【滋賀・長浜市】地元中学生が企画する『西浅井ちょうちん祭り』、9月6日(土)開催。約200個のちょうちんが点灯、“地域×子どもたちのやりたい”を実現した新しいまちづくりのカタチ
「ちょうちんが綺麗に映えるのは、電灯が少ない西浅井町だからこそ」。日産自動車が全面協力し、太陽光をEV車に貯めたエネルギーでちょうちんを灯します。“農福連携”の新しい形として、今後も進化していきます。

2025年9月6日(土)、滋賀県長浜市西浅井町の長浜市立西浅井中学校にて、中学生が企画する『西浅井ちょうちん祭り』を開催いたします。この祭りは、コロナ禍で失われた“地域の活気”を取り戻したいという地元の社会福祉協議会の1人の職員(以下、社協職員)の強い想いから始まり、今年で2回目を迎えます。
地域を「暗い」「何もない」と感じていた子どもたちが、自分たちで企画・運営をすることで「あるもの」に目を向け、地域に愛着を育むきっかけとなることを目指しています。当日は、子どもたちが制作した約200個のちょうちんを、EV車に蓄えた太陽光エネルギーで点灯させる取り組みも実施します。
西浅井町を自分の「ルーツ」とするメンバーで構成するONE SLASH株式会社(本社:滋賀県長浜市、代表取締役:清水 広行)は、この祭りの運営事務局として携わるとともに、今後も、地域の絆を深める場・農福連携の新しいカタチの発展に寄与してまいります。
▼「西浅井ちょうちん祭り」公式Facebookページ:https://www.facebook.com/share/1GMiALs1YF/?mibextid=wwXIfr
【西浅井ちょうちん祭り】
日時:2025年9月6日(土)
時間:17:00〜21:00
場所:滋賀県長浜市西浅井町塩津中312(長浜市立西浅井中学校)
駐車場:有り
【本イベントに関するお問い合わせ】
ONE SLASH株式会社
担当者名:中筋
メールアドレス:info@oneslash.jp
コロナ禍で失った活気を取り戻したい!
西浅井ちょうちん祭りの始まりは、コロナ禍が落ち着き出した2023年のこと。多くの地域行事が中止となる中、中学入学から卒業まで、一度も地域のお祭りに参加できない子どもたちがいる現実を目の当たりにした社協職員が、祭りの開催に向けて動き出しました。
しかし、新しい取り組みに対する反発や、感染症対策への懸念などの声があり、新たに祭りを運営するには困難が伴う状況。「この状況を何とかしたい」と、社協職員は、地元で地域づくりに取り組むONESLASH代表の清水に相談を持ちかけました。
当初、「僕たちが福祉なんて…」と戸惑ったという清水。
しかし、職員の「まちづくりは福祉なんです」という一言が胸に刺さります。
「そう言われてしまったら逃げられない」と腹をくくり、祭りの再開に取り組むことを決意しました。
中学生たちが自らつくる新しい祭り
これまでの祭りは、大人たちがドリンクやかき氷、綿菓子などの出し物を用意し、中学生はその中からやりたい出し物を選ぶという形でした。
そこで、「いっそのこと、中学生にやりたいことを聞いてみたらどうか」と提案。
中学校の生徒会に相談してみると、反応は予想以上に前のめりで、次々とアイデアを出す生徒たちの姿に先生たちも驚くほどでした。
ちょうちん祭り運営スタッフは、2週に1回生徒たちと集まり企画を練り上げ、約1年間かけて準備を進めました。

最終的に、今までの大人主体のやり方と、自分たちで考えた企画のどちらがやりたいか生徒たちにアンケートを行ったところ、生徒たち全員が、自分たちで考えた企画に取り組みたいと手を挙げたのです。
これは、子どもたちが本当に望んでいるのは「自分たちで企画し、実現すること」という意思を明確に示す結果となりました。
その年の祭りは、中学生たちが自ら企画したイベントや出し物を出店して大いに盛り上がりました。

こうして、子どもたちの「やりたい」を形にする祭りが始まりました。
ここにあるものに気付く―西浅井の光で灯すちょうちん―
清水は以前、中学校での講演会でこう語ったことがあります。
「皆はここに“何もない”と言うけれど、それは見方の問題。ない物を追いかけるのではなく、ある物をどう磨くか」
すると、多くの生徒たちから、このような反応がありました。
「今まで自分たちは“ある”に目を向けていませんでした。本当はあると知っているのに、ない物ばかりを追いかけていました。これからはあるものに目を向けて、磨いていきます」
清水は、その背景に“大人たちが放つネガティブな雰囲気”があると感じました。ネガティブな空気を浴びて過ごしていると、子どもたちも同じように「この町にはなにもない」と勘違いしてしまうのです。
では、西浅井をどう見るのか――。
その答えのひとつとして浮かんだのが、「西浅井に降り注いだ太陽光をEV車に貯め、そのエネルギーでちょうちんを光らせる」というアイデアでした。
さらに、「ちょうちんが綺麗に映えるのは、電灯が少ない西浅井だからこそ。『暗い』の捉え方も、見方を変えれば強みにできる」。
この思いに感銘を受けた日産自動車と滋賀日産各社が、協賛を申し出てEV車を全台提供。


子ども達が作成した約200個ものちょうちんを灯して西浅井の夜を照らしました。
地域の方々からは「みんなが集まってくれて、活気が戻るような気がする」「身近に自然がたくさんあることの良さを気付いていない人もいる。この祭りをきっかけに知ってもらえたら嬉しい」と大きな喜びと熱い反響が寄せられ、「西浅井ちょうちん祭り」は大成功を収めたのです。

地域全体で取り組む祭りに
今では、この活動は就学前の園児から小・中学生まで広がり、学校の授業の中でもちょうちん作りが行われるようになりました。
今年は約30人の中学生が出し物の企画に参加しています。
子どもたちの「やりたい!」を応援するため、「ちょうちん作りを担当する班」と「子どもたちの活動を支援する班」に分かれて準備を進めるなど、地域全体が一丸となって祭りに取り組んでいます。
さらに今年は、国宝修復を手がける絵付師が「大人の本気を子どもに見せたい」と北斎モチーフのちょうちん制作に参加するとのこと。
多くの感銘を受けた大人たちが祭りに加わっています。
ちょうちん祭りのテーマは、「子どもたちがやりたいことができる場を作ること」。
「子どもたちが自主的にやりたいことに取り組み、自分たちの地元を自分たちで作っていく。そうやって地元に愛着を持ち、大人になったときに何かに挑戦してほしい。あるものに目を向けて、ないものは作ればいい」――その思いが西浅井ちょうちん祭りの灯りに込められています。
農福連携の新しい形~地域づくりとしての福祉~
ONESLASHが取り組む農業プロジェクト「RICE IS COMEDY」で米作りにも携わる清水は、「地域づくりをしていたら、自然と福祉の分野とつながった。地域づくりを出口として、農家と福祉が一緒に取り組んだ祭りになった」と振り返ります。
農業も福祉も、それぞれが独立して存在するのではなく、「地域全体のまちづくり」という大きな枠組みの中で支え合い、機能しています。
西浅井ちょうちん祭りは、そんな「農福連携」を地域ぐるみで形にした新しい祭りになりました。
「西浅井ちょうちん祭り」今年も開催
地域の皆で作り上げる「西浅井ちょうちん祭り」。
今年は2025年9月6日(土)に開催します。
子どもたちのやりたいことを実現し、地域の絆を深める場として、さらには農福連携の新しい形、そしてゼロカーボンの取り組みを示す先進事例としても今後の発展が期待されます。ぜひご注目ください!
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