企業活動における生物多様性へのインパクトとリスクの定量評価サービス提供開始 英国スタートアップGentian、MS&ADインターリスク総研と業務提携
AIと高解像度の衛星画像を活用して生態系の詳細分析を行い、企業のサステナビリティ推進を支援


高解像度なリモートセンシングとAIを活用した生物多様性のサービスを提供する英国のスタートアップGentian(CEO: Daniel White) はMS&ADインターリスク総研株式会社(代表取締役社長:一本木 真史、以下「MS&ADインターリスク総研」)とパートナーシップを締結したことを発表しました。
この提携により、Gentianの高解像度リモートセンシング技術(最大5cm)で分析したサービスが、MS&ADインターリスク総研の自然関連のリスクや機会を評価する企業向けコンサルティングサービスに統合されます。自然関連財務情報開示タスクフォース (TNFD)に取り組む企業に対し、企業の操業拠点、バリューチェーンにおける生態系や生息地の面積、接続性などの詳細な分析や生物多様性へのインパクトとリスクを定量評価することが可能となります。
MS&ADインシュアランス グループの一員であり、東京に本社を置くMS&ADインターリスク総研は、四半世紀にわたり生物多様性・自然資本分野のコンサルティングを手がける。2022年以降、TNFD関連のコンサルティングサービスの提供を開始し、19業種40社の支援実績があります。今回のサービスに関する詳細はこちら、MS&ADインターリスク総研のプレスリリースおよびウェブサイトをご確認ください。
業務提携の背景と目的
TNFDは世界的な広がりを見せ、多くの企業がTNFDの提言に沿って、生物多様性に関連するリスクを管理しようと進めています。一方、企業が自社拠点の評価などを行う際に利用されるオープンソースデータは解像度が約1kmの解像度となっており、特定の場所におけるリスクと機会の評価をすることが難しい場合があります。Gentianが提供するAIを活用した生息地のモニタリングサービスは、最大5cmの精度で分析をすることができ、生息地のマップ、またそのマップを利用し生物多様性を定量評価、緑地の接続性の評価マップをデータとして提供します。これにより、特定の拠点における課題の特定、具体的なアクションの設定、効果の測定が可能となります。
今後、MS&ADインターリスク総研と共同でNature Positive Initiative(ネイチャー・ポジティブ・イニシアチブ)の「State of Nature(自然の状態)」指数のような新たなグローバルスタンダードに沿ったサービスの提供なども検討を進めて参ります。

MS&ADインターリスク総研 サステナビリティ第一グループ長/フェロー 寺崎康介
「Gentianの高精細な分析による自然資本の可視化と定量評価を通して、企業は自らの活動が自然に与える影響をより詳細に理解し、戦略的なリスクと機会の管理につなげていくことが期待されます。このパートナーシップは、持続可能な未来の構築に向けた重要な一歩であり、両社の技術と経験を合わせ、自然環境と調和した成長を目指す企業のご支援を進めてまいります。」
Gentian CEO Daniel White:
“MS&AD InterRisk’s collaboration with Gentian represents a major leap forward for businesses seeking to integrate high-quality, data-driven biodiversity assessments into their sustainability strategies,” said Daniel White, CEO of Gentian. “By leveraging our high-speed, accessible, and cutting-edge satellite and AI capabilities, we are enabling organisations to make informed, nature-positive decisions that align with TNFD and global biodiversity goals.”
日本語訳
「MS&ADインターリスク総研とGentianの協業は、データ主導の高精度な生物多様性評価をサステナビリティ戦略に組み込もうとする企業にとって、大きな飛躍を意味します。私たちは、高解像度な衛星データやAIを活用することで、組織がTNFDや世界的な生物多様性の目標に沿って、ネイチャーポジティブに向かうための意思決定を支援することを可能にしています。」
Gentianについて
Gentianは高解像度なリモートセンシング、AIを利用し、生物多様性や都市のグリーンインフラのモニタリングを専門とする英国のスタートアップです。チームには、リモートセンシング、AI、生態学、屋上緑化の専門家がおり、生態学という専門的な分野を、よりわかりやすく、行動可能な情報としてデータ提供することで企業、政府、地域社会が自然に関連するリスクと機会をより適切に管理できるようにすることをミッションに活動しています。企業の自然関連リスク分析サービスの他に、英国内で法令化された生物多様性ネットゲイン向けのサービスや、都市のグリーンインフラの調査など、多岐にわたるソリューションを提供しております。一企業だけでは解決が難しい生物多様性の保護・回復という課題に対し、企業とのコラボレーションに重点を置き、持続可能なグローバル経済の推進に取り組んでまいります。
■会社概要
名 称:Gentian Ltd (ウェブサイト: https://www.gentian.io/ )
住 所:3rd Floor Waverley House, 7-12 Noel Street, London, United Kingdom, W1F 8GQ
設 立:2020年3月
代表者:CEO ダニエル・ホワイト
【本件に関するお問い合わせ先】
担当 :Gentian ビジネスディベロップメント 船津
E-mail:mika@gentian.team
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像