【静岡県南伊豆町】学生主体の関係人口創出事業「ふかめる田舎留学」開催決定
観光でも、インターンでもない。首都圏の大学生が地域の担い手となる7日間

南伊豆町より事業委嘱を受けた学生によって構成される任意団体「田舎留学プロジェクト事務局」(所在地:静岡県南伊豆町、事務局長:三井大輝/早稲田大学政治経済学部)は、2026年2月26日(木)から3月4日(水)の7日間、南伊豆町との共催により、関係人口創出を目的とした新事業「ふかめる田舎留学」を開催いたします。
本事業は、首都圏の大学生35名(予定)が南伊豆町に滞在し、「住まずともまちの一員」という当事者意識のもと、単なるボランティア活動にとどまらず、イベント運営や公共物制作などの実践を通じて地域課題に取り組みます。
本取り組みは通年で町の関係人口創出を目指す取り組み「田舎留学プロジェクト」の基軸事業として実施するものであり、町の委嘱を受けた学生が、町の事業予算を用いて主体的かつ長期的に事業を推進しています。町の公式事業として学生が発案から運営までを一貫して担い、継続的に還元する、全国的にも珍しい事例です。
南伊豆町の現状と事業立ち上げの背景
静岡県内でも特に過疎化・少子高齢化が顕著な南伊豆町では、通学可能な圏内に高等学校以上の教育機関が分校一校しかなく、大学進学を希望する若者に限らず、多くの高校生が進学や就職を機に町を離れざるを得ない状況にあります。その結果、町内では大学生世代が恒常的に不在となり、若者との継続的な関係が築きにくいという構造的な課題を抱えています。こうした人口減少が避けられない現状を踏まえ、本事業では定住人口の増加に固執するのではなく、物理的に離れていても町に関心を持ち、関わり続ける「関係人口」の創出を目指しています。
本事業の特徴
本事業は、行政主導の関係人口創出事業や、大学・NPO法人主導の地方創生プログラムとは異なり、独自の思想と設計を有しています。以下に、その特徴を示します。

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行政主導の関係人口創出事業 |
地方創生を目的とした大学・NPO法人主導事業 |
本事業 (ふかめる田舎留学) |
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運営主体 |
行政、広告代理店等 |
大学、学生団体、NPO 等 |
町長委嘱を受けた学生 |
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参加者の役割 |
用意された就労・業務への参加(受動的) |
ボランティア参加、課題解決策提案 等 |
課題発見から企画・実行(能動的) |
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活動の ゴール |
就労体験、移住促進 |
学習、社会経験、短期的な地域交流 |
「住まずともまちの一員」としてのアイデンティティ確立 |
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関与期間 |
短期(数週間〜 数ヶ月) |
単発、短期(学生期間) |
中長期(学生期間+α) |
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事業後の 関与 |
地域への関与は個人に委ねられ、継続的な関与には能動的な訪問・情報収集が求められる |
所属団体を離れると地域との関わりは大きく希薄化し、その後の関与は個人の自発性に委ねられる |
定期的な訪町機会(交通費補助制度有)と都内イベントへの参加機会を設けることで、継続的な関与を制度的に支えている |
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財源構成 |
公金のみ |
大学からの助成金、補助金、自己負担 等 |
公金 × 民間資金(クラウドファンディング等) |
また本事業は、関係人口創出を目的とする運営主体自身が関係人口として地域に継続的に関わり、事業を通じて地域との関係性や当事者意識を深めている点において、他に例の少ない取り組みです。さらに、学生主体の創造性を活かしつつも町の伝統や既存コミュニティを尊重し、地域企業や町民と密接に連携しながら企画・運営を行うことで、参加者と町民の心理的な距離を縮め、「住まずともまちの一員」として受け入れられる関係性を実現しています。
「ふかめる田舎留学」実施概要
名称:ふかめる田舎留学
期間:2026年2月26日(木)〜3月4日(水)
場所:静岡県南伊豆町内全域
拠点:「らいずや」(静岡県賀茂郡南伊豆町湊1034)
主催:南伊豆町、田舎留学プロジェクト事務局
参加者:首都圏在学の大学生35名(予定)
(早稲田大学、東京大学、横浜国立大学、上智大学、明治大学、立教大学、成城大学、日本大学、東京都市大学 等)
【主な行程】
2/26(木):オリエンテーション、懇親会
2/27(金):ボランティア、高校交流、学生企画運営(夜桜☆流れ星運営等)、観光、懇親会
2/28(土):ボランティア、学生企画運営(夜桜☆流れ星運営等)、観光
3/1(日):ボランティア、学生企画運営(夜桜☆流れ星運営等)、観光
3/2(月):ボランティア、学生企画運営、小中学校交流、納会
3/3(火):ボランティア、学生企画運営、小学校交流、納会
3/4(水):振り返りワークショップ、解散
実施内容詳細
1. ボランティア活動
以下の多種多様なボランティア先にて、人手不足の解消に寄与すると同時に、農業や古民家のリノベーション等を通じて地域の生業への理解を深めます。
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一条たけのこ村(竹林整備)
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株式会社アグリビジネスリーディング(林業/農業)
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鈴木いちご農園(農業)
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レモン農家(農業)
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ギャラリーまじっくらんど(創作活動/生活体験)
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自然派美容室 杜とあお。(リノベーション)
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GuestHouse Daja(リノベーション/宿泊業)
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南伊豆町立認定こども園(保育)

2. 学生企画の運営
a. 「みなみの桜と菜の花まつり」運営支援およびブース出店
町最大級の観光イベント「みなみの桜と菜の花まつり」にて、以下の役割を担います。
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夜桜☆流れ星運営支援:川にLEDボール(いのり星®)を放流し、幻想的な天の川を作るイベントにおいて、学生たちが放流・回収作業や来場者誘導などを行います。
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ブース出店:桜の花びらを使ったレジンキーホルダーを制作するワークショップを運営し、観光客と町民をつなぎます。
b. 公共ベンチの制作
田舎留学プロジェクトと南伊豆町との関係性を形ある成果として残すため、石室神社に設置するベンチを、町内企業の長田建設工業株式会社と共同で制作します。本ベンチは、町長や町民、学生が立ち会う3月3日の除幕式でお披露目される予定です。
c. シニア向けスマホ教室
町内在住のシニアを対象としたスマホ教室を主催運営し、多世代間の交流を創出します。
d. 子ども向け環境学習ワークショップ
南伊豆町の子どもと保護者を対象に、町と学生の出身地におけるごみ処理の違いを題材としたワークショップを、町民と学生が協働で企画・運営し、環境問題を身近に考えるきっかけを提供します。
e. 多世代交流 餅つき大会
「らいずや」に町民を招き、学生が中心となって多世代交流を目的とした餅つき大会を実施します。つきたての餅を活用した子ども向け料理教室も併開催し、伝統行事と食を通じて、シニアから子どもまでを繋ぐ地域コミュニティの活性化を図ります。
3. 学校・教育機関との連携
町内に大学がない南伊豆町の子どもたちに対し、以下の小中学校、高校において大学生との接点を創出することで、多様な将来像や学び方を身近に感じられる機会を提供します。「勉強」や「将来」をテーマにした大学生による授業やワークショップ、交流企画を行います。
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南伊豆町立東小学校
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南伊豆町立南伊豆中学校
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南伊豆町立南伊豆東中学校
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静岡県立下田高等学校南伊豆分校
4. 懇親会・納会
学生と南伊豆町民が夕食を共にする懇親の機会を設け、事業を通じて築かれた交流の総括とします。

田舎留学プロジェクトについて
【沿革】
本プロジェクトは、2023年度早稲田大学地域連携ワークショップ(南伊豆町)に参加した学生有志が、「一過性の提案で終わらせたくない」という強い想いから発足させました。2024年10月には、企画立案した現役早大生で構成される事務局が南伊豆町より正式に委嘱を受け、「南伊豆町長特命プロジェクト」として行政と連携した活動を展開しています。
【実績】
2025年9月に実施した第1弾企画「つながる田舎留学」では、24名の参加学生のうち約半数が、終了後わずか2ヶ月以内に自発的に再訪するという高いリピート率を記録しました。さらには、東京都内にて南伊豆町の特産品を中心とした屋台を自主的に出店、東京表参道での周辺地域産の稲わらを使ったワークショップの開催、他サークルの町内合宿や大学研究者による学術的研究のためのフィールドワークのアテンドなどを実施し、町との多角的な関わりを築いています。これらの活動のための資金を募るクラウドファンディングでは目標金額を上回る約90万円の支援を獲得したほか、伊豆新聞等各種メディアへの掲載、Tokyo Innovation Base等でのイベント登壇を通した事例提供など、町内外問わず関係人口創出の先進的事例として高い評価を得ています。
【今後の展望】
今後は事業の継続性を高めるため、運営母体の株式会社化を視野に入れ、恒久的な組織基盤の構築を目指します。来年度は「つながる田舎留学」「ふかめる田舎留学」の定期開催を軸としつつ、空き家を利活用した「古民家拠点プロジェクト」や耕作放棄地を活用した「そば栽培プロジェクト」などの新規事業の展開を構想中であり、南伊豆町における深層的な関係人口を定着させ、10年、20年先も若者の活気が流入し続ける町を創り上げます。
本件に関するお問い合わせ・取材申し込み
早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター支援サークル
田舎留学プロジェクト運営局
担当:岸本 葵(広報担当)
Email:inakaryuugaku@gmail.com
SNS:@inakaryuugaku (Instagram / X)
※ メディアの皆様のご要望に応じ、取材に関する適宜アテンド、撮影およびインタビュー等の調整を行います。お気軽にお問い合わせください。
2025年9月開催の「つながる田舎留学」の様子
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