現代美術家・鎌谷徹太郎、京都・両足院で個展「虚実の闘」を開催【2026年12月6日(日) ー12月23日(水)】
庭園から着想した大型屏風を発表。12月19日(土)には音楽家・冥丁との特別公演も

「コラージュ」と「余白」。作品の境界を越えて広がる表現
imi Inc.(代表:緒方香菜)は、現代美術家・鎌谷徹太郎による個展「虚実の閾(きょじつのしきい)」を、2026年12月6日(日)から23日(水)まで、両足院にて開催いたします。
鎌谷は、東京とニューヨークを拠点に活動する現代美術家です。20年以上にわたり、絵画における「コラージュ」の可能性を探究し、絵画を軸に異なる素材や技法を行き来しながら、立体や空間へと表現を広げてきました。その作品世界は、自然や生命を想起させる有機的な形態、装飾性を帯びた細部、さまざまなイメージが幾層にも重なり、支持体を覆い尽くすほどの圧倒的な密度によって形づくられています。一方、その濃密さゆえに、見る者の視線がやがて作品の外側へと向かい、そこに広がる「余白」へと導かれていくような感覚も生まれます。鑑賞する距離や視点によって異なる表情を見せ、作品の奥行きを生み出すのも特徴の一つです。
本展では、こうした鎌谷の表現が両足院という場へと広がり、作品と場所との関係そのものを体感する展示へと展開します。
両足院という場で、作品・庭園・音が響き合う
会場となる両足院は、600年を超える歴史をもつ京都の禅寺です。1358年、龍山徳見禅師の入寂に際し、その弟子たちによって開創されました。室町時代から江戸時代にかけては、長谷川等伯、伊藤若冲など美術界の重鎮や上田秋成など文壇の才人らが出入りし、書画や禅にまつわる典籍、陶磁器などを介した交流が育まれるなど、美術・工芸・文学を横断する文化交流の場として歴史を重ねてきました。近年は国内外の現代美術家による展覧会も開催され、掛け軸や襖絵、庭園を含むランドスケープを用いたインスタレーションなど、両足院の空間や景観と作品が呼応する展示が行われています。
本展では、通常は一般公開されていない方丈と大書院を中心に、両足院という場全体と呼応する展示を構成します。なかでも大書院には、そこから望める庭園から着想を得た高さ約2.1m、幅約8.3mの大型屏風作品を展示。庭園の実景と描かれた世界が重なり合う、両足院ならではの展示となります。
また、12月19日(土)には、失われてもなお、自明でありながらも幽微な存在として佇む日本の情景を「失日本」と名付け、独自の音楽表現を続ける冥丁を迎え、「鎌谷徹太郎×冥丁×両足院」による一日限りの特別公演を開催します。両足院の空間に展開する鎌谷の作品と、冥丁が本展のために書き下ろした新曲が呼応し、この場所、この時にしか立ち現れない情景を作り出します。 両足院という場と響き合う鎌谷の作品世界を、ぜひ会場にてご体感ください。
鎌谷徹太郎「虚実の閾」ステートメント
庭がある。その庭に向かい合うように、大きな屏風が置かれている。
庭には石があり、木があり、水がある。屏風の表面には、透明で光沢をもつ無数のドットがある。
二つはよく似ているわけではない。むしろ、まったく異なる仕方で世界をつくっている。
石も、木や草も、水も、すべては重さをもち、ある場所を占め、季節とともに変化していく。
鎌谷の絵画のなかで、その庭は色彩と色面へと分解され、極めて触覚的な「点描」として定着する。
絵画は光を反射し、まず私たちの眼に飛び込んでくる。そうして眼の中に存在し始める庭。
実際の庭を「実」、描かれた絵画を「虚」と考えるのが普通かもしれない。
しかし、庭園とは決して生の自然ではなく、構成された自然である。
一方、鎌谷の描く庭は確かな物質として存在し、「虚像」ではなく、眼に作用するモノとして現に存在している。
つまり、どちらも虚実を横断する経験なのだ。
自然物の空間的な配置と、「モノとしての色」の網膜的な配置。
庭園は「背景」ではなく、絵画もまた「写像」ではない。
庭園のなかに作品は溶け出し、作品の光の息吹が庭園へと伝播していく。
人と芸術の間で、視覚と触覚の間で、風景と自然の間で、虚と実の間で、この展覧会は揺れるように存在している。
鎌谷徹太郎|Tetsutaro Kamatani
1979年大阪生まれ。東京とニューヨークを拠点に活動する現代美術家。
高度資本主義とイメージの関係に対する鋭い洞察をもとに、初期にはアプロプリエーションやシミュレーションを絵画表現へと展開した作品を発表し、日本のアートシーンで注目を集める。その後は、絵画における「コラージュ」の可能性を20年以上にわたって探究。独自に開発した素材を用い、金色の描線と鮮やかな顔料の配置によって構成される現在の作品群は、その探究の一つの到達点といえる。
また、イメージと物質が高密度に交錯する壮麗な絵画世界は、美術関係者やコレクターから高い評価を受け、世界的な規模で評価が広がっている。

近年の主な展覧会・活動
2026年 画集出版記念個展「表層の彼方」(LIVE ART GALLERY/東京)
2025年「GOLDEN CLOUDS」(Pellas Gallery/ボストン)
2024年「Resonance of Tradition and Innovation」(Pellas Gallery/ボストン)
2024年 TATSUNO ART PROJECT #00 企画展「"Regenergize" ー生命が響き合う共生の輪ー」(大阪)
2023年 英国王立園芸協会主催「チェルシーフラワーショー」金賞受賞(建築家の隈研吾・庭園デザイナーの石原和幸との共同)
2023年 「超複製技術時代の芸術 NFTはアートの何を変えるのか?」(GYRE GALLERY/東京)
2023年 「art stage OSAKA 2023 - すべてが計算された世界でまだ祈るべきものは残されているのか」(グランキューブ大阪/大阪)
主な収蔵
ゲーザ・フォン・ハプスブルク大公、グロリア・スター・キンズ、レイチェル・リーマン、デヴィッド・クレイグ・テプリツキほか、国内外の個人・企業コレクションに収蔵されている。
代表作品
鮮やかな色彩と多様なモチーフを重ね合わせながら、密度の高い画面を構築。現実と想像、記憶や文化が交錯する独自の世界観を描き出す。


両足院について
両足院は、京都、花街・祇園に隣接する、600年以上の歴史をもつ禅寺です。
1358年の創建以来、禅の学びの場であると同時に、長谷川等伯、伊藤若冲など美術界の重鎮や上田秋成など文壇の才人が行き交う文化交流の場としての役割を担ってきました。
近年も、国内外で高く評価される現代美術家の展覧会を数多く開催。その歴史と伝統を礎に、現代の芸術表現を積極的に受け入れながら、新たな禅のあり方を探究しています。

鎌谷徹太郎×冥丁×両足院|一日限りの特別公演
12月19日(土)「鎌谷徹太郎×冥丁×両足院」のコラボレーションとして、音楽家・冥丁が本展のために新曲を書き下ろし、初披露します。
鎌谷の作品、両足院の空間、冥丁の音が響き合うこの日限りの特別公演です。
申込詳細は、公式ウェブサイトより。
冥丁
「失日本」から音楽の「型」をつくる
広島県尾道市出身、京都在住の音楽家。
-自明でありながらも幽微な存在として漂う日本-誰もが感じながらも言葉では捉えきれない繊細な日本の印象を「失日本」と名付ける。現代的な音楽技術を用い、日本古来の印象を編集し、自らの文化や感性を起点に音楽をつくるための「型」を提示し続けている。『怪談』『小町』『古風』からなる三部作は国内外で高く評価され、The WireやPitchforkなど、海外主要音楽メディアにも取り上げられている。近年は、寺院や文化財、美術館・博物館などへと活動の場を広げている。

主な活動
2026年 世界遺産・音羽山 清水寺 本堂舞台で奉納演奏
2026年 アルバム『瑪瑙』を発表/三夜沢赤城神社・和歌山城を巡演
2026年 恵比寿映像祭に参加/東京都写真美術館
開催概要
鎌谷徹太郎「虚実の閾」
日 程:2026年12月6日(日) ー12月23日(水)
※12月19日(土) は、「鎌谷徹太郎×冥丁×両足院 特別公演」開催のため一般拝観休止
時 間:13:00-17:00(最終入場16:30)
会 場:両足院
住 所:京都府京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591
拝観料:一般 1,000円/中高生500円/小学生以下無料
※中高校生(要・学生証)
※障がい者手帳等を御提示の方と付き添い1名までは無料
U R L:https://tetsutarokamatani-exhibition.com
<お問い合わせ>
鎌谷徹太郎展 事務局
Email : kamatani.projects@imi.studio
主 催: imi Inc.
共 催: gallery.s/株式会社enigma
特別協力: 両足院
協賛企業
Silver Sponsor
株式会社IZUTSUYA

株式会社メルビル

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ナグモクリニック
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