シンガポール国立大学NUSエンタープライズ、ディープテック事業化推進に向けグローバル専門家2名を戦略顧問として任命
~国際的な人材獲得競争が加速する中、アジア発の研究成果のグローバルでの社会実装を目指す~
シンガポール国立大学(National University of Singapore、以下NUS)の起業支援部門であるNUS Enterprise(NUSエンタープライズ)は、 国際的なディープテック分野の専門家であるパトリック・エニス博士とドナ・シー氏を戦略顧問として新たに任命しました。両名は今後、NUSの研究成果を社会実装へと導く政策立案、起業支援、ベンチャー評価、国際的な連携戦略の策定などに携わります。

近年、生成AIやバイオテック、クリーンテックなどを中心に、大学発の技術を迅速に市場展開する「研究成果の事業家」が世界的に注目されています。アジアにおいてその中核を担う存在として成長を続けるNUSは、今回の人材起用を通じて、世界規模のスタートアップ創出と研究の実装力をさらに強化していきます。
日本市場においても、大学・企業連携やグローバルな技術展開が急務とされる中、NUSの取り組みは、アジア発のイノベーションをけん引する新たなハブとして、日本企業との連携を含む今後の協業の可能性にも注目が集まっています。
■パトリック・エニス博士(Dr. Patrick Ennis)について
科学者、エンジニア、起業家、ベンチャーキャピタリストとして30年以上のキャリアを持ち、ARCH Venture PartnersやIntellectual Venturesなどで数多くのディープテックスタートアップの立ち上げと投資の経験を有しています。現在はMadrona Venture Groupのベンチャーパートナーとして、幅広い技術領域の支援を行っており、アジア市場を含むグローバルでの術事業家も精通しています。
ImpinjやEvolv Technologyなどの上場企業の設立を支援、Bell Labsでの研究開発等を通じた複数特許の保有等の実績を持ち、日米欧の学術・産業界とのネットワークを活かしながら世界中のイノベーション推進に取り組んでいます。
NUSにおいては、研究成果の社会実装に向けた政策立案、インキュベーション支援、スタートアップの評価、ベンチャー投資戦略の構築、国際連携の強化などに関するアドバイスをし、グローバル規模での事業化加速に貢献します。

エニス博士のコメント:
「NUSはディープテック・イノベーションのグローバル拠点となるために重要な要素を包括的に備えています。世界クラスの研究を国際的な研究機関、パートナー、資本、市場と結びつけることで、その成長を支援できることを嬉しく思います。」
■ドナ・シー(Ms. Donna See)について
ライフサイエンス分野を中心に、20年以上にわたり大学発ディープテックスタートアップの創出・事業化に携わっています。米国の大学・政府・医療機関との連携に強みを持ち、Temasek傘下のXora Innovation創業CEOを務めたほか、Columbia Technology Venturesでは2,000件以上の研究資産を事業化や、通算30社以上のスタートアップ立ち上げを支援の実績を有しています。
現在はNUSの理事およびイノベーション・エンタープライズ委員会の一員として、同大学の研究成果のグローバル展開に貢献しています。
NUSにおいては、研究成果の社会実装に関する政策・体制の強化およびグローバルネットワークの拡充に向けたアドバイスをし、同大学が世界の舞台で競争力を高め、ディープテック分野における革新的研究の社会的インパクトを最大化できるよう支援していきます。

シーのコメント:
「NUSのスピンアウト企業の理事、メンター、投資家として、NUSの研究が持つ変革力を直接見てきました。NUSエンタープライズはその可能性を持続的かつ大規模に実際のインパクトへと落とし込んでいます。この大胆なビジョンを支援できることを誇りに思い、大学経営陣と共にその未来を形作ることを楽しみにしています。」
■NUS シニアバイスプレジデントイノベーション&エンタープライズ担当 タン・シアン・ウィー博士(Dr. Tan Sian Wee)のコメント
「このたび、パトリックとドナをNUSエンタープライズの戦略顧問としてお迎えできることを大変嬉しく思います。両名が有する研究成果の社会実装およびグローバル・ベンチャーキャピタル分野における豊富な知見は、NUSが世界中から優秀な人材を引きつけ、グローバルなイノベーションの推進拠点としてさらなる進化を遂げるうえで極めて重要な要素です。今後、当学が国際的な存在感を高めながら、ベンチャー創出および投資プラットフォームを拡大し、収益・雇用・社会的インパクトの創出といった野心的な目標を実現していくにあたり、両名の指導力が大きな力となることを期待しています。」
NUS Enterpriseは、研究成果の事業化支援をより加速し、国際的な投資家や産業界との連携を強化することで、アジアにおけるディープテック・イノベーションの中核拠点としての役割をさらに広げていきます。
■シンガポール国立大学(NUS)について
シンガポール国立大学(National University of Singapore, NUS)は、教育・研究・起業支援においてアジアを代表する総合大学です。シンガポール国内に3つのキャンパスと16の学部・学科を構え、世界100か国以上から集まる4万人超の学生にアジアの視点と専門性を活かしたグローバルな学びと挑戦の場を提供しています。また、世界20か国以上と連携し、起業家教育に力を入れるべく「NUS Overseas Colleges」プログラムを展開しています。
NUSは、学際的かつ実践的なアプローチを通じて、産業界・政府・学術機関と連携しながら、エネルギー、都市・環境の持続可能性、疾病の予防と治療、高齢化社会への対応、先端材料、金融システムのリスクマネジメント、アジア研究、AI・データサイエンス・サイバーセキュリティなど、世界とアジアが直面する課題解決に取り組んでいます。
公式サイト:https://nus.edu.sg
公式LinkedIn:https://www.linkedin.com/school/national-university-of-singapore/
■NUS Enterpriseについて
NUS Enterprise(NUSエンタープライズ)は、シンガポール国立大学(NUS)の起業支援部門として、学内外のイノベーションとアントレプレナーシップ推進を担う組織です。実践的な学び、産業界との連携、起業支援体制、グローバルネットワークを組み合わせることで、世界に通用する起業家精神と人材の育成を目指しています。大学発の技術を産業界と結びつけ、スピンオフの創出や市場投入を支援するほか、新興国を含む各地域におけるエコシステム形成にも貢献しています。
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