五島市と民間4者が連携し、地域循環事業と生物多様性を価値にしたボランタリークレジット創出へ「五島つながるカーボンクレジット(つなクレ)」始動
~未施業林815haを活かし、「森林関係人口」創出と人材不足解決を目指す~

株式会社杣林(読み:そまりん、以下、杣林)(長崎県五島市岐宿町松山、代表取締役社長 大戸 誠一郎)は、民間3者と連携し、長崎県 ・五島市*1における吸収系ボランタリーカーボンクレジット(JVC)の創出と、森林事業者育成を含めた地域循環型ビジネスの実装を目指す共同事業「五島つながるカーボンクレジット (つなクレ)」事業を実施します。
それに基づき、杣林を含む民間4者と五島市は、11月20日に本事業に関する協定を締結しました。
本事業は、当社のほか、アイフォレスト株式会社*2(以下、iforest)、ヤマハ発動機株式会社*3(以下、ヤマハ発動機)、一般社団法人みつめる旅*4(以下、みつめる旅) の4者で実施します。
つなクレは、長崎県五島市・久賀島の未施業市有林約815haを対象に、森林保全と人材育成事業による地域経済循環を同時に実現しながら、ボランタリークレジットを創出する取組みです。このボランタリークレジットは、国立大学法人九州大学都市研究センターが率いる一般社団法人ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム*5(以下、NCCC)により、CO2吸収量および生物多様性の計測・評価を含み、国際的整合性を確保した基準による認証を受けて発行されるものとしては、九州初となる予定です。
また、そのクレジット販売資金の一部を原資として、五島の森林管理企業による人材育成事業や森林コミュニティ活動を行い、地域の森林課題についてセクターを超えて関わりあう「森林関係人口」を創出していきます。
これらの活動を通じて、自然資本を活かした地域循環型ビジネスの構築と、脱炭素・地域創生の両立を目指します。
*1 長崎県五島市(市長:出口 太)
*2アイフォレスト株式会社(以下、iforest)(本社:東京都中央区、代表取締役CEO 丸山 孝明)
*3ヤマハ発動機株式会社(本社:静岡県磐田市、代表取締役社長 設楽 元文)
*4一般社団法人みつめる旅(長崎県五島市武家屋敷、代表理事 遠藤 貴恵)
*5 一般社団法人ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム(本会事務局:福岡県福岡市、理事長 馬奈木 俊介)
尚、今回の事業始動にあたり、五島だけでなく、首都圏の企業や森林関係者とも共に共創していくことを目指し、12月15日(月)に東京都内にてミートアップイベントを実施いたします。
この機会にぜひ、ご参加くださいませ。
▼五島つながるカーボンクレジット:東京事業説明会&meetUP
【日時】2025年12月15日(月)19:00~21:30(開場 18:45、懇親会20:30~予定)
【場所】シティラボ東京 会議室 https://citylabtokyo.jp
【住所】東京都中央区京橋3丁目1−1(東京スクエアガーデン6階)
【開催方法】リアル開催のみ
【参加費】1名1500円
【参加方法】peatixサイトよりご参加ください
https://tsunacre510.peatix.com/view
<登壇者(予定)>
・アイフォレスト株式会社 代表取締役CEO 丸山 孝明
・ヤマハ発動機株式会社 森林計測部 大塚 修平
・一般社団法人みつめる旅 代表理事 遠藤貴恵
※その他調整中
▼『五島つながるカーボンクレジット』(以下、つなクレ)とは
「五島つながるカーボンクレジット(つなクレ)」は、五島市が所有する久賀島の未施業林815haを活用し、CO2吸収量と生物多様性を定量的に可視化したNCCC認証の吸収系ボランタリーカーボンクレジット(JVC)を創出し、そのクレジット販売資金の一部を原資を活用して、五島の森林管理企業にて人材育成事業や森林コミュニティ活動を実装し、地域の森林課題についてセクターを超えて関わりあう「森林関係人口(森林づくりやに関わる人や、興味関心のある人々)」を創出する産官学連携の森林事業です。
これらの活動を通じて、自然資本を活かした地域循環型ビジネスの構築と、脱炭素・地域創生の両立を目指します。
<つなクレの目的>
❶未施業の森林の保全・新たな森林の経済性創出
❷自然資本の新たな価値づくりとグローバル基準品質のクレジット創出
❸減少していく森林施業人口を、地域の育成事業により、育て増やす
❹地域住民・企業・行政・アカデミア等、セクターにとらわれず主体的に関わり合う森林関係人口を育て、コレクティブな地域課題解決に貢献する
▼背景と目的
日本各地の森林では、担い手不足や高齢化により施業が進まず、荒廃のリスクが高まっています。五島市に属する世界遺産・久賀島の森も例外ではなく、豊かな自然を守り次世代につなぐためには、森林の再生と経済的な仕組みづくりが急務となっています。また、気候変動対策や生物多様性保全が求められる中、企業や自治体が自主的に取り組む「ボランタリークレジット」は、地域資源を活かした持続可能な経済の選択肢として注目を集めています。
▼五島つながるカーボンクレジット(つなクレ)事業内容
■概要説明
本事業は、五島市久賀島にある未整備市有林約815haを対象とし、
「測る・整える・活かす・伝える」の4段階を通じて、森林の再生と地域経済・社会・里山海の環境への波及効果を同時に実現するものです。
▼事業内容
(1)測る:産業用無人ヘリコプターによるレーザー計測と衛星データ、生物多様性評価による精密調査
ヤマハ発動機によるLiDAR計測と、アイフォレストによる生物多様性調査により、市有林の現状を可視化します。
(2)整える:10年スパンでの市有林整備と人材育成
五島市の地元に根ざした杣林が、段階的かつ低環境負荷の森林整備を担います。
地元人材雇用・育成や山林を活用し、林業を学びたい島外の人への体験事業も行います。
(3)活かす:ボランタリークレジット化による収益化
調査・森林整備で創出されたCO2吸収量をもとに、ボランタリークレジットを発行し、企業などへ販売。収益を五島市と地域へ還元します。
(4)伝える:関係人口づくりと都市部への発信
森林施業を見える化し、都市部企業や関係人口と接続。PR・CSR活動・教育研修などを通じて、森の未来に共感する共創関係を築きます。
▼事業内容のスキーム

▼コンソーシアム:4者共同事業者一覧
▼株式会社杣林:役割
1 森林管理計画の策定・見直し
2 森林経営受託・施業
3 林業人材雇用・育成
4 五島市における森林関係人口の創出につながる活動
▼アイフォレスト株式会社:役割
1 日本版ボランタリークレジット創出・販売
2 森林管理モニタリング
3 生物多様性評価
▼ヤマハ発動機株式会社:役割
1 産業用無人ヘリコプターによるレーザー計測および解析
2 解析結果データの活用
3 その他、地域課題解決に関すること
▼一般社団法人みつめる旅:役割
1 広報およびPR活動
2 森林関係人口の創出につながる活動支援
3 ボランタリークレジット販売支援
▼ブランドロゴについて
「五島つながるカーボンクレジット」のブランドロゴは、さまざまな営みが穏やかに循環し、手を取り合う姿を象徴しています。五島の自然と暮らし、都市の活動をつなぐ“無限大”のかたち。そこに込めたのは、「お互いを知り、尊重し、行動によって未来をつないでいく」 という願いです。
この想いを受け取り、五島・福江島で活動するデザイナーが、島の森の道、海のひかり、風景に息づく人々の日常を丁寧に描き込み、つながりの連鎖が広がっていく世界をロゴとしてカタチにしてくれました。
描かれているのは、自然も人も、島も都市も、それぞれが一方通行ではなく「支え合いながら循環する」未来の姿です。

◆Designed by 廣﨑愛(ひろさきまなみ)
<デザイナープロフィール>
高校時代、フィンランドへ留学、帰国後に退学、編入し、卒業後はフリーターを経て、美術大学へ。
インテリアデザインを専攻し、ものづくりに励んでいたが、大学3年時、東日本大震災で物は壊れたり、電気がなければ、役に立たないと痛感し、コミュニティデザインに興味をもつ。卒業制作では長崎県高島で「空き家×地域活性」をテーマに行う。
卒業後は、五島市地域おこし協力隊として集落の支援活動を行う。
任期満了後は、島のはじっこにこそ島の面白さがある!と思い、玉之浦町荒川でゲストハウス「ネドコロ ノラ」をオープンし、個人でデザインやイラストの活動を行う。
イラスト・デザイン https://manamihirose.wixsite.com/momo
一棟貸宿 ネドコロ ノラ https://nedokoro-nora.com/
以上
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