクターの企画を立てた成果展です。
本イベントは学内の通常イベントの2倍以上の来場者にお越しいただき、国内外のアニメ・キャラクター関係者からも注目されました。このように、Animoreは多種多様なキャラクターIPの商品化や企画をしています。
【Animore 制作部】
次にAnimoreの制作部について解説します。
制作部では主に「アニメーション制作の受注」と「オリジナル作品企画」を行っています。
■アニメーション制作実績
Animoreは、設立一年未満で既に30タイトルに参加しています。以下は参加タイトルの一部です。
・劇場映画アニメ「ブラック・クローバー・魔法帝の剣」 2023年6月16日上映
©2023「映画ブラッククローバー」製作委員会
©田畠裕基/集英社
・TVアニメ「ちいかわ」
・TVアニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」
・TVアニメ「氷属性男子とクールな同僚女子」
・TVアニメ「わたしの幸せな結婚」
・TVアニメ「文豪ストレイドッグス 第4シーズン」
・TVアニメ「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2」
・TVアニメ「悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。」
等、約30タイトル
制作はグロス、作画、色指定検査、背景、CGLO、モデリングなど幅広くお引き受け可能です。また、可愛い系、アクション系、日常系などジャンル問わず受注可能です。
Animoreのアニメ制作は以下の4点が大きな特徴です。
世界中の作画さんとの連携
作業工程の効率化
アニメーターの作業スピードの速さ
いろんなジャンルに対応できる
Animoreでは中国をメインに韓国、東南アジアなどの複数の制作現場と連携を取ることで、品質を保ちながらも大幅な効率化を図ることができます。
■オリジナルアニメーション企画
『Meet@21』 ※プリプロ完成、提携先相談中
『Meet@21』のストーリー紹介
ステージは北京ーー昔のままの姿で人々が生活する情景と、現代的な商業施設が共存し、不思議な調和を醸している街。
北京のあるデザイン大学を通っている魏心は卒業制作のアイデアに悩んでいた。
ある日、彼女は近所に住む3人の女の子との出会いをきっかけに一緒にストリートダンスを踊るようになる。4人がいつも出合う時刻がちょうど21時。昼間はいつもそれぞれの日常を暮らし、それが終わった21時から踊っていたことから、彼女たちは自分のダンスチームに「Meet@21:」と名付けた。
性格の全く異なる4人が、北京の街で笑いあり涙ありの友情物語を繰り広げる。
『京劇猫』劇場版 ※企画進行中
『京劇猫』ストーリー紹介
昔々、猫土と呼ばれる猫の国があった。猫土は混沌に支配され、猫たちが混沌を吸い込むと魔物となり、あらゆるものを破壊してしまう。その後、魔物に対抗できる京劇猫が現れ、初銅鑼を鳴らして猫の土を救ったという伝説がある。
数百年後、4匹の駆け出し京劇猫の白糖、武崧、小青、大飛は祭りで魔物に遭遇するが、必死に魔物に対抗する彼らを別世界に召喚をもくろむ闇の力が現れる。
そして、項大風と牛邦邦のいる太陽城と月城で、大戦が始まろうとしている……
上記の2作品については一緒にお取り組みできる法人様を募集しています。ご興味がございましたら弊社までお気軽にお問い合わせください。
連絡先:info@animore-jp.com
5. Animoreの評価
■株式会社ブシロードムーブ取締役、株式会社ゲームビズ代表取締役社長 大貫佑介様
Animoreさんは今回、中国の超人気IPである「フェ~レンザイ」を日本国内にてローカライズするにあたり、「原作の立場を守りつつも日本での展開も柔軟にする」ことを実現してくれました。中国の版元と日本のフェ~レンザイ委員会との間に入り、両国のを理解した上で製作が成立するよう、円滑な調整を行ってくれました。 フェ〜レンザイは中国で確実な地位をもつIPだったため、日本文化との調整やすり合わせも容易ではありませんでしたが、Animoreさんの日本文化や商習慣への理解が深い同社のおけげで無事プロジェクト実施まで漕ぎつけることが出来ました。今後もぜひ新しい企画をご一緒出来ればと思っております。
■日本動画協会事業委員会副委員長、アニメ産業レポート編集統括 增田弘道様
陳さんに初めて会ったのは、確か2010年頃の東京大学の「ものづくり経営研究センター」が主催していたゼミナールだったかと思います。その間、彼女は大学院を卒業し、大学の専任教員を務めながら、多くのアニメ関連の仕事にかかわり、ついには自分の会社まで興してしまいました。スーパーウーマンという表現がピッタリの陳さんは、日中のアニメ産業を結びつけるリーダーとなるのは当然として、個人的には中国の動漫史を是非書いて欲しいと思います(忙しすぎて大変でしょうけど)。
■面白株式会社 代表取締役 董志凌様
陳龑さんは学術においても商業においても優れています。優れた学力を持ちながらもビジネスの才覚も兼ね備えています。また、中国人でありながら日本にも縁のある人物であり、私の知り合いの中でこのような方が率いる会社はAnimoreだけです。
6. Animore所在地「プティット村」紹介
Animoreは「吉祥寺プティット村」内にオフィスを構えています。
ここは絵本の世界観をイメージした1つの村です。この村には、弊社の他、カフェ・レストラン、アクセサリー・インテリアを扱うお店、ギャラリーなどがあり、日々お客さんが訪れます。
■Animoreオフィスでの移転パーティーの様子
移転パーティーには多くの業界関係者がお祝いにお越しいただき、温かい雰囲気に包まれました。
会社情報
Animore株式会社
住所:〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町 2-33-2 吉祥寺プティット村
連絡先:info@animore-jp.com
Animore コーポレートサイト:https://www.animore-jp.com/
公式Twitter:https://twitter.com/AnimoreJP
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