日本の会社経営者たちが陥りやすい悩みとは? 1位目標未達成、2位ワンマン経営、3位育成が上手くいかない
企業向け組織コーチングを手掛けるCoriginal(株)が独自調査を実施
コリジナルが手掛ける企業向けの組織コーチングでは国内外1000社以上が導入している「すごい会議」を採用しており、組織論・心理学・言語学・脳科学・コミュニケーション理論など多角的な分野の理論を統合・体系化し、組織が最高の成果を出し続けるお手伝いをしております。国内の企業経営者の皆様に調査結果をご覧になっていただき、ご自身の経営を振り返るきっかけになれば幸いです。
◆調査結果サマリー
・国内の会社経営者が抱いている悩み1位は「収益目標になかなか届かない」
会社経営者が抱く悩みとして一番多いのは「収益目標になかなか届かない」こと。以降、「ワンマン経営で、社長がいないと成立しない」、「経営幹部の育成が上手く行っていない」、「事業継承後の経営が上手くいっていない」、「事業継承したいが上手く進まない」と続きます。
・「収益目標になかなか届かない」企業の経営者の特徴
収益未達の要因は、”社内がチームとして機能していない”や”社員個人の意識やスキル不足” と考える経営層が多い一方で、目標値やKPIの設定方法などへの問題意識は比較的薄いことが明らかになりました。そのため経営者は、社員へ中長期ビジョンを共有し目標達成に向けた意識付けはもちろん、社員に1つ上の視座を持たせることが課題と捉えているようです。
・「『ワンマン経営』で、社長がいないと成立しない」企業の経営者の特徴
1人で経営を担ってしまっている分、”代表のリーダーシップ”に対する悩みが浮き彫りとなりました。そのため経営者は、“各社員が1つ上の視座を持つ意識”や”会議に参加した全員の自主的な発言”など社員の自立意識を高め、”過去の慣習に捕らわれない意識”も社内に取り入れてワンマン経営を解消したいと考えているようです。
・「経営幹部の育成が上手くいかない」企業の経営者の特徴
社長の経営幹部育成に対する最大の悩みは「幹部の意思決定能力が育たない」こと。そのため、社長が描くビジョンを理解させ、また業務に対する視座を上げることで幹部候補に1ランク上の業務を行ってほしいと考えているようです。
・「事業継承、または事業継承後の経営が上手くいかない」企業の経営者の特徴
経営幹部育成同様、後継者が重要な場面で意思決定できていないことが一番の悩みであることが明らかになりました。さらには事業継承に関する相談者やフォローアップ体制が確立できていない点も悩みの種となっています。経営者(元社長)は、後継者が会社のビジョンをきちんと理解しておらず、視座の低いことが意思決定力不足の要因と考えており、また役職に関係なく言いたいことが言える風土や経営層~社員層のコミュニケーションを密にすることで、下の社員から後継者を支えて欲しいという課題意識を持っているようです。
◆調査結果詳細(全体)
Q:あなたの会社の経営について伺います。経営をされて行く中で以下のような悩みはあり
ますか。それぞれについて御社に当てはまるモノを1つずつお選びください。
会社経営者の悩みとして一番多いのは「収益目標になかなか届かない」であり、これに対して”かなり当てはまる”または”当てはまる”と答えた方(TOP 2 BOX)が全体の35.0%を占めています。以降TOP 2 BOXで集計を行うと、「ワンマン経営で、社長がいないと成立しない」(31.3%)、「経営幹部の育成が上手く行っていない」(29.3%)、「事業継承後の経営が上手くいっていない」(24.7%)、「事業継承したいが上手く進まない」(23.7%)と続いています。やはり経営者にとって一番頭を悩ませているのは”会社の収益”のようです。
Q:あなたの会社は、下記の項目についてどの程度の課題を感じていますか。
それぞれについて御社に当てはまるモノを1つずつお選びください。
一方で自分の経営する会社の課題は何か?の問いについては、「課題解決への前向きな姿勢」に”かなり当てはまる”または”当てはまる”と答えた方(TOP 2 BOX:44.4%)が一番多い結果となりました。以降、「社内の明るい雰囲気」(40.0%)、「現場が主体的に動こうとする意識」(39.3%)、「役員に関係なく言いたいことがいえる風土」(37.6%)と続きます。
様々な課題に向けて現場にいる社員がもっと前向きに主体的に動いて欲しい、また立場に関係なく何でも言い合える明るい活発な雰囲気が欲しいというのが、経営層が会社に対して持っている課題のようです。
ここからは、最初のグラフで示した会社経営層が持つ上位5つの悩みについて深堀分析を実施しています。
① 【”収益目標になかなか届かない”悩みを持つ経営者の特徴】
Q:前問で「収益目標になかなか届かない」と回答された方に伺います。あなたの会社では収益目標達成に関して具体的にどのような悩みがありますか。それぞれ御社に当てはまるモノを1つずつお選びください。
収益目標達成に悩んでいる経営者の具体的事項を深掘ると、「個人個人の感覚に頼っている風土」や「一人で抱え込んでしまう」など”社内がチームとして機能していない”、また「社員の営業能力不足」や「社員が目標に所有感を持っていない」など”社員個人のスキルや意識”に関することが多いようです。
一方で、「あいまいな目標値の設定」や「業績管理指標(KPI)の設定不足」などに悩みを感じている方は上記に比べて少ない傾向にあります。
Q: あなたの会社は、下記の項目についてどの程度の課題を感じていますか。それぞれについて御社に当てはまるモノを1つずつお選びください。
経営者全体(n=300)と比較すると、「収益目標達成」に悩む企業の経営層は”目標達成に向けた経営者と現場両方の強い意識”が足りないと感じているのに加え、“社員への中長期ビジョンの共有不足”という経営側の課題や、”1つ上の視座を持って業務に取り組んで欲しい” という社員側の課題を強く感じています。
収益目標達成に向けて社内全体に強い意識づけを行うことはもちろん、社長自身がどんなビジョンを持っているのかを社員にきちんと伝達し、更に社員1人ひとりがもう少し高い視点で仕事をして欲しいと考える経営者が多いようです。
② 【”経営幹部の育成が上手くいかない”悩みを持つ経営者の特徴】
Q:前問で「経営幹部の育成が上手くいかない」と回答された方に伺います。あなたの会社では経営幹部育成に関して具体的にどのような悩みがありますか。それぞれ御社に当てはまるモノを1つずつお選びください。
経営幹部育成に悩んでいる経営者の具体的事項を深掘ると、該当する企業の6割以上が、「結局社長がいないと重要な意思決定ができない」を挙げています。また”かなり当てはまる”(TOP 1 BOX)のみの集計結果を見ると、「抜擢した経営幹部が現場の状況に合わせて意思決定していない」を選んだ人が14.8%と多いです。
幹部候補に選んだ人材の意思決定能力がなかなか育たないと言うのが一番の悩みのようです。
Q:あなたの会社は、下記の項目についてどの程度の課題を感じていますか。それぞれについて御社に当てはまるモノを1つずつお選びください。
経営者全体(n=300)と比較すると、「経営幹部育成」に悩む企業の経営層は”社員への中長期ビジョンの共有”や”各社員に1つ上の視座を持つ意識”、”課題解決への前向きな姿勢”に強い課題を感じています。
せっかく経営幹部候補へと抜擢したのにも関わらず意思決定力がなかなか育たないため、きちんと会社のビジョンを理解した上で判断ができるようになって欲しい、いつまでも一社員としてではなく経営幹部の視点で業務全体を見て欲しいという想いが経営者にはあるようです。
③ 【”事業継承が上手く進まない”悩みを持つ経営者の特徴】
Q:前問で「事業継承したいが上手く進まない」と回答された方に伺います。あなたの会社では事業継承に関して具体的にどのような悩みがありますか。それぞれ御社に当てはまるモノを1つずつお選びください。
事業継承に悩んでいる経営者の具体的事項を深掘ると、67.6%(TOP 2 BOX)の方が「結局、元社長がいないと後継者が重要な意思決定できない」と答えています。
また「事業継承に関する相談者の不足」を挙げる方も60.6%と多いですが、その次に多いのが「後継者の経営スキルが十分に育っていない」(57.7%)であり、後継者の意思決定能力や経営スキルを懸念している方が多いようです。
Q: あなたの会社は、下記の項目についてどの程度の課題を感じていますか。それぞれについて御社に当てはまるモノを1つずつお選びください。
経営者全体(n=300)と比較すると、「事業継承」に悩む企業の経営層は”意思決定の委任”に課題意識を持っていることはもちろん、”各社員に1つ上の視座を持つ意識”や”社員への中長期ビジョンの共有”、”役職に関係なく言いたいことが言える風土づくり”を意識しているようです。
事業後継者として選んだ社員に会社のビジョンをきちんと理解させて視座を高く持たせ、また言いたいことが言える風土を作ることで、下の社員から後継者を支えて欲しいという想いが経営者側にはあるようです。
④ 【”事業継承後の経営が上手くいっていない”悩みを持つ経営者の特徴】
Q:前問で「事業継承後の経営が上手くいっていない」と回答された方に伺います。あなたの会社では事業継承に関して具体的にどのような悩みがありますか。それぞれ御社に当てはまるモノを1つずつお選びください。
事業継承後の経営に悩んでいる経営者の具体的事項を深掘ると、56.8%(TOP 2 BOX)の方が「継承後のフォローアップ不足」、また56.7%の方が「結局元社長がいないと、後継者が重要な意思決定できない」と答えています。また”かなり当てはまる”(TOP 1 BOX)のみの集計結果を見ると、「事業継承に関する相談者の不足」を選んだ人が24.3%と多いです。
日々の忙しさで後継者の事業経営をサポートできておらず(または相談できる人間がいない)、そのため後継者の意思決定も滞り、なかなかうまく進んでいないケースが多いようです。
Q:あなたの会社は、下記の項目についてどの程度の課題を感じていますか。それぞれについて御社に当てはまるモノを1つずつお選びください。
経営者全体(n=300)と比較すると、「事業継承後の経営」に悩む企業の経営層は”意思決定の委任”に課題意識を持っていることはもちろん、”各社員に1つ上の視座を持つ意識”や”課題解決への前向きな姿勢”、”経営層~社員層の効果的なコミュニケーション”に強い懸念を感じています。
後継者の意思決定力を育てるためにも、まずは本人に1つ上の視座を持ってもらい、また経営層~社員層が効果的にコミュニケーションを取れる体制を整えることで、後継者を下の社員から支えて欲しいという想いがあるようです。
⑤【”社長のワンマン経営になっている”悩みを持つ経営者の特徴】
Q: あなたの会社は、下記の項目についてどの程度の課題を感じていますか。それぞれについて御社に当てはまるモノを1つずつお選びください。
経営者全体(n=300)と比較すると、「社長のワンマン経営」に悩む企業の経営層は”代表のリーダーシップ”にかなり強い課題意識を持っています。一人の人間に全ての権限が集中してしまっている分、代表(社長)の手腕への不満が浮き彫りになってしまっているようです。
また、それ以外にも”各社員に1つ上の視座を持つ意識”や”過去の慣習に捕らわれない意識”、”会議に参加した全員の自主的な発言”にも課題を感じている方が多いです。ワンマン経営になってしまっている分、社員たちの視座がなかなか上がらずに会議でも発言しないことが多く、また新しい風がなかなか入り込まないため、古い慣習からなかなか抜け出せていないケースが多いようです。
【調査概要】
1.調査企画:マーケティングリサーチコンサルティングLactivator
2.調査実施:(株)クロス・マーケティング セルフ型アンケートツール「QiQUMO」使用
3.調査対象:国内在住の企業経営者(代表又は役員)
4.有効回答数:300名
5.調査実施日:2023年11月17日(金)~11月18日(土)
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<例>「Coriginal株式会社が実施した調査結果によると……」
【会社概要】
会社名:Coriginal(コリジナル)株式会社
代表者:段原 尚輝(だんばら なおき)
事業内容:経営組織コーチング、事業承継コーチング、社内コーチ育成事業
幹部育成・リーダー育成事業
本社所在地:東京都港区麻布十番一丁目2番7号 ラフィネ麻布十番701
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