【業界初】OUEN株式会社、「ゼロ学習異常検知生成AI」の新機能を正式リリース

～学習不要で外観検査を即導入、食品、資材、繊維、物流等の生産ライン・受入検査に革新～

OUEN株式会社

2025年1月29日 10時00分

製造業ｘ生成AIベンチャーのOUEN株式会社(本社：東京都渋谷区、代表取締役社長：坂田昌則、以下：当社）は、生成AI技術を駆使した学習が不要な外観検査AI「ゼロ学習異常検知生成AI」の研究開発を進め、ノーコード外観検査ソフト「OUEN Inspection Designer」の新機能として正式リリースしたことを発表いたします。これにより、従来の画像処理やAIでは対応が難しかった食品、繊維、物流、資材などの多品種少量生産やばらつきが多い検査ラインにおいても、外観検査の導入が可能となります。

ノーコード外観検査ソフト　OUEN Inspection Designer の画面

新技術「ゼロ学習異常検知生成AI」について

ゼロ学習異常検知生成AI（以下、ゼロ学習AI)は、従来型AIの教師あり学習（不良品学習）や教師なし学習（良品学習/アノマリー検知）が必要としていた、検査対象の製品の画像の学習を全く必要とせずに検査ができる画期的な技術です。独自開発の生成AIは一般物体の認識はもちろん、独自に作成したデータを学習しており、研究分野においても最高レベルの精度をマークしています（※１）。また、検査速度は～100ms/枚と高速な検査ラインでも適用可能です（※２）。

※１　MVTecデータセットにてピクセルAUCスコア90以上

※２　通常のGPU付きPCを使用

ゼロ学習異常検知生成AIの検出の様子　画角・製品・異常内容に依らず、全て事前の学習無しで検出している

想定される活用シーン

多品種少量ライン：従来は製品毎にAIモデルを作る労力が大きく、導入が困難でした。ゼロ学習AIはAIモデルの作成を必要としないため、検査を即立ち上げ可能です。データが溜まってきたら順次良品学習や不良品学習に移行・併用する使い方も可能です。

例：機械部品、衣料、繊維（検反）
整列されていない搬送ライン：従来のAIや画像処理では、画角の統一や位置決めをシビアに行う必要がありましたが、ゼロ学習AIは特段の整列や画角の指定を行わずとも検査が可能です。

例：食品、ねじやナットなどの機械部品、物流の梱包検査、受入検査、出荷検査
食品や自然物などのライン：ばらつきが非常に大きく、不良が一定ではないため、従来のAIが困難とする領域でした。ゼロ学習AIは異物混入や傷など多くの欠陥を的確に検知します。

例：原料、加工品を含む食品一般、木材、石材等の自然物およびその加工物

特許出願を完了

当社は、外観検査ソフトウェアを含む生成AIを活用した検査および最適化・チューニング技術に関し、他社に先駆けて製品開発を進めるとともに、広範な権利取得を目指した根幹技術の特許出願を完了しました。本特許出願により、当該分野における競争優位性を確保し、新たな業界基準を確立することを目指しています。

外観検査ソフトウェアOUEN Inspection Designerについて

OUEN Inspection Designerでは、ノーコードでユニークな独自開発AI/画像処理アルゴリズムを提供しています。すでに「超高精度の良品学習」で多くのお問い合わせを頂き、一般的には精度上困難と言われている、良品学習のみでの運用を多数実現しています。今回のゼロ学習機能の追加で極限までAIの管理コストを低減するオプションを提供します。

＜機能＞

ノーコードで画像取得/位置補正/計測/AI検査フローを構築可能
グラフィックボード付きPC１つで複数カメラに対して複数AI検査で同時に検査可能
画像取得/検査/画像保存/設備との通信を並列実行し~100msなど高速なタクトにも対応

＜AIモジュール＞

良品学習AI

独自のばらつきシミュレーション技術で、僅か2pxの欠陥を検出しながら、検査精度99％を実現（※１）シリアルナンバーなど常に変化する対象も検査可能。
不良品学習AI

多クラスセグメンテーションAIを用い、大手ソフトメーカーと比べても高い精度を実現（※２）
その他AI-OCRや不良生成AI

※１：お客様環境の実運用での実績

※２：公開データセット（MVTec/KSDDデータセット等）にて比較