流域視座で、文化・自然・社会を見つめ直す

一般社団法人パースペクティブ、体制変更および新コーポレートサイト公開のお知らせ

一般社団法人パースペクティブ

パースペクティブ・ビジョンイメージ

 一般社団法人パースペクティブ(本社:京都市右京区京北、代表理事:高室幸子)は、代表理事体制の変更に伴い、法人の新たな方向性を体現するコーポレートサイトhttps://www.prspectiv.co/jp/top)を公開しました。

 共同代表を務めていた堤卓也が今年度、株式会社堤浅吉漆店の代表取締役に就任したことを受けて、2025年10月をもってパースペクティブ代表理事を満期退任。これに伴い、創業以来プログラム設計と研究開発を担ってきた高室幸子が、引き続き代表理事として組織を牽引してまいります。

新サイト公開の目的

 創業から6年を経て、パースペクティブは次のフェーズへと歩みを進めます。これまで、“工藝の森”“ファブビレッジ京北”などの拠点が象徴してきた活動は、工藝や森づくりを通じて人と自然の関係を見つめ直す実践でした。一方で、そうした拠点の印象の背後にある、組織としての思想や高室の研究・実践の意図はこれまで十分に伝わってこなかった部分もあります。

 今回の体制変更を機に、パースペクティブは改めてその理念を言葉にし、「見つめることから始める」という原点に立ち返ります。文化と自然とものづくりの関係性をもう一度見つめ直し、社会のなかに新しい循環のあり方を育てていく——この再定義を体現するものとして、コーポレートサイトを全面的に刷新しました。サイトでは、これまで個別に展開してきた森・工房・レジデンスの活動を統合し、研究・教育・創造の3つの領域を横断する当法人の全体像を発信しています。その中心をなすのが、自然と文化の関係をフィールドベースの学びの形にした「流域文化プログラム」です。

歴史と風土が培った命のつながりに学ぶ、流域文化プログラム

流域文化プログラム
(正式名称:歴史と風土が培った命のつながりに学ぶ、流域文化プログラム)

 京都を舞台に「水」を補助線として、街の暮らしや文化を支えてきた環境との関係を見つめ直す、フィールドベースの学びのプログラムです。都市と自然、文化と産業、思想と実践の関係を多層的に捉えながら、企業・行政・教育機関など、多様な組織における次世代リーダーの育成を目指して展開しています。

特徴

1. 文化の流域をめぐる体験と思索
京都市中心部から、平安京を支えた山間の京北、そして茶の文化を育んだ宇治まで。都市と自然を結ぶ“流域”をダイナミックにたどりながら、文化と生態の循環を、身体を通して体感します。

2. 学際的な視座の獲得
工芸・造園・茶道・芸能・宗教など多様なフィールドで京都を代表する実践者との対話を通じ、哲学・経済・生態学などの分野を横断して、社会を新たに見立てる視点を育みます。

3. 身体を通じた理解を促す独自のファシリテーション
エスノグラフィーやインタープリテーションの手法を取り入れ、観察・記録・対話を通して“気づき”を育む設計がされています。観光でも研修でもない、「見方を育てる」プログラムです。

プログラムの流れ

プログラムの流れ(代表的な事例:季節、講師陣の都合、参加者の関心に応じて変更あり)

今後の開催予定

プログラムは現在、下記の開催日程で参加者の募集を開始しました。

⚫︎第1回:2026年4月24日(木)〜27日(月)グローバルニーズに対応した英語開催

⚫︎ 第2回:2026年5月16日(土)〜19日(火)国内の次世代リーダー向け日本語開催

詳細・お申し込みはこちらから:https://www.prspectiv.co/jp/watershed-program

過去の参加者の声

このプログラムでしか会えない人と出会い、行けない場所へ行く、そんな貴重な体験だと思います。四日間に渡り、各フィールドに身を置き、五感をフル回転させて様々に吸収します。少人数開催なため、体験の感想や学びの共有が参加者同士で頻繁に行われ、自社を超えた可能性大についても議論されます。伝統文化や、自然、都市に対する固定概念やバイアスに気が付き、次第に感覚も相対化されてゆきます。自身のセンサーが敏感になり、レンズが磨かれる感覚です。是非、プログラム内容を確認してみてください。そして体感してみてください。きっと、それぞれの気づきが沢山あると思います。(新規事業開発担当/国内企業)

環境や社会情勢が急速に変化する中で、このプログラムは、人と人、人と自然との関わりの長い伝統を見つめ直し、私たちの日常の実践を問い直すための貴重な機会を与えてくれます。職人や経営者、アーティストなど、多様な人々から温かく迎えられる中で、深い哲学的洞察が生まれ、私たちは自分たちの習慣や行動の中に潜む、新たな側面に気づかされます。この体験は私にとって非常に刺激的で、私たちを結びつけ、持続的な意味をもたらすものは何かについて、多くの学びを得られるプログラムとして、誰にでも心からおすすめしたいです。(サステナブルデザイン系研究者/ヨーロッパ)

 全体を通じて、非常に高い完成度で構成されたプログラムでした。チームは京都とその周縁の工芸文化を、他では得られない独自の視点から私たちに紹介してくれただけでなく、その手法を自身の実践や教育カリキュラムにどのように応用できるかまで、丁寧に導いてくれました。どの体験も緻密に編み上げられており、特定のひとつを際立たせるのが難しいほど、すべてが有機的に結びついた充実した内容でした。(サステナブルデザイン系MAプログラム・ディレクター/ヨーロッパ)

代表コメント

創業より共に歩んだ堤の退任を経て、パースペクティブは新たなフェーズに入ります。私たちの活動は、森や工房という“場所”をつくることにとどまりません。むしろ、自然・文化・都市の間に流れる見えない関係性を捉え直し、学びと実践を通して“新しい生態系のあり方”を社会の中に育てていく、その試みを私が引き続き牽引してまいります。–– 高室幸子(一般社団法人パースペクティブ 代表理事)

一般社団法人パースペクティブについて

 工藝が培ってきた「人と自然の間の持続的な呼応」を手がかりに、
地域の自然・文化・ものづくりを流域視点で捉える教育・レジデンスプログラムを展開。
平安京の木材供給地であった京北を拠点に、「工藝の森」「ファブビレッジ京北」「レジデンスFuu/風」など、複数の拠点を通じて、持続的な社会づくりに向けた実践と研究を行っています。

公式サイト:https://www.prspectiv.co/jp/top
所在地:京都市右京区京北辻町藤野ノ元48
お問い合わせ:まずはメールにてお問い合わせください。 info@prspectiv.co

パースペクティブの事業本拠地である京北の山並みと、京都市街をつなぐ桂川

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会社概要

URL
https://www.prspectiv.co/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
京都府京都市右京区京北辻町藤野ノ元48
電話番号
080-5059-2000
代表者名
髙室幸子
上場
未上場
資本金
-
設立
2019年06月