リフォーム業界のDX実現へ、デジタルクランプがシードラウンドで約8500万円調達

既存のDXアプローチに捉われず独自のアプローチで生産性向上と業界変革の両立を目指す

株式会社デジタルクランプ

2024年8月13日 11時00分

リフォーム業界の現場管理支援事業を展開する株式会社デジタルクランプ（所在：東京都豊島区、代表取締役：高橋知大、以下「デジクラ」）は、シードラウンドにて、DRG Fund、Gazelle Capital、ユナイテッド株式会社、waypoint venture partnersを引受先とする第三者割当増資により、累計約8500万円の資金調達を実施したことをお知らせいたします。

■資金調達の背景と目的

リフォーム市場は7兆円規模を誇り、住宅ストックの8割がリフォーム適齢期に突入するなど、今後の成長が期待されています。

しかし、深刻な人手不足や資材費の高騰により経営状況が悪化するなど、業界は喫緊の課題に直面しています。

さらに、中小零細企業がほとんどを占める業界特性から、人材面や資本面でDXの取り組みが進まず、生産性の改善が遅れている状況が続いています。

当社はこれらの課題解決を通じて、リフォームに関わる全ての人が今よりも安心して自分の得意な領域に集中できる環境の実現を目指しています。

今回の資金調達により、プロダクト開発及び採用・組織体制の強化を図り、リフォーム業界のデジタル化をより一層推進し、業界全体の発展に貢献してまいります。

■主要機能とその効果

１. 受発注業務の効率化

デジクラが構築している実績に応じた評価を伴う施工人材のデータベースへ一括相談が可能となります。

これにより、実績のある業者による理想的なスケジュールと単価による施工を提供することができます。

複数の業者とやりとりする手間と新規業者との取引リスクを低減させ

受発注業務の効率化を図ることで利益率やキャッシュフローの改善を図ります。

２.生産的な施工管理の実現

デジクラが工事の施工管理として取引に責任を持って介在します。

システム化された着工前書類の作成業務や進捗管理及びレポーティング業務により

ステークホルダーの意欲やITリテラシーに関わらず、DXが実現でき

生産性の高い施工管理による高品質の施工を提供します。

■今後の展望

ITへの苦手意識が強い方でも直感的に使用できるUIの開発や

UXとして生産性の向上を実現する追加機能の開発などを進めていき

２０２４年１０月ごろまでに正式版のリリースを目指します。

今回調達した資金は開発組織やCSチームの構築などにあてる予定です。

案件の流通を最大化させることで、ヒト・モノ・カネにまつわる課題を解決し、

リフォーム業界の生産性向上と発展に寄与する革新的なプラットフォームの構築を目指してまいります。

■投資家からのコメント（ABC順）

●DRG Fund General Partner 日下部竜

株式会社デジタルクランプは、リフォーム業界のDXを推進していくスタートアップです。業界の課題を解消するべく当社サービスにより受発注業務及び施工管理業務の効率化を目指します。

今回の資金調達によって上記の目標を達成すべくさらなる組織の強化及びサービスの拡充に向けて代表の高橋氏、社員、投資家の全員が一丸となって取り組んでまいります。

DRG Fundとしては、デジタルクランプ社を通してリフォーム業界の生産性向上及び発展に貢献できるよう、当社の事業成長につながる経営支援を行ってまいります

●Gazelle Capital株式会社　キャピタリスト近藤絵水

住宅設備の交換や改修ニーズが顕在化しリフォーム市場が拡大する一方、本業界には依然として多くの課題が残されています。
多重下請け構造による利益の中抜き、労働力の不足、そして旧態依然とした案件獲得方法により十分な収益が得られない業界慣習は、早急に解決すべき喫緊の課題です。

これらの課題を現場にて痛感された高橋さん率いるデジタルクランプ社は、既存のDXサービスがある中でも未だ解決されていないリフォーム業界に変革をもたらすと確信しています。

この度、デジタルクランプ社とご一緒する機会をいただけたことを心から嬉しく思っております。
Gazelle Capitalとして、デジタルクランプ社のリフォーム業界の課題解決に向けた取り組みを、全力で支援して参ります。

●ユナイテッド株式会社投資事業本部キャピタリスト/マネージャー八重樫郁哉

リフォーム業界は、重層下請構造により適切な職人のアサインメントが妨げられたり、責任の所在が曖昧で品質管理が不十分になったりと、構造による課題が山積しています。

ユナイテッドは、デジタルクランプ代表の高橋氏が持つリフォーム業界や建築業界への深い理解から、工務店・職人間に直接介在するソリューションを通じて双方の課題解決と利益率改善を実現できると考えています。

今後事業をさらに成長させ、代表の高橋氏が目指す、「職人が得意なことに集中して自己実現ができる世界」を実現されることと期待し、この度出資を決定いたしました。

ユナイテッドとしても、デジタルクランプのさらなる成長に向け支援をしてまいります。

●waypoint venture partners株式会社　代表取締役 Founding Partner 平田拓己

建設業界は、多重下請けや人手不足、資材価格高騰、働き方など様々な問題があります。

一方で、現場で働く職人さんにとって多くの仕事がある中でITツール活用は、効率化ができるとわかっていても、そこに割くラーニングコストは決して少ないものではありません。

投資検討をさせていただく際にお話しを伺う中で建設現場も知りながらIT業界の知見もある高橋さんならではの、現場で働く職人の方にITツールのラーニングコストをできる限り割いていただかないで済ませつつ、効率化・品質向上を行い職人さんには施工に注力いただくという考え方が、業界の現状を踏まえたときにより良い解決策になり得るのではないかと考えご一緒させていただくことを決めました。

ITや効率化の視点だけでなく、現場で働く職人さんの視点を大事にしたサービス開発や機能改善によって多くの職人さんに愛されるサービスに成長していくことを楽しみにしております。