comacaグループ(一般社団法人医業保全協会)、「みらいクリニック大阪北浜」で地域医療クリニックの「非効率」を刷新する次世代運営モデルを確立。
既存の医療運営における構造的な課題に対し、医療機関・患者の双方のアプローチで解決策を提示する革新的な挑戦

国内で医院運営支援事業を展開する一般社団法人医業保全協会(以下「comacaグループ」、代表者:待鳥秀峰)は、2025年6月に開院した「みらいクリニック大阪北浜」(院長:上田康彦)において、日本では実例の少ない、ICTを複合活用する一次医療医院運営モデルを確立しました。
本取り組みは、「医療者と患者の意識変革」を鍵に、「待ち時間の短縮と質の高い医療」を両立し、患者・医療者双方にメリットのある仕組みを実現したものになります。
comacaグループが目指す、未来に持続可能な一次医療運営モデルについて
1.背景:医療現場におけるIT活用の遅れとオンライン診療への課題意識
当社はこれまで、クリニックの電子化・ICT運用支援コンサルティングを通じて、一般社会では普及している技術や仕組みが、医療の現場では十分に活用されていない現状に直面してきました。
-
非効率な旧態依然の体制: 「患者への寄り添い」「クレーム防止」を理由として、電話・FAX・対面ベースでの導線など、生産性を低下させるコミュニケーションが医療者と患者の双方に負担を強いています。
-
オンライン診療の課題: 技術の進歩によりオンライン診療が身近になる一方で、「患者の状態を正しく把握できるか」という医療者の不安、患者の「ちゃんと診てもらえるか」という懸念が払拭されていません。さらに、一部に見られる保険診療の無駄遣いや医療資源の過剰消費につながるオンライン診療事業モデルにも強い危機感を抱いています。
2.企図:「相互に敬意を持った医療」のためのクリニックの再構築
当社はこれらの課題を乗り越えるため、「理想的なクリニック運営の仕組み」をゼロから構築することを決断しました。それは、患者と医療者が相互に敬意を持ち、診療のために協力しあう医療機関です。ここに複合的なICTを双方が活用することで効率化が可能になります。
-
患者側の協力(セミセルフ化): 一次医療の受診者は自らスマートフォン等でできること(事前問診、情報入力等)を最大限行い、医療者が診療しやすい環境づくりに協力する。
-
医療者側の最適化: 一般に普及した便利なICTを活用し、患者を無駄に待たせないよう配慮の上で診療することに注力し、相互の非効率を排除する。
これまで、一次医療機関の現場では、医療者のITリテラシーや既存体制への固執、患者の無理解などから、この理想的な運営モデルの実現が困難でした。comacaグループは「どの医院でも真似ができる成功事例」を自社で創出・実証し、そのノウハウを医療全体に普及させるために「みらいクリニック大阪北浜」でのモデル事業に取り組んでいます。
「みらいクリニック大阪北浜」の革新的な取り組み
「みらいクリニック大阪北浜」は、ICT活用クリニック運営モデルを構築するための検証の場として位置づけられています。そのため、自社独自のシステムの開発ではなく、既存のICTツール(LINE、クラウドサービス、電子カルテ、診療アプリ等)を複合的に使用し、革新的な運営体制を構築しました。

最大の鍵は「医療者と患者の意識改革」による「デジタル化」「患者導線のセミセルフ化」であり、これにより「待ち時間を最少に、質の高い診療」を実現しています。以下に具体的な取り組みの一例を挙げます。
1. 医療資源の最適配置とハイブリッドな働き方

|
区分 |
取り組み |
目的 |
|
院内と院外の業務分離 |
院内でなければできない処置・触診等と、院外でも可能な問診・事務・問い合わせ対応等を分離。院外から院内マネジメントを支援する。 |
医療者は診療を最重視し、目の前の患者対応に集中できる。在宅スタッフ活用による潜在的労働力の活用。 |
|
遠隔看護師の活用 |
遠隔システムを導入し在宅勤務する看護師が、院内スタッフ(医師・看護師・他)の診療業務を補完する。 |
介護や子育て等の事情で働きづらい医療者が、場所を選ばず業務に従事可能に。医療資源の地域偏在や人手不足の緩和を目指す。 |
|
医師の働き方の多様化 |
院内対面診療とオンライン診療を組み合わせたハイブリッド診療システムを構築。 |
医師の勤務形態を柔軟にし、医療アクセス格差の是正を目指す。 |
2. ICTを駆使した患者導線の「セミセルフ化」

|
区分 |
取り組み内容 |
目的 |
|
コミュニケーション |
電話一次応答を廃止し、連絡手段はLINEチャットに一本化。即時対応を要するツールを減らし在宅スタッフ(看護師等)が院外で対応支援。 |
問い合わせ対応の効率化により、院内の医療者は患者診療に集中。履歴が残る情報、写真や動画を活用した状況把握でより正確な判断に。 |
|
情報連携 |
電子カルテとセキュリティの高いクラウドサービス(Google Workspace)を活用し、院内・院外のスタッフが常時オンラインで音声・動画を用いて相互に接続。 |
リアルタイムに同期された情報にアクセス可能に。院内と院外のシームレスな連携を実現させる。 |
|
受付 |
受付業務を廃止し、キオスク端末(RURA)を設置。患者は端末操作やチャット案内で自ら院内でどう動くべきかが分かる。 |
受付での待ち時間を解消。患者自身ができることは患者に協力してもらうことで、院内スタッフは専門業務へ注力。 |
|
来院前準備 |
患者がWeb経由で事前問診を入力・送信。保険証・クレジットカードを診療アプリに事前登録。 |
医療者は来院前に必要な準備を整え、患者は診療後の待機時間を最少にして帰宅が可能に(キャッシュレス決済の徹底)。 |
|
受診 |
診療待合は全て個室ブース化。患者は個室ブース内の導線に基づいて、自分でバイタルを測定し情報を送信。 |
院内感染リスクの極限までの低減、プライバシー保護、患者同士の接触回避。来院から診療終了までを30分以内とする目標を実現。 |
3.患者と医療者の双方のメリット
これらの取り組みにより、患者と医療者の双方に大きなメリットがもたらされます。
■患者が得られるメリット
従来の医療体験の大きな不満であった「待ち時間」「丁寧な診療」「感染不安」を解決します。
-
待ち時間の大幅削減
-
不特定多数との接触を避け、感染リスクが減少
-
スケジュールを立てやすく時間効率が向上し、精神的ストレスも減少
-
効率化により必要十分な診察時間が確保され「しっかり診られる」ことへの安心感
-
全体として利便性が向上し、これまでより気軽に受診が可能に
■ 医療者が得られるメリット
医療者不足・働き方問題の根幹である「雑務の多さ」「労働力の都市偏在」を改善します。
-
診療前に情報が整理されるため診察の質が向上
-
電話対応や紙作業の減少により本来業務に集中できる
-
労働環境が最適化されたことにより人材確保がしやすくなる
-
遠隔勤務も可能になり、さまざまなライフスタイルの人材が活躍できる環境を創出
-
全体として医療者の疲弊を減らし、持続可能な診療体制を構築
4. 地域医療へのコミットメント
comacaグループでは、広域なオンライン診療主体のクリニック運営とは一線を画し、地域医療に重点をおいています。そのため、院内対面診療主体でのハイブリッド診療(対面・オンライン)を重視しています。
-
院内トリアージ(※)の応用:オンライン診療を希望する患者であっても、 事前問診とチャット対応を通じてトリアージを実施。「院内診療が必要」と判断された患者に対しては即時予約をとり、待ち時間を最少に院内診療へつなげます。
-
医療者の責任: 「対面で見るべき」と判断した際に医療者の責任を果たすため、来院可能な地域に絞って集患を行います。その上で、必ずしも来院を要さない患者に対してのみ、オンライン診療を積極的に活用します。
(※)病院で患者が来院した際、医師や看護師が症状の緊急度・重症度を迅速に判定し、緊急性の高い患者を優先して診察・治療する仕組み。
今後の展望:モデルの普及と社会医療資源の保護
comacaグループが「みらいクリニック大阪北浜」を通じて目指すのは、どの医院でも真似ができるクリニック運営モデルの普及です。
「当院でもやりたい」と考える一次医療機関が増え、ノウハウの導入を当社が支援することにより、以下のような社会貢献を達成することを目指します。
-
患者利便性の向上と医療者の働きやすさの実現。
-
一次医療機関(かかりつけ医)の正しい機能強化。
-
軽傷の初診患者による二次・三次医療機関(高度・救急医療)の不適切な利用を抑制。
-
社会医療資源(健康保険や医療資源など)の持続的な保護と効率的な活用。
今後は、全国でそれぞれの事情を踏まえた先駆的モデルクリニックの展開を目指すとともに、この革新的な運営ノウハウを周囲の医療機関に積極的に提供し、「患者が利用しやすく、医療者が働きやすい一次医療」の実現に貢献してまいります。

みらいクリニック大阪北浜の診療内容
診療内容・基本情報
-
医院名:みらいクリニック大阪北浜
-
所在地:〒541-0048 大阪府大阪市中央区瓦町2-1-13 瓦町ダイワビル3F
-
代表者:上田康彦(医師・薬剤師)
-
診療内容:小児科・内科・胃腸内科
-
診療時間:火曜〜土曜 9:00〜13:00/14:00〜18:00(最終受付17:30)
-
休診日:月曜・日曜・祝日
-
予約方法:WEB予約(24時間対応)
https://www.mirai-osaka.clinic/rsv_g.html
コンセプト
「待たずに質の高い医療へ」

comacaグループについて
coamcaグループは一般社団法人医業保全協会、DENTON株式会社、えくぼ株式会社、みらいクリニック運営事務局など関連数社により構成され、総合的な医療運営支援を行っています。全国250余の歯科・医科をクライアントにもち、ICT活用支援の他、マーケティング、クリニック組織化支援など多岐にわたる事業を行っています。
所在地:〒541-0046 大阪府大阪市中央区平野町1-7-10 クリオ平野町ビル8F
代表者:待鳥秀峰(comacaグループ代表)/五十嵐(小野)まな美(一般社団法人医業保全協会代表理事)
業務内容:歯科・医科を対象とした運営支援事業
コーポレートサイト:https://www.comaca.page/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
