製品が人権に配慮してつくられた証「CARE認証」の提供を開始 一般社団法人計量サステナビリティ学機構

第一号案件となる株式会社アバンティ、オーガニックコットンのライフスタイル提案ブランド「プリスティン」にPlatinum Blossom認証を授与

一般社団法人計量サステナビリティ学機構(所在地:東京都港区、代表理事:武田秀太郎・九州大学准教授、以下当機構)は、製品をつくる過程で人権が守られていることを示す「CARE認証」の提供を開始したことをご報告します。これに伴い、2023年7月27日(木)午前10時30分より「CARE認証の立ち上げと第一号認証完了」に関するオンライン発表を開催いたします。


現代の経済は、世界中の無数の人々の労働により支えられています。もし、普段は見えにくいものづくりの裏側に、過酷な労働環境が潜んでいたら? CARE(Corporate Awareness for Responsible Ethics)認証は、製品をつくる過程で人権がしっかり守られているどうかを、誰にでも見えるかたちにできる世界でも最先端の枠組みです。


CARE認証は国連のガイドライン[1]に準拠しており、九州大学とハーバード大学が共同開発した手法に基づき、商品の先々にある途上国の工場や畑で働く人々など、世界各地の間接的なサプライチェーンにまでさかのぼり国際規格に準拠[2]し人権負荷を評価します。その結果、人権負荷が低く優れていると判断された製品には「Platinum Blossom(世界上位5%)」「Gold Blossom(世界上位10%)」「Silver Blossom(世界上位25%)」「Bronze Blossom(世界上位50%)」のいずれかが授与されます。


CARE認証の算出は、国内外の外部有識者で構成される第三者委員会の審査を経ることで、その妥当性が担保されます。これにより消費者は、手に取った製品が児童労働やジェンダー平等、労働者の安全など、様々な人権の負荷に依存して提供されていないことを知ることが出来ます。


CARE認証の取得を希望する企業は、NDAを当機構と締結し、対象となる製品の仕入れデータ(サプライチェーンデータ)をご提出いただくことで、通常2回程度のヒアリング審査を経てCARE認証審査を得ることが可能です。これにより、通常の人権デューディリジェンスプロセスと比較しても小さなリソースで人権に関する取り組みを可視化することが可能です。


当機構はこの度、本CARE認証の第一号案件として、株式会社アバンティのオーガニックコットンのライフスタイル提案ブランド「プリスティン」に対しCARE Platinum Blossom認証を授与致しました。これは、半年に亘る厳格な審査の結果、プリスティン商品の人権負荷が全世界の衣類業界における上位4.2%に位置することが認証されたためです。



つきましては、当機構では、CARE認証のサービス開始と第一号案件の認証完了に関するオンライン発表を2023年7月27日(木)10:30~11:30に開催致します。参加ご希望の方は、下記のフォームよりお申し込みをお願いいたします。


申込締切:7月26日(水)12:00

https://forms.gle/eVyjHHY4mZpPrse2A

※開催前日までに参加URLをお送りいたします。


日時:2023年7月27日(木)10:30~11:30 (※10分前より受付開始)

配信方法:Zoom ウェビナー

登壇者:計量サステナビリティ学機構代表理事武田秀太郎、同機構アドバイザー伊坪徳宏教授、株

式会社アバンティ様

当日スケジュール : ※予定のため一部変更の可能性がございます。

1 ご挨拶~記者発表~(10:30~11:00)

2 アドバイザー紹介(11:00〜11:10)

3 第一号認証カスタマー紹介(11:10〜11:15)

4 質疑応答(11:15~11:30)


本件に関するお問い合わせは、一般社団法人計量サステナビリティ学機構・岡田(contact@sustainametrics.org)までお願い致します。


[1] UNEP. Guidelines for social life cycle assessment of products (2012)ならびにGuidelines for Social Life Cycle Assessment of Products and Organisations (2020).

[2] SA8000, SAI.



【CARE認証の枠組み】


CARE認証が目を凝らしているのは、働く人々です。これまでは見過ごされがちだった労働者の人権について、労働環境を評価するために導き出した5つの指標に基づき、国連や世界各国政府の報告書による地域・性別・年齢・教育別データなど、無数の情報を緻密に評価しています。その結果、衣服やスマホ、レストランやホテルのような日用品やサービス、ビルや公園のような都市インフラにいたるまで。CARE認証は、企業単位ではなく製品単位での人権負荷の認証を可能とします。

CARE認証は、国連環境計画の定める社会ライフサイクルアセスメントに関するガイドラインに則り設計され、その人権項目は基本的な労働者の人権の保護に関する規範である国際規格SA8000に準拠して以下の通り選定されています。


カテゴリ1:環境や条件を公平に ― 児童労働、強制労働、超過労働、低賃金、貧困、不正移民労働、団結権侵害、失業、労働法違反

カテゴリ2:安全と健康を当然に ― 業務に係る負傷ならびに死亡、業務にかかる毒性ならびに危険作業

カテゴリ3:人権をあらゆる人へ ― ジェンダー平等、先住権、紛争、感染症リスク、非感染性疾患リスク

カテゴリ4:経営に社会倫理を ― 不十分な法体系、汚職・腐敗

カテゴリ5:医療と教育を誰にでも ― 病院の利用、飲料水の利用、児童の通学率、小規模農園、衛生インフラ


当機構では、企業から提出されたサプライチェーンデータに基づき、データベースによる独自試算により、これら24項目の人権侵害リスクを「リスク労働時間」(その人権侵害が存在する環境で労働が行われた可能性がある労働時間)として算定します。これを、当機構の有する全世界・各業種のリスク労働時間分布データと照らし合わせることで、ある商品の人権負荷が世界上位何%に位置するかが算出されます。


ある商品の人権負荷が全方位で低ければ低いほど、「人にやさしい」商品であることを意味し、CARE認証のチャートは真円に近づきます。これをあたかも花が開くことに見立てて制定されたのが、「Platinum Blossom(世界上位5%以内)」「Gold Blossom(世界上位10%以内)」「Silver Blossom(世界上位25%以内)」「Bronze Blossom(世界上位50%以内)」の4アワードです。


このCARE認証製品に贈られる信頼の証を商品パッケージ等に表示して頂くことで、消費者に対して、手に取った製品が児童労働やジェンダー平等、労働者の安全など、様々な人権の負荷に依存して提供されていないことを効果的にアピールすることが可能です。


【CARE認証取得の流れ】


CARE認証は、長年の研究に基づく独自学術データベースの活用と外部専門分析会社との連携により、企業側の認証にかかる負担の可能な限りの軽減を実現しています。認証取得をご希望の企業様にはまずヒアリングを実施させて頂いた後、当機構の様式に従いサプライチェーンデータの共有をお願いしております。ここで提出が必要となるのは、商品の製造にあたり一次仕入れ先となる国、およびコストまたは物量構成データとなります。


その後、当機構側においてご共有いただいたサプライチェーンデータと、企業からヒアリングした人権負荷軽減への取り組みに関するデータ基に仮試算を実施、数次のフィードバックセッションの後、第三者委員会による審査を経てCARE認証証書が授与されます。


一連の認証プロセスに必要となる時間は6ヶ月程度です。また、認証後は1年ごとにフォローアップが行われ、更新の可否が判断されます。なお、ヒアリングの結果によっては認証のお引き受けが難しい場合があり、またCARE認証結果については必ずしもご希望に沿った結果にならない可能性もあります。認証に必要となる費用についても製品によって異なります。まずはお問い合わせ下さい。


【一般社団法人計量サステナビリティ学機構について】


一般社団法人計量サステナビリティ学機構は九州大学、ハーバード大学、早稲田大学、京都大学、イェール大学など国内外の第一線で活躍する研究者により、ESG(環境・社会・ガバナンス)研究の社会実装のため2018年から活動する研究会が発展し、2023年2月に設立された学術機構です。


共同機構長

武田秀太郎
九州大学都市研究センター・准教授
国連職員、青年海外協力隊、陸上自衛隊、NGOなど多くの社会貢献活動歴を有する新進気鋭のサステナビリティ学者。

31歳で当時最年少となる京都大学特定准教授に就任。英国物理学会若手キャリア賞ほか国際賞を受賞多数。2022年、日本人として90年ぶりにマルタ騎士団ナイトに叙任され話題に。文部科学省ほか各種政府、国際機関、地方自治体委員を務める。


トーマス・P・グロリア博士
ハーバード大学・サステナビリティプログラム前ディレクター
環境マネジメント、LCAの分野で20年以上の経験を有する世界的権威。

ライフサイクルアセスメント認定プロフェッショナルであるグロリア博士は、米国ライフサイクルアセスメントセンターの諮問委員会のメンバーでもあり、これまで関係するISOなど国際基準の策定に携わってきた。



アドバイザー

伊坪 徳宏

早稲田大学理工学術院・教授

ライフサイクルアセスメント分野における第一人者。

産業環境管理協会 LCA開発課研究員、産業技術総合研究所 LCA研究センター研究員・同 LCA手法研究チーム長、武蔵工業大学准教授、東京都市大学准教授を経て、2013年より同大学教授、2016年より同大学大学院環境情報学研究科長、2022年より同大学総合研究所サステナビリティ学連携研究センター長。2023年4月より現職。


第三者委員会(抜粋)

CARE認証の審査を行う第三者委員会は以下の方々を含む国内外の外部有識者で構成されています。


久能 祐子

Sucampo Pharmaceuticals社CEO、S&R Technology Holdings社CEO、ジョンズ・ホプキンス病院理事ほか。アメリカで自力で成功を収めた女性50名に日本人で唯一選出。


安田佐和子

株式会社ストリート・インサイツ代表取締役社長。NHK「日曜討論」、テレビ東京「モーニング・サテライトなどのTV番組に出演、日経CNBCやラジオNIKKEIでコメンテーターを務める。


村井暁子

京都大学客員准教授。世界銀行において18年間組織改革、グローバルタレントマネージメントを率いた。


【株式会社アバンティ・代表取締役社長奥森秀子氏コメント】


1996年より「清らかな汚れのない状態をずっと維持し続けていく」という願いを込め、オーガニックコットンのライフスタイル提案ブランド「プリスティン」を展開してまいりました。地球にとっても人間にとっても健やかで無理のない方法を選びものづくりをしてまいりましたが、この度人権のカテゴリーでCARE認証のプラチナ認証を取得することができ嬉しく思います。


株式会社アバンティ

代表者:奥森秀子

所在地:東京都新宿区大京町31番地二宮ビル

設立:1985年9月4日

URL : https://avantijapan.co.jp/

PRISTINEブランドサイト: https://www.pristine-official.jp/

お問い合わせ窓口:広報担当 内田 press@avantijapan.co.jp


【お問い合わせ先】


CARE認証ならびに記者会見に関するお問い合わせは、一般社団法人計量サステナビリティ学機構・岡田(contact@sustainametrics.org)までお願い致します。株式会社アバンティならびに「プリスティン」に関するお問い合わせは、株式会社アバンティ広報担当 内田(press@avantijapan.co.jp)までお願い致します。


一般社団法人計量サステナビリティ学機構

設立日:2023年2月2日

所在地:東京都港区浜松町2丁目2番15浜松町ダイヤビル2F

代表理事:武田秀太郎

お問い合わせ先:contact@sustainametrics.org

事務局電話番号:092-802-3568(九州大学都市研究センター内)

公式ウェブサイト:https://sustainametrics.org

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会社概要

URL
https://sustainametrics.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都港区浜松町二丁目2番15号 浜松町ダイヤビル2F
電話番号
-
代表者名
武田 秀太郎
上場
未上場
資本金
-
設立
2023年02月