第7回 東急グループ 環境・社会貢献賞表彰を実施
東急グループ26社・70件の応募からグランプリは東急建設株式会社 可搬型木造建物「モクタスキューブ」による能登半島地震の復興支援が受賞


今般、東急グループは、「第7回 東急グループ 環境・社会貢献賞表彰」の受賞案件を決定しました。
東急グループは「美しい時代へ」というスローガンのもと、交通事業を基盤とした「まちづくり」を事業の根幹におき、不動産、生活サービス、ホテル・リゾートなど、長年にわたって、皆さまの日々の生活に密着したさまざまな分野で事業を展開する企業グループです。
本表彰制度は、2008年に創設した「東急グループ 環境賞」と「東急グループ ブランド賞」を統合し2018年から開始しました。東急グループ各社の優れた環境・社会貢献への取り組みを表彰し、社内外に周知することで、従業員を含めた一人ひとりの環境・社会貢献に対する意識の向上を図ることを目的に、年に一度実施しています。
第7回目となる今回は「環境」「社会貢献」の2分野で対象となる活動案件を募集し、26社合計70件(環境46件、社会貢献24件)の応募が寄せられました。東急グループ10社の環境・社会貢献部門の担当者により構成される選考委員会により、最も優れた取り組みとして「環境・社会貢献賞(グランプリ)」1件、各分野を代表する取り組みとして「環境賞」4件、「社会貢献賞」4件、「特別賞」5件の計14件の表彰を決定しました。
なお、2008年の表彰制度創設以来、グループ各社からの累計応募総数が1,000件を超えました。
「環境・社会貢献賞」および「環境賞」・「社会貢献賞」・特別賞(環境分野/社会貢献分野)の受賞案件は以下の通りです。また次ページ以降にて取り組みの詳細および担当者コメントを紹介します。
「第7回 東急グループ 環境・社会貢献賞表彰」受賞案件
表彰対象:東急グループの会社・学校法人等団体が組織として取り組んだ活動・実績(自薦)
対象期間:2024年4月1日~2025年3月31日 ※期間前の着手であっても、期間内に実績が出るものは対象

■環境・社会貢献賞(グランプリ)」(1件)
可搬型木造建物「モクタスキューブ」による能登半島地震の復興支援 東急建設株式会社
<取り組み概要>
木造戸建て事業で培った知見を生かし、可搬型の木造建物「モクタスキューブ」を開発しました。「モクタスキューブ」は、工場で製作することで現地施工を簡略化し、約2週間という短期間で設置が可能です。平時には別用途で活用しながら、震災などの有事には速やかに被災地に応急仮設住宅として供給・設置することができます。
2024年1月に発生した「令和6年能登半島地震」では、要請から3か月で、新たに製作した20棟の「モクタスキューブ」を復興支援者用宿舎として石川県輪島市に設置した他、計7棟の輪島塗装仮設工房を設置しました。
今後、大規模災害を見据えて、平時には「モクタスキューブ」を建設業の現場事務所や、宿泊施設などにリースで活用しながら、社会的備蓄を増やしていきます。
グランプリ受賞担当者コメント
災害関連死を防ぐことを目的に、2021年から本プロジェクトに取り組んできました。従来型の応急仮設住宅より迅速な供給を可能にすると同時に、脱炭素社会への貢献を目指して木造構造を採用しています。断熱性能等は一般的な木造住宅と同等で、再利用可能な点も付加価値です。吊り上げに耐えうる強度を木材で実現するには、多くの技術的工夫が必要でした。今回は非住宅用途での導入でしたが、多くの方に喜んでいただけたことを大変嬉しく思います。平常時での収益化という課題に対し、今後も積極的に活用方法の検討をすすめてまいります。



■「環境賞」(4件)
川崎市内の再エネ地産地消と普及・啓発活動 株式会社東急パワーサプライ/東急株式会社
<取り組み概要>
受賞各社、川崎市やNTTアノードエナジー株式会社、地域の金融機関との共同出資により地域新電力会社「川崎未来エナジー株式会社」を設立。市内廃棄物処理センターでのバイオマス発電によって生み出される再エネ電力を、公共施設・民間施設へ供給することにより再エネ電力の地産地消を促進しています。
なお、初年度は約110GWhの電力を供給し、市内で年間約43,500tのCO2削減効果が見込まれています。他にも、持続可能な社会の実現に向けて環境教育等の啓発活動も行っています。

受賞担当者コメント
地域の脱炭素化は市民、地元企業の理解と協力が不可欠です。この自宅から出たゴミが再エネに変わり、市内の公共施設・民間施設に供給される仕組みは、再エネの地産地消の促進はもちろんのこと、誰もが自分事として参加できる素晴らしい取り組みです。今後、環境教育等の啓発活動を通じてさらにこの取り組みへの参加意識を高めていきます。
省CO2・省力化コンクリート“ハイプロダクリート”の開発 東急建設株式会社
<取り組み概要>
環境貢献と社会的課題解決の観点から省CO2・省力化コンクリート「ハイプロダクリート」を東京理科大学と共同開発。カーボンニュートラルの2030年度目標を参考に、CO2排出量を46%以上削減、さらに施工の合理化・省力化を目指しました。ハイプロダクリートを活用したコンクリート構造物の構築で、CO2排出量・施工時間ともに、従来コンクリートと比較して、50%以上の削減を実現しました。

受賞担当者コメント
今回開発したハイプロダクリートのタイプは、CO2排出量の削減と施工の合理化・省力化を実現できるものです。今後は、サーキュラーエコノミーを目指した使用材料中の再資源化率の向上、技能者の働き方改革に貢献する作業負荷の軽減といった別の観点からの価値を付加したタイプを開発し、ハイプロダクリートのラインアップを充実していく考えです。
系統用蓄電池事業への早期参入 東急建設株式会社
<取り組み概要>
電力需要の安定化に寄与すべく、系統用蓄電池事業に早期参入し、2024年7月に相模原蓄電所を開所。2024年7月からは卸電力市場、2025年1月からは需給調整市場(一次)に参入、2025年2月時点で、東京電力管内の「一次・オフライン枠」では唯一の入札事業者となりました。蓄電所開所は、脱炭素と再エネのバランスを重視する企業姿勢も含め、高い評価を得ました。

受賞担当者コメント
東急建設株式会社は、太陽光オンサイトPPA・オフサイトPPAに続き、再エネ事業の第3弾として蓄電池事業に参入しました。再エネ業界の中でも非常に早い段階での取り組みです。再エネの導入促進と、蓄電池による電力系統の安定化は、いずれも重要な取り組みであり、今後はこの両者のバランスを取りながら事業を進めていきたいと考えています。
廃棄素材を再利用した新たな商品の創出 伊豆急ホールディングス株式会社/株式会社伊豆急コミュニティー/株式会社ウィズオリーブ
<取り組み概要>
運営する「伊豆オリーブみらいプロジェクト」において、エキストラバージンオリーブオイルの製造過程で果実の95%近くが「搾りかす(廃棄素材)」となり課題に。そのため、柿田川ブリューイング株式会社と共同して、廃棄物ゼロの循環型農業を目指し、「搾りかす」を副原料としたクラフトビールの製造・販売に2024年10月から着手し、廃棄素材の利用を実現しました。

受賞担当者コメント
オリーブオイルの製造過程で生まれる搾りかすの活用がオリーブ事業の課題となっておりました。搾りかすには有効成分が多く残っているものの、水分を多く含んでおり、これまで転用することができませんでした。今回、新たにクラフトビールの副原材料に生まれ変わることができ、少しですが循環型農業に近づくことができたと思っております。
■「社会貢献賞」(4件)
109シネマズゆめが丘 東日本初“KIDS CINEMA”の導入 株式会社東急レクリエーション
<取り組み概要>
「109シネマズゆめが丘」に、小さな子ども連れのご家族が安心して映画を楽しめる常設のキッズシアター「KIDS CINEMA」を開設。子どもが見やすいスクリーンの高さや段床の高さを採用、通常より音量を小さく、場内も明るめに設定。キッズスペース、ベビーカー置き場、ベビールーム、キッズトイレを併設。子どもたちが心豊かに成長できる空間を目指しています。

受賞担当者コメント
映画の楽しさを子どもたちに伝えるため、靴を脱いで過ごせる安心・安全な環境や、カラフルな内装、プレイスペースの設置などを工夫しました。未来の映画ファンを育む場として、今後も発展を目指します。
未来を創る!「シブヤ未来科」授業実施 ~渋谷区小学校・渋谷区教育委員会と連携~
東急不動産ホールディングス株式会社
<取り組み概要>
渋谷区内小中学校で実施の「シブヤ未来科」において、渋谷区教育委員会と連携し環境学習プログラムを実施。不動産ディベロッパーならではの「ホンモノに触れる機会」を提供したプログラムを通じ、未来世代の子どもたちが当施設に愛着を持ちながら環境問題を理解し、持続可能な社会実現のための行動につなげる機会を目指して、今後も実施を続けてまいります。

受賞担当者コメント
環境教育プログラムは、渋谷区教育委員会や区内の小中学校を始めとする多くの方々のご協力のもと、未来を担う子どもたちに東急不動産ホールディングス株式会社の施設・取り組みを知り、環境について楽しく学びながら行動変容につながることを目指しています。今回の受賞を励みに、渋谷の子どもたちに東急グループの取り組みを知っていただく良いきっかけになるよう、更にプログラムの充実を進めたいと思います。
BiG-i×Bunkamura アートプロジェクト 株式会社東急文化村
<取り組み概要>
国際障害者交流センター ビッグ・アイ(BiG-i)と連携・協力して「BiG-i×Bunkamura アートプロジェクト」を実施。障がいのある方の過去に受賞歴のないアート作品を公募し、アート分野で活躍する審査員により作品を選出。第1回受賞・入選作品展を2024年8~9月に開催しました。
今後もアート活動の機会を提供することで、多様な価値観が響きあう社会の創造を目指し社会への発信を継続していきます。

受賞担当者コメント
開催した作品展では、作品に作者の存在そのものが輝き、多くの出会いと、作品の魅力を語り合う光景。私たちの願う交流の場が、確かにそこにありました。福祉とアートの境界線が消え、その可能性が広がることは、アート自体の未来が開かれることでもあると感じています。すべての人々にとって新たな可能性を広げる機会を作り続けていきたいと思います。
もったいないを地域の力に 物流センターからはじまるフードバンク支援 株式会社東急ストア
<取り組み概要>
備蓄型センターで出荷期限切れや包装破損などで販売不能となった食品のうち安全性が確認されたものについてフードバンクへ寄贈する仕組みを構築。2024年8月より毎月寄贈しています。
地域の人々の暮らしを支援している他、廃棄商品を返品する運搬車両をなくすことによるCO2削減にも貢献。また、社内報での周知を行い、従業員の社会貢献活動への関心や理解度向上にもつなげています。

受賞担当者コメント
安全に食べられるにもかかわらず、販売期限切れなどの理由により廃棄せざるを得ない商品がある状況を改善したいと考え、取り組みを始めました。伊藤忠食品株式会社・日清商事株式会社・三菱食品株式会社3社様、並びに特定非営利法人セカンドリーグ神奈川様と連携し、神奈川県内のこども食堂やフードパントリーへの寄贈を毎月1回実施しています。今後も社会貢献活動とともに、食品ロス削減・車両削減によるCO2削減に貢献していきます。
■「特別賞(環境分野)」(3件)
「旧制服の焼却処分ゼロ」を目指して 東急電鉄株式会社
<取り組み概要>
2024年11月の制服リニューアルにより廃棄することとなった旧制服約52tについて「焼却処分ゼロ」を目標にさまざまな環境施策を実施。
具体的には、CO2をほぼ排出しないガス化ケミカルリサイクルの採用、未使用アイテムの販売、アップサイクル品の従業員への配布、イベント「渋谷ファッションウイーク2024秋」での活用など、多角的な取り組みを展開。これらの施策により、焼却処分を行った場合に発生する約140tのCO2排出を削減予定。また、従業員ならびに東急線沿線にお住まいの方々の環境意識向上に貢献しました。

受賞担当者コメント
今回の取り組みの実現にあたり、多くの企業の皆さまと連携させていただき、心より感謝申し上げます。私自身、環境との向き合い方が大きく変わる、非常に貴重な経験となりました。今後も、持続可能な社会に貢献すべく、微力ながら尽力してまいります。
東急株式会社 所有賃貸物件の実質再エネ100%達成 東急株式会社
<取り組み概要>
所有する賃貸不動産の電力を、当初目標の約1年前倒しで100%実質再生エネルギー由来に切替えCO2排出量年間約58,000t(一般家庭の約3.3万世帯分)を削減。電力小売業者の株式会社東急パワーサプライとの連携強化により、非化石証書・CPPA購入スキームを確立した再エネ化を進め、再エネコストをリーシング競争力やテナント満足度向上に資する投資としました。

受賞担当者コメント
株式会社東急パワーサプライと連携し、非化石証書購入の他、自社開発の太陽光発電所の活用によるCPPAを通じて、各物件に合わせた再エネ導入を実現しました。また、テナント専有部を含む建物全体の再エネ導入により、入居テナントのCO2排出量削減にも貢献しています。今後もグループ一丸となって、脱炭素化社会の実現を推進してまいります。
廃食油の活用 FRY to FLY Project 株式会社東急モールズデベロップメント
<取り組み概要>
廃食用油を収集・再利用することで、CO2排出量の少ない持続可能な航空燃料(SAF)を精製するプロジェクトに参画。ショッピングセンターのCO2排出量の削減、廃棄物量削減による環境負荷低減に向け、2025年度からは同社が運営する7施設が参画し、廃食用油の回収量は最大規模の年間約84,000リットルを予定。年間84tから200tのCO2削減が可能です。

受賞担当者コメント
廃食用油を提供することで、間接的なCO2排出量の削減と、廃棄物量の削減による環境負荷低減に加え、廃棄物処理コストの削減で店舗運営コスト効率化に寄与でき、すばらしい取り組みだととらえています。参画店舗からも「少しでも環境に貢献できるのはうれしい」という声もあり、今後も各社と協力し脱炭素社会の推進に貢献していきたいです。
■「特別賞(社会貢献分野)」(2件)
13年継続開催!自然を楽しく学ぶ観察会 東急建設株式会社
<取り組み概要>
地域の子どもたちを対象にした「公園生き物観察会」を、都立青山公園で2012年度から13年継続して開催。公園内の生物調査データを活用し、「低コストで遊びを通じて楽しく学ぶ」をコンセプトに、自然に触れ、自然の大切さを学ぶプログラムを提供しています。
これまでの参加人数は延べ約870名、2024年には東京都公園協会賞ボランティア・社会貢献活動部門の奨励賞を受賞しています。

受賞担当者コメント
生態系ネットワーク評価技術開発のためのデータ収集をきっかけに始まりました。コロナ禍にも継続したいとの要望を受け、オンライン開催などにより工夫しながら継続してきました。今後も、魅力的なプログラムを充実させ、公園の素晴らしさと自然の大切さを発信し、皆さんとワクワクしながら取り組んでいきたいと思います。
障がい者支援団体<クラフト工房 La Mano>とのパートナーシップ協定 株式会社東急百貨店
<取り組み概要>
受賞会社が運営する町田東急ツインズは、2024年6月にNPO法人<クラフト工房 La Mano>とパートナーシップ協定を締結。「La Manoまちなかギャラリー」の常設設置、館内各所での作品掲出、イベントでの作品販売を実施。地域の活性化とともに、障がいのある方が生きがいを持って暮らせる社会の実現に寄与しています。

受賞担当者コメント
本取り組みは株式会社東急百貨店が掲げる企業スローガン「hug everyone.」を体現する行動指針の1つ「社会とhug」の取り組みとして、<クラフト工房 La Mano>の活動をより多くの方に知っていただくことを目指しています。今後も、 障がい者支援活動を広くお客様に紹介することで、地域の皆さまとともに生きがいを持って暮らせる社会の実現に向けた取り組みに貢献してまいります。
基本情報
東急グループ環境・社会貢献賞とは
東急グループ環境・社会貢献賞は、2008年に創設した「東急グループ 環境賞」と「東急グループ ブランド賞」を統合し2018年から開始したもので、東急グループ各社の優れた環境・社会貢献への取り組みを表彰し、社内外に周知することで、従業員を含めた一人ひとりの環境・社会貢献に対する意識の向上を図ることを目的に、年に一度実施しています。
※表彰対象:東急グループの会社・学校法人等団体が組織として取り組んだ活動・実績(自薦)
ロゴマークについて
ひとつひとつの環境・社会貢献への取り組みを輝く実に例え、東急グループがその活動を支え、活性化することを、力強い枝、太い幹にたとえました。また、実のカラーリングは東急グループのロゴマークの事業区分のカラーを用い、グループの事業内容を表現しています。

環境・社会貢献にまつわる東急グループのDNA
環境・社会貢献に対するDNAを感じさせる東急グループの礎を築いた人々の言葉を紹介します。
「安定した社会の存立のためには社会に対する奉仕の精神を個々人が発揮しなければならない」 五島 慶太
出典:「創立者 五島慶太先生の遺志」東京都市大学 等々力中学校・高等学校

「地域の環境保全と地域住民との融和を何よりも優先せよ」 五島 昇
出典:東京急行電鉄社内報「清和」(1989年4月号)


東急グループホームページ:https://tokyugroup.jp/
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