東証上場約3,500社のIRをAIが採点。7割超が「AIに読めない」実態が判明!?AI時代の機械可読性を数値化した「AI IRスコア」と優良IR企業を公開
AIが投資判断する時代、IRの読者は人間だけではない。「AIが読むIR」時代の開示格差が鮮明に。上場企業のIR担当者は、自社スコアを無料で確認・相談できます。
本リリースのポイント
東証上場 約3,500社のIRサイトを、生成AIが「投資判断に使えるか」の観点で全数スコアリング(100点満点/国内初の全数調査 ※当社調べ)。平均29.6点、中央値20.0点で、7割超(70.7%)が50点未満。 開示格差が二極化。最上位のS評価は1.7%にとどまる一方、スコアは時価総額や知名度と必ずしも一致せず、中堅企業が大手を上回る例も多数。 同じ開示内容でも「機械可読性」でスコアが大きく変わる。IR担当者は銘柄コードと会社メールアドレスで、自社スコアを無料で確認可能。

株式会社シュタインズ(本社:東京都、代表取締役:齊藤大将)は、東京証券取引所の上場企業約3,500社のIRサイトを対象に、「AI(大規模言語モデル)が読み取り、投資判断に使えるか」という機械可読性の観点から全数スコアリングを実施し、その結果を100点満点の「AI IRスコア」として、独自IRサービス「IR BASE」(https://irbase.jp/)上で公開しました。平均スコアは29.6点、中央値は20.0点。上場企業の7割超(70.7%)が50点未満にとどまり、生成AIが企業分析や銘柄スクリーニングに使われ始めた現在、多くの企業のIR情報がAIに正しく届いていない実態が浮き彫りになりました。

■ 背景:IRの「読者」は、もう人間だけではない
新NISAを契機とした個人投資家の急増、東証による「資本コストと株価を意識した経営」の要請を背景に、企業の情報開示への注目はかつてなく高まっています。
同時に、生成AIの普及により、機関投資家・個人投資家を問わず、企業分析や銘柄スクリーニングにAIを使う動きが急速に広がっています。AIが企業のIRサイトを自動巡回し、決算情報を読み取り、比較・要約する。そうした「AIが読むIR」の時代には、どれほど誠実に情報開示をしていても、AIが読み取れない構造のIRサイトは「開示していない」のと同じ扱いになりかねません。
しかし従来、IRの評価は表彰やアナリストの定性評価が中心で、「AI(コンピュータ)にとっての読みやすさ」を定量的に測る共通の物差しは存在しませんでした。
■ 主な発見:「数字はPDFに埋もれ、物語はHTMLで語られる」
全数分析からは、単なる優劣を超えたいくつかの構造的な発見が得られました。
発見1|スコアは"開示の器"で大きく変わる。 情報が静的HTMLで読める企業群の平均が43.3点だったのに対し、PDFやJavaScript依存で機械が読み取りにくい企業群は平均5.9点。同等の開示をしていても、機械可読な器かどうかだけで平均約37点の差が生じ得ることが分かりました。
発見2|最も重要な「業績数値」が、最も読めない。 投資判断の基礎である業績数値の開示項目は、過半(53%)の企業でAIが確認できず0点。中期経営計画の数値目標も63%が0点でした。数字が決算短信・説明資料のPDFに集約され、HTML上でAIが抽出できないことが主因と考えられます。一方、経営メッセージなど定性的な情報は比較的読み取られやすい傾向でした。
発見3|格差は二極化している。 スコア0〜10点に約4割の企業が集中する一方、60点以上にも約24%が分布。「AIに読める会社」と「読めない会社」に分かれ、中間層が薄いという構造が確認されました。
■ 実施内容:東証上場約3,500社を、同一基準でAIが採点
シュタインズは独自開発のスコアリングエンジンにより、東証上場約3,500社のIRサイトを全数評価しました。評価は「収集」と「採点」を分離した設計で、全社にまったく同じ手順・同じ基準を適用しています。
-
集める — クローラーが各社IRサイトを自動巡回(決算・財務ページ優先、最大3階層)。ページ構造・階層の深さ・表示速度など「機械が読み取りやすいか」の手がかりも記録
-
チェックする — AIが投資家目線で全社共通のチェック項目を1つずつ判定。各項目に根拠となるページURLと該当箇所の引用を必ず紐づけ、後から人間が検証可能
-
スコアにする — 1社を複数回評価し、多数の回で「根拠つきで確認できた」項目のみを加点。単発の見落としや甘い判定を排除し、100点満点のスコアとグレード(S〜F)に変換
■ 主な結果:S評価はわずか1.7%。「AI開示格差」が鮮明に

|
指標 |
結果 |
|
対象企業数 |
約3,500社(東証上場) |
|
平均スコア |
29.6点 / 100点 |
|
中央値 |
20.0点 |
|
90点以上(S評価) |
60社(1.7%) |
|
80点以上 |
319社(9.1%) |
|
50点未満 |
2,484社(70.7%) |
|
最低評価(F) |
2,065社(58.7%) |
トップ層のS評価60社がほぼ満点圏に達する一方、半数超の企業が最低評価にとどまり、同じ上場企業の間で「AIへの伝わりやすさ」に極端な格差があることが分かりました。時価総額や知名度と必ずしも一致せず、中堅企業が大手を上回るケースも多数確認されています。


|
市場 |
社数 |
平均 |
中央値 |
標準偏差 |
|
プライム |
1,476 |
39.69 |
40.0 |
31.44 |
|
スタンダード |
1,460 |
24.42 |
12.0 |
27.62 |
|
グロース |
578 |
17.11 |
8.0 |
23.02 |
上位市場ほどスコアが高く、IRへの予算・人材配備の差が表れています。

|
時価総額帯 |
社数 |
平均 |
中央値 |
標準偏差 |
|
100億円未満 |
1,187 |
20.17 |
8.0 |
25.71 |
|
100億〜1000億未満 |
1,458 |
30.65 |
20.0 |
29.64 |
|
1000億〜5000億未満 |
515 |
39.60 |
36.0 |
30.82 |
|
5000億以上 |
333 |
43.99 |
48.0 |
32.84 |
平均・中央値ともに時価総額帯が上がるほど単調に上昇しますが、相関はr=0.283と中程度で、規模だけでは説明しきれません。特筆すべきは、最上位の5000億円以上でも平均44点・中央値48点にとどまる点と、その帯でもスコア20以下が115社存在することです。規模はスコアを底上げしますが保証はしない、という構図がこの表からも読み取れます。
■ 公開内容:スコアの無料確認と、優良IR企業の紹介
「IR BASE」(https://irbase.jp/)では、本スコアリングに基づき以下を提供します。
-
自社スコアの無料確認:上場企業のIR担当者は、銘柄コードと会社メールアドレスを入力するだけで、自社のスコア・グレード・主要な改善ポイントをその場で確認できます(なりすまし防止のため、会社ドメインのメールアドレスで照合。詳細な診断結果はメールで送付)
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スコア90点以上の企業をトップページで常時紹介評価手法の公開:スコアの仕組みは誰でも読める形で解説しています(https://irbase.jp/scoring/)■ 今後の展開
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優良IR企業を定期的にピックアップし、どこが良いのかを紹介・解説しています(https://irbase.jp/featured/)。
スコアの定期更新(評価アルゴリズムの継続改良を含む)、優良事例の分析コンテンツ拡充、IRサイトの機械可読性改善を支援するサービスの提供を進めます。
より具体的に自社の状況を知りたい方は、直接ご連絡ください。無料相談承っております。
■ 代表コメント:齊藤大将
「数年以内に、企業分析や売買判断の多くをAIが担う時代が来ると考えています。すでに金融市場ではAIやアルゴリズムトレードの活用が進んでおり、特に米国では大手金融機関や投資会社が、証券マン以上にエンジニアやデータサイエンティストの採用を強化してきた背景があります。海外では、AIに株式取引を行わせる研究やサービスも次々と生まれ、そこから新しい知見が日々蓄積されています。そのような時代において、IRの価値を決めるのは、人間にとっての見やすさや美しさだけではありません。AIに正しく読み取られ、構造化され、評価される情報設計が重要になります。一方で、IRは成果や方向性、KPIを定義しづらい領域でもあります。だからこそ、まずは自社の現在地を客観的に測れる物差しをつくり、IRに課題を感じるすべての企業の皆様に無償で開放しました」
※ご注意:本IRスコアはAIによる自動評価であり、参考情報の一つです。評価手法のアップデートにより、スコアが変動する場合があります。本スコアはIRサイトの機械可読性の評価であり、企業の業績・株価の見通しや投資推奨を示すものではありません。
■ 会社概要
-
会社名:株式会社シュタインズ
-
所在地:東京都中央区銀座7丁目13番20号 銀座THビル 9階
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代表者:齊藤大将
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事業内容:IR・株分析, 金融DX, 金融教育, 金融ゲーム開発
本件に関するお問い合わせ
info@steins.works(担当・メールアドレス)
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