【海外生活に関する調査レポート】今、日本人が海外移住に憧れる理由とは?

どのくらいの人が海外暮らしに憧れている?海外暮らしを望む心理とは?1000人を対象に行ったアンケート調査結果から、日本人の海外移住への関心の実態を探ります。

Blueground

グローバル化が進む現代において、「海外で暮らす」というライフスタイルは、多くの人々の関心を集め続けています。では、慎重な気質と独自の文化を育んできた日本人は、海外移住についてどのように感じているのでしょうか。

この疑問について探るため、私たちは2025年に全国の20〜60歳の男女を対象とした2つのアンケート調査を実施しました。1回目の調査では一般的な意識や希望を、2回目の調査では実際に海外生活を経験した方々のリアルな声を集めました。

本調査は、世界30都市以上で家具付き・即入居可能な中長期滞在用アパートメントを提供するBluegroundの依頼により実施されたものです。将来的に海外生活を検討している日本人のニーズを、より深く理解することを目的としています。

調査結果からは、海外生活に対する日本人の考え方が少しずつ変化している様子が見えてきました。これまでに海外生活を経験したことがない人の多くは関心が薄い一方で、「いつかは海外で暮らしてみたい」と願う声も少なくありません。さらに、実際に海外で暮らした経験を持つ人の多くは、語学力の向上や異文化理解など、個人的・職業的な成長を実感しており、「もう一度住んでみたい」と考える人も多く見受けられました。

行き先として人気が高いのは、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、カナダといった英語圏の国々。そして、住居のスタイルとしては、快適さと利便性を重視した「家具付きアパート」が圧倒的な支持を集めています。

本記事では、両調査の注目すべき結果を通じて、日本人が描く「海外での暮らし」の理想と現実に迫ります。

主なポイント

海外生活は依然として一般的ではない
 日本人回答者の7割以上が「海外に住んだことがない」「今後も住むつもりはない」と回答。ただし、約5人に1人はいつかは海外に住みたいと考えており、海外生活への憧れが根強く存在しています。

希望の移住先は英語圏が中心
 人気の移住先は、オーストラリア・ニュージーランド、アメリカ、カナダが上位。男性はアメリカを好み、女性はカナダやオーストラリア・ニュージーランドを好む傾向があります。

動機はキャリアよりも自己成長
 「新しい文化や経験を得たい」「日本のストレスから離れたい」「語学習得のため」といった理由が多く、キャリア志向よりも個人の成長を重視する傾向が見られます。特に女性は文化や語学への関心が高く、男性はキャリアアップに関心を示す傾向があります。

不安の上位は言葉の壁と安全性
 海外生活に関する最大の不安要素として、「言語の壁」と「治安」が挙げられました。

理想の住まいは家具付き物件
 海外での生活を想定する中で、「家具付きアパート」を最も希望する人が多く、利便性や準備の手軽さが重視されています。

海外生活は日本での暮らしにも好影響
 多くの人が、海外生活の経験が日本での生活にプラスの影響を与えたと回答。特に女性はその傾向が強く、男性は否定的な経験を報告する割合がやや高めです。

再び海外に住みたいという意欲は根強い
 困難を経験した人の中にも「また海外に住みたい」と考える人が多く、男性はその意欲をより明確に示しています。女性はやや慎重な姿勢が見られます。

海外在住経験のある日本人回答者のコメント

「世界が広いのを知る良い経験になった」

「生まれ育って身についていた日本人としての固定観念をいい意味で壊してくれた。物事のとらえ方、見方が変わった。」


調査方法

日本人における海外居住に対する意識や実体験を把握することを目的として、2025年にセルフ型アンケートツール(Freeasy)を用いた全国調査を2回実施しました。本調査は、国際的な居住ニーズに関する理解を深めることを目的として、Blueground社の依頼により実施されました。

第1回のスクリーニング調査は2025年5月29日に実施され、日本在住の20〜60歳の男女1,000名を対象としました。対象者の職業は、正社員、契約・派遣社員、経営者・管理職、公務員(教職を除く)、自営業者、フリーランス、医療従事者、専業主婦(夫)、学生、パート・アルバイトなど、多岐にわたっています。

このスクリーニング調査の結果をもとに、実際に海外での居住経験があると回答した95名を対象に、2025年6月12日から13日にかけてフォローアップ調査を実施しました。フォローアップ調査では、同じ条件を保ちながら、海外生活の動機や渡航先の理由、滞在期間、全体の印象を詳しく調査しています。これら2回の調査で、日本人の海外生活の実態を多面的に理解することができました。

調査結果

スクリーニング調査(有効回答者数:1,000人)

Q1 海外に住んだことはありますか?

回答者数:1,000人(男性500人、女性500人)

回答データは、海外に住んだことがなく関心もないと答えた回答者が72.6%を占める一方、住んだことはないが住んでみたいと答えた人は17.3%に達しており、留学経験者は6.3%、就労経験者は5.2%、その他は0.4%とごく少数です。全体として、海外居住はまれですが、約5人に1人は興味を示しています。

男女別では、海外居住に関心がない割合は男性72.4%、女性72.8%とほぼ同じで、住んでみたいと答えたのも男性18.2%、女性16.4%で違いはわずかです。留学経験(男性4.8%、女性7.8%)、就労経験(男性6.6%、女性3.8%)の差も5%未満であり、性別による大きな差は見られません。

Q2 もし海外に住むとしたら、どの国に住みたいですか?

274名の回答者(男性138名、女性136名)


データによると、最も人気のある渡航先はオーストラリア・ニュージーランドで約47%、次いでアメリカ合衆国(34%)、カナダ(27%)、アジア(30%)となっています。全体的に見ると、ヨーロッパ(イギリス・アイルランドが24%、その他のヨーロッパ諸国が28%)も高い関心を集めており、南米(3%)や中東(4%)への関心は低い傾向が見られました。

また、男性はアメリカ(約38%)を希望する割合が女性(29%)よりも高く、女性はカナダ(約30%、男性は24%)やオーストラリア・ニュージーランド(約51%、男性は44%)を好む傾向が見られました。これらの結果から、男女ともに英語圏の西洋諸国を好む傾向があるものの、男性はアメリカ、特にニューヨークのような都市を好む傾向があり(ニューヨークでは家具付きアパートの需要が引き続き増加している)、一方で女性はカナダやオーストラリア、ニュージーランドを好む傾向があることが分かります。

Q3 海外に住みたい主な理由は何ですか?

274名の回答者(男性138名、女性136名)

回答データによれば、海外に住みたい主な理由は「新しい文化や経験を得たい」で約61%、次いで「日本のストレスから離れたい」が約39%、「語学習得のため」が約33%を占めており、「キャリアの機会」は約24%、教育や家族を理由とする人は約9%と3%に留まっています。全体として、主に個人的な充実を求める動機が優勢で、職業的・学術的動機はやや少数派です。

男女別で見ると、男性はキャリアの機会を重視する割合が高く(男性約28%、女性約21%)、女性は新しい文化や経験を得たいという動機がより強く(女性約64%、 男性約59%)、語学習得も女性の約39%に対し男性は約28%と大きな差が見られます。その他の理由(ストレスから離れる、家族関係など)については、男女間で大きな違いはありません。


Q4 海外で生活する際に不安に感じる点は何ですか?

1000名の回答者(男性500名、女性500名)


データによると、海外生活に関する主な不安は「言語の壁」(74%)と「治安・安全性」(71.7%)で、次いで「医療の受けやすさ」(50%)、「金銭的負担」(48.7%)、「文化の違い」(45.8%)が挙げられました。一方、「差別や偏見」(36.5%)や「家族や友人と離れること」(25%)は比較的低い割合ではあるものの、依然として無視できない懸念事項となっています。全体として、言語、治安、医療といった実用的な課題が多くの回答者の不安要因となっています。

また、ほとんどすべての項目において、女性の方が男性よりも高い割合で不安を感じていることがわかりました。特に、「家族や友人と離れること」(女性32.4%、男性17.6%)と「言語の壁」(女性78.6%、男性69.4%)では大きな差が見られました。その他、「治安」(女性76.8%、男性66.6%)、「医療の受けやすさ」(女性54.2%、男性45.8%)、「文化の違い」(女性49.0%、男性42.6%)、「差別や偏見」(女性39.2%、男性33.8%)、「金銭的負担」(女性51.4%、男性46.0%)においても、女性の方が高い割合を示しています。

海外移住にためらいがある方、特に言葉の不安がある方も、東京の家具付きアパートなら快適に暮らしつつ、気軽に国際文化を満喫できます。

フォローアップ調査(有効回答者数:95人)

Q1 将来、もう一度海外に住みたいと思いますか?

95名の回答者(男性47名、女性48名)

約71%が「ぜひ」または「できれば」もう一度海外に住みたいと答え、約13%がわからない、約17%が住みたくないと答えています。全体として、一度経験した人が再び海外に移住する意欲は高いようです。

男性は「ぜひ住みたい」が約36%に対し女性は約29%と高く、女性は「わからない」が約21%と男性の約4%を大きく上回ります。


Q2 海外生活は、日本での生活に影響を与えましたか?

95名の回答者(男性47名、女性48名)

海外生活が日本での生活に良い影響を与えたと答えたのは約58%、「特に変化はなかった」が約24%、「悪い影響があった」が約13%です。全体的に見て、メリットがデメリットを上回っています。

女性は良い影響を感じた割合が約65%と男性の約51%を上回り、男性は悪い影響を感じた割合が約17%と、女性の約8%より高くなっています。

Q3 海外生活中に英語力は向上しましたか?

95名の回答者(男性47名、女性48名)

英語力が「大きく」または「少し」向上したと答えたのは約74%、「あまり」または「全く」向上しなかった人が約17%、「伸ばそうとしなかった」が約5%です。全体として、海外生活における英語力は一般的に向上傾向にあるようです。

女性は「向上した」と感じた割合が約82%と男性の約66%を上回り、男性は「伸ばそうとしなかった」が約9%で、女性の約2%より高い傾向にあります。


Q4 海外での生活はどの程度ストレスを感じましたか?

95名の回答者(男性47名、女性48名)

海外生活で「少しストレスを感じた」または「ほどほどに感じた」が約72%を占め、「全く感じなかった」が約15%、「極めて強いストレスを感じた」が約14%です。全体として、ストレスを感じることは一般的であるものの、多くの場合は対処可能なレベルなようです。

女性は「非常に強い」または「極めて強い」ストレスを感じた割合が約18%と男性の約4%を大きく上回り、その他のストレスレベルは男女でほぼ同様です。

結論

スクリーニング調査とフォローアップ調査の結果を比較することで、日本人が海外生活をどのように捉え、実際にどのような経験をしているのか、文化と深く関わるさまざまな面が明らかになりました。

スクリーニング調査では、海外での居住経験がなく、今後もその予定がないと回答した人が全体の70%以上を占めましたが、実際に海外生活を経験した人々からは、それとは対照的な声が多く寄せられました。とくに女性からは、英語力の向上や日本での生活における前向きな変化など、目に見える成長を感じたという回答が目立ちました。一方で、女性は感情的なストレスや不安も多く抱えていたことがうかがえます。

渡航先として人気が高かったのは、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、カナダといった英語圏の国々。これは、語学習得への実利的な関心だけでなく、文化的に親しみやすく、国際的なつながりを感じられる環境への好意も反映しています。言語の壁は依然として大きな懸念事項ですが、とくに女性にとっては、実際の海外生活を通じて自信やコミュニケーション力が高まったという声が多く聞かれました。

また、海外での住まいに関しては、「家具付きアパート」が圧倒的な支持を集めており、「手間なく、快適に、すぐ住める」ことが重視されていることがわかります。とくに女性からは、ホテルのような柔軟な短期滞在スタイルへのニーズも高く、安心感と利便性を優先する傾向が見受けられました。Bluegroundのように、世界各都市において家具付きでフレキシブルな住居を提供するサービスは、こうした新たなニーズにしっかりと応えています。

慎重な姿勢で知られる日本人の海外生活への向き合い方にも、静かな変化の兆しが見え始めています。短期滞在や留学、海外勤務といった異文化体験は、人生を大きく変える可能性を秘めています。適切なサポートさえあれば、より多くの日本人が自分らしい形で世界へ一歩を踏み出すことも十分に考えられます。すでにその土壌は整いつつあり、今後さらに、より開放的で、好奇心を刺激する、希望あふれる未来が広がっていくでしょう。


Bluegroundについて

Blueground(ブルーグラウンド)は、人々の暮らし方を再定義するグローバルプラットフォームです。世界中の厳選された「すぐに住める住まい」を提供する先進的なサービスとして、数日から数ヶ月、あるいはそれ以上の期間にわたって、自由に移動しながら充実した生活を送る個人および法人のお客様をサポートしています。

本社をニューヨークに構えるBluegroundは、現在、世界50都市以上で4万件を超えるターンキーアパートメント(すぐに入居可能な家具付き住居)を運営しています。ゲストは専用の「Blueground Guest App」を通じて、滞在先の検索・予約・管理を数分で完了でき、どの住まいも新たな生活への確かな一歩を支える拠点となります。

現代のモバイル世代のニーズに応えるべく、Bluegroundは独自開発の高度なテクノロジー、優れたオペレーション体制、そしてゲストファーストの姿勢を組み合わせ、一貫して高品質な居住体験を提供しています。

柔軟なライフスタイルへの関心が高まる今、私たちは新しい住まいのかたちを提案しながら、急速に成長を続けています。

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Alexandros Chatzieleftheriou
上場
未上場
資本金
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設立
2017年07月