etomoji代表の清川が「2026年度デザイン助成プログラム」に採択。業務委託組織における文化醸成の実証研究をスタート
〜雇用関係に依存しない新たな組織デザインの知見をオープン化し、数年後を見据えた社会実装を目指す〜

株式会社etomoji(所在地:東京都新宿区)の代表取締役である清川英恵は個人として、公益財団法人日本デザイン振興会が実施する「2026年度デザイン助成プログラム デザイン研究」の助成対象者に採択されました。
本研究は「プロジェクトみかんー 業務委託組織における文化醸成と成長基盤の実証研究—」と題し、雇用関係のない業務委託のみで構成された組織において、文化醸成が教育基盤として機能するかを検証するものです。
得られた知見は広く社会に公開し、雇用に依存しない新たな組織デザインのモデルとして、将来的には多様な業界へのコンサルティング展開を見据えています。
背景:1,300万人規模に拡大するフリーランス。一方で浮き彫りになる「教育・成長基盤」の脆弱さ
近年、日本のフリーランス人口は急増しており、2024年には1,303万人*(9年前と比較して+ 32.4%増加)、経済規模は20兆円を超える規模に達しています。フリーランスという働き方は、もはや特別なものではなく、日本の労働市場において非常に重要な選択肢となりました。
しかし、人口が増加する一方で、組織へのコミットメント形成や継続的成長の仕組み(教育基盤)は社会的に十分に整備されていません。
実態として、フリーランスの97.8%が「スキルアップのための学習が必要」と感じているにもかかわらず、68.1%が時間や費用の確保を理由に「学習したいものを諦めた経験がある」と回答しており*、個人の努力(自己投資)だけでは継続的な成長が難しい構造的な課題が浮き彫りになっています。
日々の単発案件に追われる中では、ビジネス全体を捉える視点や意思決定の前提を学ぶ機会が乏しく、結果として「会社やプロジェクトに深くコミットできる人材が育たない」というジレンマが業界全体の課題となっています。
本研究は、こうした「業務委託活用の限界」という社会課題に対し、雇用に依存しない新たな教育・成長のプラットフォームを提示する試みです。
出典元
*1:ランサーズ株式会社「フリーランス実態調査 2024年」、資料ダウンロードURL https://www.lancers.jp/research_news/2024
*2:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
「フリーランス白書 2024」、資料ダウンロードURL https://blog.freelance-jp.org/wp-content/uploads/2024/03/whitepaperFreelanceSurvey2024.pdf
研究概要:全員が業務委託のフルリモート組織を実験場とする「プロジェクトみかん」
本研究の舞台となるのは、清川が代表を務める株式会社etomojiです。当社は全員が業務委託契約で関わるフルリモート組織であり、2026年1月時点で約40名体制となります。
メンバーの大半はデザイナーを中心としたクリエイターで、全国に分散して活動しています。

「プロジェクトみかん」と名付けられた本研究では、以下の3つの仮説を実証的に検証します。
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業務委託のみで構成された組織であっても、文化醸成を通じて高いエンゲージメント状態を形成できる。
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エンゲージメントの向上が、フリーランス個人の成長(技術・思考・ビジネス理解)および組織全体の生産性・業績に正の影響を与える。
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文化醸成を教育基盤として機能させることで、フリーランスが単なる受託者に留まらず、起業家・経営者候補へと進化する道筋を描ける。
「みかん」には、文化醸成というテーマを身近な比喩である「蜜柑」に置き換えることと、組織は常に流動的で「未完」であるという二つの意味が込められています。
実施内容と今後の展開:フリーランス活用の限界を超える組織モデルの実証と社会実装
本研究の独創性は、本来は短期的・取引的な関係に留まりがちな業務委託組織において、文化醸成を「教育基盤」として長期運用し、実証検証する点にあります。
具体的には、プロジェクト前後でのeNPSによる「エンゲージメントの定量把握」、日々の施策がもたらす「行動変化やビジネス視点・判断力向上の事例言語化」、そして「エンゲージメント向上と売上・継続率など業績との相関分析」を実施します。
本研究が期待する効果と意義は、以下の3点を同時に示すことです。
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フリーランス活用の限界を超える組織モデルの提示
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文化醸成を教育基盤として機能させる実証事例の創出
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デザイン領域における人材成長と事業成果の接続
業務委託という不安定と見なされがちな形態であっても、文化を通じて人と組織を持続的に育てることは可能である。その具体的なプロセスと成果を研究として報告することが本プロジェクトの最終的な目的です。
研究を通じて得られた定量的・定性的な知見は、学会発表を通じた学術的貢献を目指すとともに、実証レポートとして広く社会へ開示します。さらに、ここで確立された「契約や制度ではなく、文化によって人が集い、成長と業績が連動する組織」を新たなモデルとし、数年後にはコンサルティング領域において多様な業界の企業に対する組織デザイン・文化醸成支援へと展開していく想定です。
本研究は、日本社会における新たな協働や価値観の継承のあり方そのものをデザインする試みとなります。
研究代表者 清川英恵からのコメント

フリーランスとして独立したクリエイターたちが、一人で悩み、スキルの壁やキャリアの頭打ちに直面する姿を何度も見てきました。etomojiは、そうした“自律したプロ”たちが、雇用という枠組みに縛られずとも、共通の文化という土壌のうえで共に学び、高め合える場所を目指して組織設計を行ってきました。
今回、私たちの取り組みが『デザイン研究』として評価され、助成対象に選ばれたことを大変嬉しく思います。一人の研究者として、この実証実験から得られるリアルな知見をオープンにすることで、社会にとって有意義な試みになればと考えています。
各種概要
「デザイン助成プログラム」について
公益財団法人日本デザイン振興会が主催する、デザイン分野における研究や、国内のデザイン振興活動に関する助成を通じた活性化を目的としたプログラム。
研究代表者プロフィール
清川 英恵(きよかわ はなえ)|株式会社etomoji 代表取締役
兵庫県西宮市出身。商社、ゲームメーカーでインハウスデザイナーとして経験を積み、個人事業主としてetomojiを創業。2022年に法人化。”DNAを刻む”をミッションに掲げ、成長志向の強い中小企業を中心に支援を行う。理念経営サポートを主軸としたコンサルティングから、クリエイティブの実装・運用までをスコープに、持続的に機能し続ける組織文化を提供している。
会社概要
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会社名:株式会社etomoji
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設立:2022年3月
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所在地:東京都新宿区袋町5番地1 FARO神楽坂1階
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事業内容:ブランディング、クリエイティブ事業、教育事業
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会社ホームページ:https://etomoji.co.jp/
本件に関するお問い合わせ先
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株式会社etomoji 代表取締役 清川英恵
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電話:03-6403-9487
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メール:info@etomoji.co.jp
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