日本初、”株式会社型DAO”による歴史的建造物への小口投資プロジェクト開始!
〜第一弾は築170年の登録有形文化財寺院。地域住民の意思をDAOで反映〜
日本初(※1)の”株式会社型インベストメントDAO”(※2)である株式会社PlanetDAO001(読み:プラネットダオゼロゼロワン、本社:東京都千代田区、代表執行役社長:西村環希、以下 PlanetDAO001)は、地域に根ざしたお寺などの歴史的建造物への小口投資プロジェクトである「PlanetDAO (プラネットダオ)」を開始します。第一号物件は、和歌山県にある登録有形文化財の寺院「楞厳寺(りょうごんじ)」です。
本日より、PlanetDAOサイト( https://planetdao.world/)から説明会の予約および投資申し込みが可能となります。
※1:日本ブロックチェーン協会 理事およびISO/TC307 国内審議委員の峯荒夢より、PlanetDAO001が、株式会社という法人格を利用し、出資を募るインベストメントDAOであり、これが日本で初めての試みとなることを確認
※2:株式会社型DAOとは、DAOのリーガルラッパーとして株式会社を使用するケースを指す、当社の造語です
地域のコミュニティ拠点であり、民間資金が投資されづらい歴史的建造物
日本全国で現在900万棟(※3)ある空き家は、人口減少とともにさらなる拡大が予想されています。
特に空き家の中でも多くの寺社仏閣を含む日本の歴史的建造物は、地域の象徴やコミュニティの拠点として重要な存在です。そのため、一般の個人や民間企業への歴史的建造物の譲渡、あるいは資金提供を受け入れるリスクを取りづらい状況が続いてきました。一方、地域だけでは、財政的な支援や、時代に合った運営方法や運営体制などの構築が難しいため、これらの建造物の保全は多くの地域での課題となっています。
※3: 総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査より https://www.stat.go.jp/data/jyutaku
日本の空き家購入ブームと課題
最近の円安の影響で、海外からの日本の空き家購入に対する関心が高まっています(※4)。購入者の多くは、空き家を別荘として利用し、使わない期間は宿泊施設として運用することを計画しています。しかし、購入後の空き家のメンテナンスや、宿泊施設としての運営を委託できる個人や会社を見つけることが難しいため、実際に購入に至る人は少ないのが現状です。
一方、今後もインバウンド旅行者の増加が予測される中で、日本の宿泊施設が国際市場で成功するためには、海外投資家の意見や金銭的な支援が非常に重要です。
※4: Japan Has Millions of Empty Houses. Want to Buy One for $25,000? - The New York Times https://www.nytimes.com/2023/04/17/realestate/japan-empty-houses.html
那智勝浦の色川地区と登録有形文化財の楞厳寺
色川地区は、市町村合併により公式な地名としては存在しませんが、地元の人々は今でも自らを「色川の人間」と称しています。明治時代以降、銅鉱山の産業が盛んだった色川では、厳しい自然の中で独自の農業方法が根付き、特に有機農業が盛んに行われています。地域共同での貯水システムを利用し、日常生活で自然の川の水を使用している点も特徴です。
現在、約300人がこの地区に居住しており、その60%以上が都心からの移住者です。この地域の住民は年々増加しており、変化に対して開かれた姿勢を持つことから、DAOなどの新しい技術や概念も受け入れやすい環境があることもこの土地の魅力となっています。
対象物件である楞厳寺は、170年前に建てられた地域の祈りの場として重要な役割を担ってきました。2021年には、本堂および本堂に続く「石積み」階段の建造技術が評価され、国の登録有形文化財として登録されました。しかしながら、先代住職の逝去に伴い、檀家数が4名にまで減少してしまい、現在は財政的にも、運営を担う人材も不足しており、地域だけではその保全が困難な状況に陥っています。
このような状況を背景に、国内地域住民や海外投資家らが協力し合うことで、文化的価値を尊重しつつ、経済的利益も追求できる持続可能なビジネスモデルを築くため、PlanetDAOの設立に至りました。
プロダクト概要 株式会社型DAOを用いた歴史的建造物の再生・運営
PlanetDAOは、日本の神社や仏閣を含む歴史的建造物を宿泊施設に再生し、その運営を通じて持続的な保存を図るものです。国内外の投資者から資金を募り、出資者は収益の獲得と共に、事業推進の意思決定にも参加する機会を提供します。この方式は、新しい資金調達と運営モデルを採用し、文化遺産の保護に対する民主的参加を促します。
歴史的建造物の所有は通常高いハードルが伴いますが、このプロジェクトは小口投資を活用することで、多くの人々が参加できるよう設計されています。また、地域住民との密接な協力により、地域に根ざした約束を守りながら、文化的価値を高める取り組みを展開します。
多彩なメンバーや地域コミュニティと共存するため、目的に分けた種類株を発行
投資家、専門家、そして地域住民など多彩なメンバーによって構成されるPlanetDAOは、それぞれの目的に沿った種類株を発行し、議決方法もアレンジしています。
例えば、物件がお寺として存続することや、宿泊施設として運営される中でも特定のエリアは公共の場として地域住民に開放されるなど、所有者が変わっても地域が守りたい価値を保護するため、地域の賛成がなしには変更を実施できない設計にしています。
合同会社型DAOではなく、株式会社型DAOを選択した理由
2024年4月、合同会社DAOの法整備が進みましたが、現法上の限界があり、株式会社のスキームでのプロジェクトをスタートしました。
株式会社をリーガルラッパーとして使用したDAO「株式会社型DAO」の定款と規程を公開
株式会社型DAOとして登記した「株式会社PlanetDAO001」の定款ならびに規程を以下に公開します。株式会社型DAO設立の参考となれば幸いです。
定款: https://drive.google.com/file/d/1EzDicXoPk9_cloH39IcwgG3H6y-JM2Em/view?usp=drive_link
規程: https://planetdao.gitbook.io
PlanetDAOプロジェクト概要 地域の一級建築士と、日本最大級の寺泊運営会社「シェアウィング」が提携候補
PlanetDAOでは、地域の一級建築士である森岡茂男氏と、日本最大級の寺泊運営会社「シェアウィング」が提携することが候補とされています。森岡氏は地域住民との対話を重ね、地域に根ざした設計を得意とし、今回の改修計画で中心的な役割を果たしています。また、運用面では「お寺ステイ」サービスを全国展開する株式会社シェアウィング、および那智勝浦町の人気宿坊「Temple Hotel大泰寺」の西山十海住職との提携が検討されています。
この連携により、民泊物件として再生される建築物は、季節ごとの年中行事など、日常では味わえない特別な体験を宿泊者に提供します。これらの体験は、地域コミュニティへの参加を促し、日本の文化と伝統を深く理解する貴重な機会を創出します。
この取り組みは、地域の文化遺産を守りつつ、新たな観光資源としての価値を最大限に引き出すことを目指しています。
● 対象事業
事業内容: 宿泊施設運営
所在地: 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大野1422
対象物件: 楞厳寺本堂、庫裏、土地
年代: 安政4年(1857) / 明治後期改修
構造: 木造平屋建、瓦葺
建築面積: 199m2(本堂のみ)
● 出資予定総額・口数
34,540,000円(1口34,540円×1000口)
● 想定ROI(return on investment)
9.0%(税引後)
● スケジュール
2024年
5月15日〜6月30日 資金調達実施
7月〜9月 設計
10月リノベーション施工開始
2025年春 宿泊施設運営開始
● パートナー
全国各地に宿坊を展開する株式会社シェアウィング(2022年現在、11の寺院にて運営)を、宿泊施設運営の第一候補として採用しています。株式会社シェアウィングは、飛騨高山にある高山善光寺を活用し、インバウンド客の予約により継続的に満室となる成功事例を創出しています。
■ 申し込みについて
ウェブサイト上でお申し込みか、オンライン説明会への参加が可能となっております。以下のウェブサイトからアクセスください。
https://planetdao.world/
改修後、本寺は貸切型の宿泊施設として運営し、宿泊者には地域で盛んな有機栽培の野菜を活かした料理や、季節ごとの体験を提供していきます。
関係者コメント
PlanetDAO001 ファウンダー 西村 環希(にしむら たまき)
円安の状況が続く中、日本がかつての高度成長期のような速度で経済成長を達成することは難しいかもしれませんが、日本にはお金では測れない貴重な非物質的価値があります。現在、世界中の3,000万人以上の旅行者が日本の誇るおもてなし、自然、歴史、文化に魅了されています。これらを時代に合わせて適切に保全するための仕組みの構築が求められています。これが、私たちがPlanetDAOを創設した理由です。
色川の楞厳寺を第1拠点としてプロジェクトをローンチしました。まずは資金調達を成功させ、今後3年間で全国10箇所の類似の課題を抱える物件に取り組む予定です。また、プロジェクト進行とともに不動産関連の免許取得にも努め、将来的にはブロックチェーン技術を活用した投資家間の配当受取権や議決権の流動的な取引が可能なシステムの構築を計画しています。
楞厳寺総代代表 田古良 元昭(たこら もとあき)
手を合わせて暮らす祈りの場の象徴として多くの住民達が集いを重ねてきた「楞厳寺」ですが、過疎化の進行により檀徒数が激減しお寺の維持管理さえ難しい状況になりつつあります。今回のプロジェクトにより安らぎと癒しの場として楞厳寺が再生することを期待しています。
日本では、稲穂たなびく田舎の光景は日本の原風景とされていますが、その地方の暮らし自体が消滅の危機に瀕しています。
お寺の再生をきっかけに多くの出会いの中から、その地域が抱える様々な課題に取り組みが波及し、地域の再生の歯車が力強く回り始め、各地域へ広がっていくことをただただ切に願っています。
■株式会社PlanetDAO001 概要
設立:2023年5月
代表者:西村 環希
本社所在地:東京都千代田区平河町2-5-3 MIDORI.so NAGATACHO
事業内容:意思決定にDAOを用いた歴史的建造物の再生・運営
URL: https://planetdao.world/
■株式会社ガイアックス 概要
設立:1999年3月
代表執行役社長:上田 祐司
本社所在地:東京都千代田区平河町2-5-3 MIDORI.so NAGATACHO
事業内容:ソーシャルメディアサービス事業、シェアリングエコノミー事業、web3/DAO事業、インキュベーション事業
URL: https://www.gaiax.co.jp/
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