海を想う、やわらかさへ。今治タオルの楠橋紋織、自社売上No.1の看板商品を廃盤にし、脱プラスチックへ挑む新ブランド『KUSU | the sea』を発表
「62gの綿のために29gのプラスチックを流していた」創業95年目の自省。人と自然が育み合う「里海」の循環を目指し、独自技術によるPVAフリー試作品を9/25「GOOD LIFE フェア」で初公開。

愛媛県今治市で創業95年を迎えるタオルメーカー・楠橋紋織株式会社は、製造過程で水溶性プラスチック(PVA:ポリビニルアルコール)を使用しない、“海を濁さない”新タオルブランド『KUSU | the sea』を立ち上げます
2026年9月25日(金)より東京ビッグサイトで開催される国内最大級のサステナブルライフスタイル展「GOOD LIFE フェア 2026」にて、製品化前の最終プロトタイプ(試作品)セットを数量限定で初公開・先行販売いたします。また会期中には、産地発信のフロントランナーである遠州織物「HUIS」代表・松下昌樹氏との特別対談が実現。繊維の産地・今治の現状やサステナブルなものづくりの未来を語るステージに登壇いたします。
■ ブランド理念:人と自然が互いに育みあう「里海(さとうみ)」の循環へ
私たち楠橋紋織は、瀬戸内海の穏やかな海と豊かな自然に抱かれ、95年の歴史を歩んできました。私たちがものづくりの根底に掲げているのは、「里海」という理念です。
里海とは、原生の自然をそのまま残すことだけを指すのではなく、人が適切に関わり、人と自然が互いに命や豊かさを育み合っていく共生の海を意味します。 ただ自然から恩恵を受け取るだけでなく、ものづくりを通じて海をより豊かに育み、未来へと美しく手渡していく循環をつくること。それこそが、瀬戸内に生きる私たちの使命です。
新ブランド『KUSU | the sea』は、この里海の理念を具現化し、人と海が心地よく共生できる未来を目指して立ち上げられました。
■ 開発背景:創業95年目の「自省」。自社売上No.1の看板商品を手放した理由
1. 「62gの綿のために、29gのプラスチックを流す」という矛盾
楠橋紋織が誇る看板商品であり、自社ブランドでの売上の31%を占めていた無撚糸タオル「わた媛」。綿菓子のように柔らかく、驚くほど軽い極上の肌触りで長年愛されてきたベストセラーです。
しかし、その完成品の重さわずか62gのフェイスタオル1枚を作るために、製造工程で29gもの水溶性プラスチック(PVA)を熱湯で溶かし、工場の排水へと流していました。

タオルの糸は撚り(より)を甘くするほど柔らかくなりますが、引張強度が落ち、通常の方法では織機で織ることができなくなります。この物理的課題を解決したのが、石油由来の水溶性プラスチック「PVA(ポリビニルアルコール)」でした。撚りのない綿をPVAで補強して織り上げ、仕上げにPVAだけを熱湯で溶かし落とす「無撚糸技術」は、タオルのやわらかさを支える大発明でした。
しかし、「水に溶けて透明になれば、無かったことになるのだろうか」。工場の排水処理現場で泡立ち跳ね上がる負荷の数値、そして近年世界中で指摘される水溶性プラスチック(PVA)の環境残留リスクを直視したとき、私たちは「里海」を掲げるメーカーとして立ち止まりました。
「『売れているから』という理由に甘えることなく、育ててくれた瀬戸内に誠実でありたい」
創業95周年の節目に、私たちは会社の屋台骨であった看板製品の廃盤を決断し、海を濁さない新しいものづくりへ舵を切りました。
2. 「溶ける」と「分解」は違う。科学的データが突きつけた現実
水溶性プラスチック(PVA)は一般的に「生分解性」を標榜されますが、自然界での分解には極めて過酷な条件(特化された特定の分解菌、長期の滞留時間、15℃以上の水温など)を必要とします。自然の河川や冷たい海水、酸素の少ない海底泥中では、事実上の難分解性プラスチックと同様に長く環境中に残留することが近年の研究でも報告されています。
「見えないから大丈夫」から、「見えないところまで誠実でありたい」へ。
私たちは、目に見えない液体状のプラスチックを海に預けてきたこれまでの自らの甘えを認め、まずは自社の看板ブランドから、PVAに頼らないものづくりへの本格的な転換を決意しました。
※この決断に至る葛藤や排水現場での現実、科学的データなどの詳細は、楠橋紋織 公式note(https://note.com/kusu1931)にて公開しています。
■ 20年を費やし辿り着いた独自技術「ピュアロールコットン」
魔法のプラスチック(PVA)に頼らず、いかにして織機の強い張力に耐え、かつ心地よい柔らかさを生み出すか。楠橋紋織が20年前から地道に研究を重ねてきたのが「カバーリング技術」でした。
あらゆる繊維を試し、何百通りもの試行錯誤の末に辿り着いた答えは、同じ天然素材である「綿で、綿を支える」ことでした。 細く紡いだ綿糸で、ふわふわの綿の束を絶妙な力加減で包み込んで織り上げる独自の糸「ピュアロールコットン」。
強すぎれば硬くなり、弱すぎれば織機の上でほどけてしまうという針の穴を通すような塩梅を、20年の歳月をかけて確立しました。

製品化に先駆け、拭き心地の好みに合わせた2種類のプロトタイプをご用意しました。プロトタイプは「GOOD LIFE フェア 2026」にて、初披露・先行販売いたします。
・standard(スタンダード): 毎日の暮らしに寄り添う、適度なコシとやわらかさを兼ね備えたバランス設計。(製品化予定価格:税込 1,980円)
・soft(ソフト): 包み込まれるような繊細で素朴なやわらかさを追求した設計。(製品化予定価格:税込 2,420円)
■ 「今治タオル=1社」ではない。約70社のメーカーがひしめく産地からの宣言
日本を代表するタオル産地・愛媛県今治市。「今治タオル」という単一の巨大メーカーが存在するわけではなく、実際は約70社もの独立したメーカーが集まる産地の総称です。
楠橋紋織も自社ブランドだけでなく、他社製品を手掛けるOEMメーカーとしての顔を持っています。だからこそ、私たちの挑戦はまだ「完全」ではありません。自社工場のすべての製造ラインを一晩で変えることはできなくても、まずは自社ブランド『KUSU | the sea』でPVAフリーを実現し、その技術とお取引先への提案を通じて、業界全体の「当たり前」を静かに変えていくこと。
人と海が共生する「里海」の循環を、産地全体へ広げていくことが私たちの使命です。
■ GOOD LIFE フェア 2026 ブース出展・特別企画
①【数量限定300セット】プロトタイプ先行モニター販売
本格発売に先駆け、お客様とともに製品を完成させるユーザー共創プロジェクトとして、2種類の使い心地を比べるモニターセットを会場限定の特別価格で販売いたします。
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セット内容: フェイスタオル 2枚組(standard × 1、soft × 1)
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通常製品化予定価格合計: 4,400円(税込)
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展示会モニター特別価格: 3,000円(税込)
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参加方法: 会場にてご購入後、数回ご使用いただき、公式LINEより使用感アンケートにご協力をお願いいたします。
② 遠州織物「HUIS」代表 松下昌樹氏 × 楠橋紋織 代表 特別対談
産地発信とファンとの共創で絶大な支持を集めるアパレルブランド「HUIS」代表・松下昌樹氏との特別対談が決定いたしました。 繊維産業の構造的課題や、約70社の織元がひしめく今治のリアルな現状、そしてPVAフリーという新たな挑戦に至った意思決定について、両産地の視点から語り合います。
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日時: 2026年9月25日(金)※詳細時間はイベント公式スケジュールをご確認ください
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場所: GOOD LIFE フェア 2026 みらいステージ
■ イベント出展概要
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展示会名称: GOOD LIFE フェア 2026
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会期: 2026年9月25日(金)〜9月27日(日) 10:00〜17:00(初日のみ18:00まで)
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会場: 東京ビッグサイト 西2、3、4ホール(東京都江東区有明3-11-1)
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出展ブース: 2D-72 (KUSU | the sea /楠橋紋織株式会社)
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イベント公式URL: https://goodlife-fair.jp/
■ 会社概要・関連リンク
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会社名: 楠橋紋織株式会社(くすばしもんおり)
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所在地: 〒794-0083 愛媛県今治市宅間甲319
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代表者: 代表取締役 楠橋 功
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創業: 1931年(昭和6年)
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事業内容: タオル製品・寝装品・繊維製品の製造および販売
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ブランド公式サイト:https://www.kusubashi.jp
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公式note:https://note.com/kusu1931
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公式Instagram:https://www.instagram.com/kusubashi_towel/
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