エクイティとインナーウェルビーイング、2つの「旅」を通して社会変容に取り組む一般社団法人ジャーニー・ホームを設立しました。

2024年9月30日、藤村隆、佐藤淳、大島奈緒子、廣畑達也の4名は、一般社団法人ジャーニー・ホーム(英名:Journey Home)を立ち上げたことを発表します。ジャーニー・ホームでは、社会課題に向き合う現場で焦点化されてきたエクイティ(構造的不平等の解消)と、社会変容に携わるあらゆる担い手たちのインナーウェルビーイングの2つを探究する「旅路」を行くことで、わたしたちの内面の変容を、外の世界の変容へとつなげていきます。

ジャーニー・ホームHPのトップ画像

社会を、世界をよりよく変えていきたい。自らの内なる願いに気づき、仲間とともに課題解決に向けて歩み、望む未来を手繰り寄せていく。人は、この繰り返しで社会を前進させてきました。

しかし、課題がより複雑になり、解決するためのリソースがより多様になるなか、その課題に向き合い、解決を願う人たちは、いま新たな局面に追い込まれつつあります。

ひとつは、社会のなかに構造的に潜在する不平等の問題。そしてもうひとつは、立ち向かう自分たち自身の心の在りようの問題。前者は「エクイティ」、後者は「インナーウェルビーイング」という道につながっています。ジャーニー・ホームでは、この2つの旅路に寄り添い、Equity JourneyとLearning Journeyという2つのプロジェクトを通して社会変容を目指します。

■Equity Journey Projectについて──「構造的不平等の解消」を探究し、その過去と未来を旅する

文化に染みついたトラウマも、世代間に織り込まれた痛みも、環境によってまとわされた偏見や特権性も、あまりにも当たり前に存在しているがゆえに、わたしたちは認識することができません。

関わる誰をも取りこぼさずに未来に向かって歩むには、人が、土地が、歴史が過去に積み重ねてきたものを引き受け、いま課題に向き合う自分自身とつなぎ直し、わたしたち自身が変容していく必要があります。そして、Equityとは、わたしたちと社会が変容していくときに見逃してはならない、構造の陰に隠されてしまった「不平等」と向き合うための北極星となってくれるものです。

「わたしとEquity」を考えることは、「不平等」との向き合い方を問い、その解消に向けて行動し続けていくにあたって、必ず助けとなってくれるはずです。Equity Journeyは、そんな探究を進めていく旅であり、その旅をともに行く人たちが安心して立ちかえれるコミュニティです。

▶「わたしとEquity」を巡る旅について:https://equity-journey.notion.site/

■Learning Journey Projectについて──社会起業家のインナーウェルビーイングを旅する

社会課題解決の必要性が高まる中、社会起業家の価値はますます重要になってきています。一方で、起業家や経営メンバーが、変革の実現に向けた想いを人一倍強く持つため、大きなストレスを感じ、バーンアウトに陥ったり、社会課題の複雑性や困難さに直面する中で仲間同士が深い葛藤を抱える場面を少なからず目にするようになりました。

現在、ようやく社会課題に取り組むひとりひとりを大切にすることが、よりよいインパクトを持続的に生み出すために不可欠だと考えられるようになってきました。ジャーニー・ホームでは、成長を後押しすることに加え、社会的事業にコミットする人たちが、まず自分自身をケアし、新しいつながりを取り戻すことが大切ではないかと考えています。

意識的にこのような時間を設け、個人としても組織としてもあらたな視点を得て、よりサステナブルな活動につなげていくために、Learning Journey Projectでは、これまでに3度、年に一度、二泊三日の旅を企画・実施しました。

▶これまでのLearning Journeyについて:https://learning-journey19.studio.site/

■ふたつの旅とひとつのホーム

この2つの旅は、もともとまったく別のプロジェクトとしてはじまりました。しかし、わたしたちにとって、旅という言葉は大切な意味を持っています。

わたしたちの「旅」は、終わりのない探究を意味しています。それは、ここから遠くはなれた場所に行くことでもあり、自分の内面に深く潜っていくことでもあります、そして、その土地の歴史や文化を探究することでもあり、わたしたちの在り方を対話を通じて模索することでもあります。そうした営みすべてが、終着地のない旅だと思っています。

このプロジェクトをはじめたときから、こうした旅人がすぐ近くにもいることに気づきました。そして答えのない旅をつづける人は、ときに孤独で理解されず、支えの手が差し伸べられることもめったにありません。わたしたちはこうした旅人がときどき出会い、お互いの旅路で起こった出来事を持ち寄り、苦労や孤独を分かち合い、智慧や工夫を融通しあう場所があったらと思うようになりました。

そして、ジャーニー・ホームという言葉には「帰路・帰り道」という意味もあります。旅には目的地にいくまでの旅と、目的地から帰ってくるための旅があります。帰り道があるからこそ、その道ゆきを「旅」と呼ぶことができるのではないでしょうか。そして帰り道があるからこそ、人は旅を続けていけるのだと考えています。

旅人たちにとってのホームであること、ホームがあるからこそ旅があること、ジャーニー・ホームには、そんな願いが込められています。いつか、わたしたちだけでなく、答えのない旅を続ける誰かにとってもホームと呼べるようなところになればと思っています。

■メンバーのご紹介

左から、大島奈緒子、廣畑達也、藤村隆、佐藤淳

【代表理事】

藤村隆(ふじむら・たかし)

大学院在籍時にASEEDJAPANでにてNPOバンクの全国ネットワークの支援、立ち上げに関わる。日本IBM入社後、ソリューションセールスとして大手金融機関様を担当。並行して2011年からSVP東京にパートナーとして参加し、NPO法人難民支援協会の協働チームでリードパートナーを務める。

その後、SVP東京に事業統括として参画。2017年6月よりSVP東京代表理事。在籍中は、約100名のビジネスパーソンの会員とともに社会起業家の成長支援にかかわる。そのほかに、楽天株式会社、UBS銀行、アクセンチュア社、パーソル社、三菱UFJリサーチ&コンサルティング社とともに、社会起業家支援プログラムを立ち上げる。こうした活動を通じ、社会的課題に取り組むのべ200団体の成長支援に、約4000名のビジネスパーソンが関わることとなった。

また、在職中はETIC.社会起業塾 外部コーディネーター、IMPACTECHのメンター、難民起業サポートファンド理事。などを経験。リクルートじゃらんセンターが推進するリーダーのコミュニティ、コクリ!プロジェクトのコアメンバーとして活動。

SVP東京を離れた後、ファシリテーター、メンターとして独立し、起業家のメンタリングや各種ワークショップを開催。とくに、社会起業家やリーダーのバーンアウトの問題にとりくみ、NPO法人ETIC.とともにインナウェルビーイングのためのリトリートを開催した。

▶藤村隆の「自己紹介」と「わたしとEquity

【理事】

佐藤淳(さとう・じゅん)

1988年生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身。”変容の共踊者”として、根源的な社会システム変容を世界に現し続けることを探究している。大学時から現在まで社会問題に携わる30団体ほどで活動し、国内外の多様な社会変容に触れる。IT企業就職後すぐ、(社)RCFに転職。マルチステークホルダーとの協働事業(主に東北復興や子どもの貧困等)と、並行して社会的企業等の連盟組織(新公益連盟)の立上/事務局を5年ほど担当。多層的な社会変容の実現や、難しさに触れながら、コレクティブ・インパクト(以下CI)の日本での広がりを応援。

心身の深い痛みを受けとめ、奥にある願いの源泉とつながることや、対立関係から全く新たな選択肢が生まれた喜びや、深い共創関係が意識/行動変容を促す実感も得る中で、第一子が産まれ、2020年独立。複職でCIの初期-中期フェーズの立ち上げ・推進やその伴走を経験(NPO法人エティック「子どもの未来のための協働促進助成事業/ユースセンター起業塾」、NPO法人ReBitの経営ボード、株式会社アスノオト(さとのば大学)COO等)。システム・コーチ🄬、日本おせっかい学会副会長。

▶佐藤淳の「自己紹介」と「わたしとEquity

大島奈緒子(おおしま・なおこ)

1982年生まれ。大阪府出身、岡山県西粟倉村在住。2級建築士。2006年、滋賀県立大学生活デザイン専攻卒業後、オークヴィレッジ木造建築研究所で住宅店舗等の設計に従事。2013年、ようび建築設計室設立。2017年、延べ600人のツギテノミカタと5500本の杉の木を組み上げて、本社再建。

小学生の頃から環境問題、特に森林問題に関心を持ち、「森とともに生きる」をテーマに活動、コクリ!プロジェクト共同代表、一般社団法人やまいき代表理事などを務めている。活動の根底には、ないがしろにされがちな側の視点に立ち、本質を問い続けたいという願いがある。林業においては「森」の在りようを。建築においては「暮らし」の在りようを。未来を描くにおいては「対話」の在りようを。 地球においては、「人とテクノロジー」の在りようを。どうしても一方の極に傾きがちな世界で、本質を問う(そしてさまざまな事を立ち上げる)ことで未来を切り拓いている。

▶大島奈緒子の「自己紹介」と「わたしとEquity

廣畑達也(ひろはた・たつや)

1983年生まれ、大阪府出身。書店員、書店営業を経て編集者に。ダイヤモンド社を経て、現在は英治出版に所属。駆け出しの頃、社会起業家という存在に出会い、事業を通して「経済性」と「社会性」を両立させるそのあり方に感銘を受け、以来、15年近く「ソーシャルイノベーション」について取材を続けている。

本とは、1冊1冊が「誰かが辿った選択の記録」であり、編集者の仕事とは、「世界にまだない選択をした人、組織、社会がしてきたことを残すこと」だと考え、そうした変化と選択肢のライブラリをつくることで、「あらゆる人が自らの可能性を解放し、ありのままが肯定される」社会の実現を目指している。また、本や書店をめぐる状況をいかに持続可能にすることができるのかも探究しており、書店を巡り、自らも書籍を仕入れて販売したり蔵書室の運営をしたりするなど「本屋活動」も行う。

▶廣畑達也の「自己紹介」と「わたしとEquity

【監事】

山本和男(やまもと・かずお)

NPO法人アスクネット代表理事 東京都足立区出身。1981年生まれ。駒澤大学法学部卒業、中京大学大学院経済学研究科総合政策専攻中退、静岡大学大学院発達教育学修士。新卒でフルコミッション(完全歩合制)営業に従事し、その後、大手人材紹介・派遣会社に転職し、民間キャリアカウンセラー資格であるGCDF-Japan資格を取得。日本の社会課題の多さに危機感を感じ、ソーシャルビジネスの世界に関心を持つ。そして、未来の社会を支え、より豊かな社会を生み出す仕組みづくりをどう創るかを考え、現在、NPO法人アスクネットに転職する。約15年間キャリア教育コーディネーターとして愛知県の小中高学校、大学を中心にキャリア教育に携わる。2013年12月事務局長に就任。2017年5月常務理事に就任。2019年より現職。その他、2016年度内閣府地域課題対応人材育成プログラム「地域コアリーダープログラム(青少年分野)」ドイツ派遣メンバー。

■団体概要

一般社団法人ジャーニー・ホーム

代表理事:藤村隆

設立:2024年9月30日

HP:https://journeyhome.studio.site/

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会社概要

URL
-
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都練馬区田柄1-16-9
電話番号
-
代表者名
藤村隆
上場
未上場
資本金
-
設立
2024年09月