富洋海運グループ、兵機海運株式会社に対する公開買付け(TOB)を実施
株式会社富洋海運(代表取締役 久保大介、以下「富洋海運」)の完全子会社である堂島汽船株式会社(代表取締役 久保大介、以下「堂島汽船」)は、2024年10月17日、兵機海運株式会社(証券コード:9362、東京証券取引所スタンダード市場、以下「兵機海運」)との資本業務提携の実現に向け、兵機海運の普通株式の一部(兵機海運の自己株式を除く。以下同様。)を、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。)による公開買付け(以下「本公開買付け」)にて取得することを決定しましたので、お知らせします。
■ 富洋海運グループについて
富洋海運及び堂島汽船(以下「富洋海運グループ」)は、外航海運を主たる事業とする事業会社です。富洋海運の役員の親族が100%出資するシンガポール拠点の企業群(以下、富洋海運グループとシンガポール拠点の企業群を総称して「公開買付者グループ」)です。富洋海運は日本船主では数少ない、タンカーの船舶管理を強みとする船主であり、船隊における保有船種を世界中のマーケット状況に応じて常にリバランスしながら、様々な船型の運営管理を行っております。
富洋海運はCustomer’s satisfaction(顧客満足)をスローガンとして船舶の安全運航を行っており、取引先は日本の海運会社にとどまらず、海外の海運会社や石油会社に及び、国際的にビジネスを展開しているため、顧客はシンガポール、香港、英国、ドイツ、デンマーク等といった多国籍に亘ります。更に世界各地への寄港、貨物の積載に対応できる汎用性の高い船を保有することで、マーケットリスクや地政学リスクといった様々なリスクにも対処しうる経営管理体制を構築しております。
■ 本公開買付けの目的について
兵機海運は大阪市に本社を置く富洋海運と地理的に近くに所在し、荷主の企業系列ではなく独立性があるとともに、内航、外航、港運、倉庫という4つの総合的な物流サービスをバランスよく運営している点に着目し、2023年9月以降、長期的な事業シナジーの構築について検討して参りました。公開買付者グループとしては、外航海運業務で培った貨物輸送や船舶管理に係る高度なノウハウを兵機海運に提供することにより、上記の4つの事業全てにおいてシナジーを発揮し、兵機海運の企業価値、ひいては株式価値を高めていけるものと確信しております。
兵機海運とは2024年5月以降、資本業務提携について真摯に協議をして参りました。その過程で企業価値向上に係る協議案を提示したものの、提案に対して評価を示されることなく、兵機海運との協議が進展することはありませんでした。公開買付者グループとしては兵機海運が上場会社であることを踏まえ、これまでの交渉過程や公開買付者グループが提供する情報を兵機海運の株主の皆様に対しても開示を行い、透明性を確保することで、兵機海運には今後資本業務提携について真摯にご検討いただけると考えるに至りました。
富洋海運グループは現在、兵機海運の株式を14,100株(所有割合:1.18%)所有しております。今般、公開買付けの手法により、上述した透明性を確保しつつ、兵機海運の株式の一部を取得し、富洋海運及び堂島汽船の所有割合を合わせて20%を下回る範囲で可能な限り多く株式を所有する株主の立場となることで、兵機海運との間で早期の資本業務提携に向けた発言力の強化を目的として、本公開買付けを開始することを決定いたしました。
■ 公開買付価格について
公開買付価格については、現在兵機海運の株式を所有しているできるだけ多くの一般株主の皆様が株式を売却できる機会を得られるよう、1株あたり3,250円とすることを決定いたしました。この価格は少なくとも過去のリーマンショック発生日(2008年9月16日)以降における兵機海運の株価終値の最高値(2024年10月17日の終値2,770円)よりも高い価格となります。
したがって、これまで約16年間の間で兵機海運の株式を市場で取得した株主の皆様におかれましては、取得価格(取得簿価)以上の価格にて兵機海運の株式を売却する機会を得られることになります。
■ 本公開買付けの概要
詳細は株式会社富洋海運のホームページをあわせてご確認ください。
以上
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