日本アビオメッド、IMPELLA補助循環用ポンプカテーテルの保険収載と販売開始を発表
日本アビオメッド株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:西村栄三、以下「日本アビオメッド」)は、薬物療法抵抗性の心原性ショック等による急性心不全に対して心臓の働きを補助する、「IMPELLA 補助循環用ポンプカテーテル」および「IMPELLA 制御装置」の日本での医療機関向けの発売を2017年9月1日より開始いたしました。
インペラは、世界最小のハートポンプ(※)です。心腔内に留置するポンプカテーテルと制御装置により構成され、順行性血液循環の補助を行います。
薬物療法抵抗性の心原性ショックなどによる急性心不全に対して、開胸手術をせず、経皮的/経血管的にポンプカテーテルを挿入し、左心室内に挿入・留置したポンプカテーテルの吸入部から血液を吸引して、上行大動脈に位置した吐出部から送り出すことにより、順行性の体循環を補助します。
心機能の回復が迅速に求められる患者さんに対し、低侵襲に心筋への負荷を軽減しながら順行性の血流補助を迅速に行うことで、血行動態の改善、心筋の回復をめざすことが可能となります。
※ IMPELLA 2.5: 自社測定方法により(2017年4月現在)
心原性ショックは、心機能が低下し全身に十分な血液及び酸素を送り出せなくなることにより臓器不全を引き起こし、放置すると死に至る病態です。心原性ショックは通常、心不全発症時または心不全発症後に引き起こされる病態です。心不全の10人に一人が心原性ショックを起こし、米国国立心肺血液研究所(NHLBI)によるとそのうち50%の人が死に至ります。
大阪大学大学院医学系研究科 外科学講座心臓血管外科学の澤 芳樹教授は、次のように述べています。
「過去20年間心臓補助循環デバイスでは新しいテクノロジーは出現しませんでした。インペラは急性心不全の治療の新たな選択肢として、米国で普及しており、本邦でも待ち望まれたテクノロジーです。今後はインペラによる心原性ショックなどの急性心不全患者の救命率や治療成績の向上が期待できます。」また循環器医の帝京大学医学部内科(循環器グループ)上妻 謙教授は「急性冠症候群に対する心臓カテーテル治療において心原性ショックを呈する患者は最も病態が悪く、死亡率の高い臨床的に治療が困難な患者です。このたび血行動態改善のみならず左室の負荷低減効果のあるインペラが日本で使用が可能になったことは、常により低侵襲で、より良い臨床成績を目指すインターベンション治療を行う循環器医にとって、大きな力となると思います。インペラが患者さんの心機能の回復の可能性を高めることに期待しています」と述べています。
アビオメッド・インクの社長兼CEO、マイケル・R・ミノーグ(Michael R. Minogue)は次のように述べています。「日本でのインペラの承認および保険償還はアビオメッドにとって大きなマイルストーンとなります。患者さんの治療成績とQOLを向上させ、心機能の回復を図るための、費用対効果の高い新たな治療の選択肢としてインペラを認めていただいた日本のドクターならびに行政当局の方々の多大なるご尽力に感謝申し上げます。」
今後、日本アビオメッドは、インペラが安全かつ適正に使用されるために、本製品の承認条件(※※)として定められている必要な措置および講習を行いながら、本製品を医療機関に提供していきます。
※※ インペラの安全かつ適正な使用にむけて、本製品の承認条件として以下のような措置および講習を行うことが定められています。
1.関連学会と連携の上、適正使用の指針を設け、手技等に関する十分な知識・経験を有するハートチームにより、補助循環治療の実施体制が整った医療機関において本品が用いられるよう、必要な措置を講ずること
2.本品の適正使用の指針が遵守されるよう、ハートチームに対する講習を徹底し、安全性の確保に努めること
3.一定数の症例が集積されるまでの間は、本品を使用する症例全例を対象として、使用成績調査を行い、医薬品医療機器総合機構宛て報告するとともに、必要に応じ適切な措置を講ずること
また関連する10学会・研究会(日本循環器学会、日本心血管インターベンション治療学会、日本心臓病学会、日本心不全学会、日本人工臓器学会、日本集中治療医学会、日本小児循環器学会、日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会、日本経皮的心肺補助研究会)より構成された「補助人工心臓治療関連学会協議会 インペラ部会」(http://j-pvad.jp/)が設置され、「インペラの適正使用に係る体制などの基準」の策定とともに、施設要件への適合とインペラ実施症例全例の登録(レジストリ)への参加などを条件に導入施設の認定、さらにレジストリのデータを活用して、症例のモニタリングや検証、それらに基づく指導を通じて、適正な使用の普及を図って行くこととなっており、日本アビオメッドとしても常に密接な連携を図っていきます。
「Impella」製品情報
(品目2)本品は、専用のカテーテル式の血液ポンプの制御及び留置位置の監視並びに専用のパージ用セットの流量制御を行う体外式の制御装置である
医療機器のクラス分類:(品目1)クラスⅣ、(品目2)クラスⅢ
保険医療材料請求区分:(品目1)193 補助循環用ポンプカテーテル
保険償還価格:(品目1)2,590,000円
製造販売承認日:2016年9月27日
発売日:2017年9月1日
販売会社:日本アビオメッド株式会社
アビオメッド・インクについて
米国マサチューセッツ州ダンバースに本社を置くアビオメッド・インクは、補助循環デバイスのリーディングカンパニーです。当社の製品は、血行動態を改善し、心臓のポンプ機能を補助することで心筋の負担を軽減し、その回復を目指しています。さらに米国FDAの承認ならびに欧州のCEマーク認証取得を含む詳しい情報については、アビオメッド・インクのウェブサイト(www.abiomed.com)をご参照ください。
薬物療法抵抗性の心原性ショックなどによる急性心不全に対して、開胸手術をせず、経皮的/経血管的にポンプカテーテルを挿入し、左心室内に挿入・留置したポンプカテーテルの吸入部から血液を吸引して、上行大動脈に位置した吐出部から送り出すことにより、順行性の体循環を補助します。
心機能の回復が迅速に求められる患者さんに対し、低侵襲に心筋への負荷を軽減しながら順行性の血流補助を迅速に行うことで、血行動態の改善、心筋の回復をめざすことが可能となります。
※ IMPELLA 2.5: 自社測定方法により(2017年4月現在)
心原性ショックは、心機能が低下し全身に十分な血液及び酸素を送り出せなくなることにより臓器不全を引き起こし、放置すると死に至る病態です。心原性ショックは通常、心不全発症時または心不全発症後に引き起こされる病態です。心不全の10人に一人が心原性ショックを起こし、米国国立心肺血液研究所(NHLBI)によるとそのうち50%の人が死に至ります。
大阪大学大学院医学系研究科 外科学講座心臓血管外科学の澤 芳樹教授は、次のように述べています。
「過去20年間心臓補助循環デバイスでは新しいテクノロジーは出現しませんでした。インペラは急性心不全の治療の新たな選択肢として、米国で普及しており、本邦でも待ち望まれたテクノロジーです。今後はインペラによる心原性ショックなどの急性心不全患者の救命率や治療成績の向上が期待できます。」また循環器医の帝京大学医学部内科(循環器グループ)上妻 謙教授は「急性冠症候群に対する心臓カテーテル治療において心原性ショックを呈する患者は最も病態が悪く、死亡率の高い臨床的に治療が困難な患者です。このたび血行動態改善のみならず左室の負荷低減効果のあるインペラが日本で使用が可能になったことは、常により低侵襲で、より良い臨床成績を目指すインターベンション治療を行う循環器医にとって、大きな力となると思います。インペラが患者さんの心機能の回復の可能性を高めることに期待しています」と述べています。
アビオメッド・インクの社長兼CEO、マイケル・R・ミノーグ(Michael R. Minogue)は次のように述べています。「日本でのインペラの承認および保険償還はアビオメッドにとって大きなマイルストーンとなります。患者さんの治療成績とQOLを向上させ、心機能の回復を図るための、費用対効果の高い新たな治療の選択肢としてインペラを認めていただいた日本のドクターならびに行政当局の方々の多大なるご尽力に感謝申し上げます。」
今後、日本アビオメッドは、インペラが安全かつ適正に使用されるために、本製品の承認条件(※※)として定められている必要な措置および講習を行いながら、本製品を医療機関に提供していきます。
※※ インペラの安全かつ適正な使用にむけて、本製品の承認条件として以下のような措置および講習を行うことが定められています。
1.関連学会と連携の上、適正使用の指針を設け、手技等に関する十分な知識・経験を有するハートチームにより、補助循環治療の実施体制が整った医療機関において本品が用いられるよう、必要な措置を講ずること
2.本品の適正使用の指針が遵守されるよう、ハートチームに対する講習を徹底し、安全性の確保に努めること
3.一定数の症例が集積されるまでの間は、本品を使用する症例全例を対象として、使用成績調査を行い、医薬品医療機器総合機構宛て報告するとともに、必要に応じ適切な措置を講ずること
また関連する10学会・研究会(日本循環器学会、日本心血管インターベンション治療学会、日本心臓病学会、日本心不全学会、日本人工臓器学会、日本集中治療医学会、日本小児循環器学会、日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会、日本経皮的心肺補助研究会)より構成された「補助人工心臓治療関連学会協議会 インペラ部会」(http://j-pvad.jp/)が設置され、「インペラの適正使用に係る体制などの基準」の策定とともに、施設要件への適合とインペラ実施症例全例の登録(レジストリ)への参加などを条件に導入施設の認定、さらにレジストリのデータを活用して、症例のモニタリングや検証、それらに基づく指導を通じて、適正な使用の普及を図って行くこととなっており、日本アビオメッドとしても常に密接な連携を図っていきます。
「Impella」製品情報
製品名:
(品目1)「IMPELLA 補助循環用ポンプカテーテル」
(品目2)「IMPELLA 制御装置」
一般名:
(品目1)循環補助用心内留置型ポンプカテーテル
(品目2)循環補助用心内留置型ポンプカテーテル用制御装置(いずれも新設)
使用目的・効果:
(品目2)本品は、専用のカテーテル式の血液ポンプの制御及び留置位置の監視並びに専用のパージ用セットの流量制御を行う体外式の制御装置である
医療機器のクラス分類:(品目1)クラスⅣ、(品目2)クラスⅢ
保険医療材料請求区分:(品目1)193 補助循環用ポンプカテーテル
保険償還価格:(品目1)2,590,000円
製造販売承認日:2016年9月27日
発売日:2017年9月1日
販売会社:日本アビオメッド株式会社
アビオメッド・インクについて
米国マサチューセッツ州ダンバースに本社を置くアビオメッド・インクは、補助循環デバイスのリーディングカンパニーです。当社の製品は、血行動態を改善し、心臓のポンプ機能を補助することで心筋の負担を軽減し、その回復を目指しています。さらに米国FDAの承認ならびに欧州のCEマーク認証取得を含む詳しい情報については、アビオメッド・インクのウェブサイト(www.abiomed.com)をご参照ください。
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