国指定名勝「仁和寺御所庭園」メンテナンスプロジェクト白書院編
修理工事費支援にクラウドファンディングを開始。修理工事で出た古材を活かした返礼品を制作。
白書院は、約 100 年が経過し半解体修理を伴う屋根の葺替えや軒廻り木部の繕い、壁の塗り直し工事が必要となり修理工事を行います。
その修理工事費をクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」にて募集を開始いたします。
募集期間は令和6年 10 月 10 日(木)から11 月 30 日(土)で、募集金額は 400 万円を目指します。
総本山 仁和寺 について
仁和4(888) 年第 59 代宇多天皇によって開創された仁和寺は、天皇の御入室以後、1000 年の間、明治の第30世純仁法親王まで皇子、皇孫が仁和寺の門跡 (住職) を務められました。
そのため、御室御所と呼ばれるようになり、門跡寺院の筆頭格として現在まで法灯を守り続けてきました。
宇多天皇以降、皇族が歴代門跡に就任することによって、歴史上の人物、朝廷、文化人と緊密な関係を築き上げてきました。
特に平安時代の頃には、鎮護国家の道場としてだけでなく、貴族、また当代の有名歌人が集い、度々和歌会が開催されるなど、仁和寺文化と言われるまでの一大サロンを形成するに至っておりました。
また、『大鏡』『平家物語』『栄華物語』等々の有名な古典文学には、そのように密教を伝えるだけでなく、文芸、絵画、建築等、文化を発信する場としての御室御所の姿が描かれております。
国指定名勝庭園:仁和寺御所庭園とは
筆頭門跡寺院として多くの人物が訪れるスペースとして用いられており、庭園は元禄 3 年(1690)作庭と修理記録が見られることから江戸中期の作庭です。
大正3年に建築された宸殿の南北に庭園がり、園池のある北庭は江戸時代の庭園を明治末期から大正期に改修されました。
白砂敷きの南庭は昭和初期の造営で、そのほかにも2棟の茶室の周りにそれぞれ露路が造られています。
殿舎は明治20年(1887)の失火により庭園建物が消失し、昭和4年~6年(1929)に再建を行いました。
令和3年に約1万8千㎡が国指定名勝として指定され、池泉回遊式庭園と宸殿、白書院、黒書院、霊名殿、勅使門など多くの殿舎で構成されています。
クラウドファンディング立ち上げの背景と概要
〜建築古材で返礼品を制作、SDGs の取り組み〜
こうした歴史を誇る御所庭園と殿でありますが、作庭から200年が経過し排水系の不安定化、護岸の傷み、実生木の成長に伴う石組みへの影響などが見られるようになり、抜本的な修理が必要となっております。
また、御殿建築群は、火災後に造営された殿舎の多くも再建より約 100 年が経過し半解体修理を伴う屋根の葺替えや軒廻り木部の繕い、壁の塗り直し工事が必要となりました。
そこで、令和3年より8か年計画でスタートした【名勝庭園保存整備事業】は、黒書院、宸殿、排水工事の一部が完了し、現在は、令和5年より二か年計画、白書院整備工事が総事業13億円でスタートしております。
この度のクラウドファンディングを行った背景は、建築業界における慢性的な人材不足と木材といった主要資材の価格高騰などから当初の事業費よりも予想を上回る額になり、また今後の状況でさらなる高騰も考えられる中で、多くの皆様からのクラウドファンディングでのご支援をお願いしたいと至りました。
今回の工事形態として柱や梁など主要構造部にまで破損が及んだ場合に、建造物を解体して各部材の補修を行い、 建造物を健全な状態に回復させる半解体修理を行います。
半解体工事では、多くの部材を取り換えることから、建築資材としては用途を終えた古材が多く出てきます。
今回返礼品に使用する古材は建築材料としては用途を終えましたが、100 年以上建物の一部として用いられた材であり、こ古材を再利用することで、捨てるはずの資源を処分するのではなく形を変え、木材資源の有効活用を促進し廃棄物を削減、資源の効率的な活用と環境への負荷軽減の実現に取り組みます。
修理費用に充当することが目的ではありますが、古材で返礼品を制作することで、仁和寺では未来へ繋ぐ文化財の活動として次世代への文化支援プロジェクトを行っており、より身近に感じてもらいたいと考えます。
返礼品(予定)〜建築古材での返礼品〜
支援は 3000 円〜 150 万円のコースをご用意
・キューブパネル(限定 20個)
・マグネット(限定各 50個)*
・コースター(限定 30個)*
*一つ一つに焼印を僧侶が手押しします
・湯浅みき先生 黒猫 描き下ろしステッカー
・御礼状
・青もみじ雲海ライトアップペアチケット
(期間:令和 7年5月下旬〜7月上旬頃の土日祝に開催 19時〜 21時)
・国名勝仁和寺御所庭園拝観券ペア
・世界遺産仁和寺で特別な一夜を 宿坊「松林庵」貸し切りコース
工事期間
全体工期:令和5年12月1日~令和8年3月31日(工期は延長になる場合があります)
工事内容:修景整備:令和5年12月11日(月)~ 13日(水)南庭の白砂利一部撤去、樹木移植作業など
:足場組設置:令和5年12月14日以降~令和6年3月中旬頃
本件に関するお問い合わせ先
総本山 仁和寺 管財課 金崎
TEL:075-461-1155 FAX:075-464-4070
メール:gishin-kanazaki@ninnaji.jp
〒616-8092
京都府京都市右京区御室大内33
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