ボランティア・シンポジウム「2020年東京大会を動かすボランティア」開催報告レポート
この度、日本財団ボランティアサポートセンター(以下、ボラサポ)は、2020年東京大会に向けたボランティア気運醸成事業の一環として、ボランティア・シンポジウム「2020年東京大会を動かすボランティア」を開催いたしました。
本シンポジウムの目的は、企業の社員ボランティアへの期待と取り組み内容を共有することにより、企業内における「ボランティアに参加しやすい環境」を醸成すること、平昌大会におけるボランティアの視察内容の報告を踏まえ2020年東京大会への提言を行うことの主な2つです。
次に、企業の取り組み紹介では、東京2020大会のスポンサーであり、社員のボランティア活動への参加を積極的に推奨している3社の代表者にご登壇いただき、パネルディカッション形式で、各社の取り組み事例をご紹介いただきました。
大川 誠 スポーツ事業開発室 業務推進部(東京2020オリンピック・パラリンピック担当) 課長
東日本大震災にて約100人の社員がボランティアを行ったことをきっかけとして、2017年度よりスポーツボランティア研修やボランティアの募集などを本格的に開始しました。ラグビーワールドカップ2019や東京2020大会を経て、2020年以降もボランティア文化が社会に残るよう貢献していきたいと考えています。
松崎 勝彦 オリンピック・パラリンピック推進部 東京2020推進担当 課長
社員一人ひとりのマインド醸成を目的に、ボランティア活動への関わりが中期経営計画に明示されています。「Play, Support」をスローガンに、これまでに約4,000人がスポーツボランティアに参加しており、アスリートの支援等を通じて相互扶助の精神に通じる「支え合うこと」の大切さを日本中へ拡げていきたいです。
青木 一史 東京オリンピック・パラリンピック推進本部 集まろうぜ。グループ マネージャー
社会貢献活動 「NEC Make-a-Difference Drive(NMDD)」には、年間で35,000名を超すNECグループ社員が参加しています。東京2020大会を契機に、知る・学ぶ、行動する場を提供することで新たな社員の社会参加を促し、2020年以降のレガシーとしてボランティア文化の定着を目指していきたいと思います。
ファシリテーター:相原 正道 大阪経済大学 教授
続いて、平昌オリンピック・パラリンピックで実際にボランティアとして参加した3名の方にご登壇いただき、活動の実態や活動を通じて感じたことなどをお話いただきました。
ピョンチャンオリンピック・パラリンピックでは、「2018平昌冬季オリンピック広報館」での案内をしました。平昌大会では、障害のあるボランティアは非常に少なかったので、東京大会は、障害のある人も参加しやすい大会であってほしいです。障害がある人もぜひ積極的にボランティアに応募してください。
平昌大会のボランティアの多くは学生でした。現場では自分で判断しなければならない場面も多く、また、英語、韓国語、日本語が話せたことも業務に役立ちました。東京大会では、企業がボランティア休暇を導入するなどをして、社会経験のある人がもっと参加できるようになっていてほしいです。
キム・ドンウ Kim Dongwoo (大学生)
平昌パラリンピックでは、パラリンピック・ファミリー・アシスタントとして国際および日本パラリンピック委員会の関係者などをサポートする業務を行いました。世界中の様々な人たちと直接会って話が出来たことはとても良い経験になりました。どんな業務に就いても英語が必要であることを実感しました。
ファシリテーター:二宮雅也 日本財団ボランティアサポートセンター 参与 文教大学 准教授
最後に、上記2つのディスカッションを踏まえ、2020年東京大会に向け、11万人を超えるボランティアとともに大会を成功に導くために今、我々に何ができるのか、どんな準備をする必要があるのかを、東京2020組織委員会「ボランティア検討委員会」委員でもある二宮雅也氏からお話いただきました。提言は、①大会を楽しむ ②出会いを楽しむ ③可能性を感じる ④ボランティアレガシーの構築 の4項目から成り立っています。
何かを「支える」活動には、その苦労とともにそこでしか味わうことのできない満足感や達成感そして感動があります。大会・都市ボランティアの立場から、オリンピック・パラリンピックそのものを全力で楽しみ、大会との一体感を味わい、ボランティアとしての経験が「誇り」となるよう活動をサポートします。
②出会いを楽しむ
世界中から集結するボランティアとの出会い、一緒に仲間と活動する中で形成される「絆」はかけがえのないものです。また、世界中から来日する観客や選手とのコミュニケーションは、出会いの素晴らしさを体感することになるでしょう。ボランティアが大会を通じ、さまざまな「出会い」を楽しめるようコミュニケーションの場の構築を図ります。
③可能性を感じる
大会を支えるボランティアは、性別や年齢、国籍や障害の有無に関わらず、多様な人々によって構成されます。それぞれの強みを活かした活動は、現場で経験するさまざまな困難を乗り越えることへと繋がります。ボランティアが「多様な一人一人が輝く姿を知る」ことを通じて未来を想像(創造)できるよう、ダイバーシティ&インクルージョンを推進します。
④ボランティアレガシーの構築
日本社会では今日もさまざまな領域で多くのボランティアが活躍しています。しかし、その認識は必ずしも十分とは言えません。11万人以上が活躍する東京大会のボランティアを通じてボランティア理解が進むともに、ボランティア文化が醸成されるようボランティアサポートに取り組みます。
本シンポジウムのコラムをボラサポ公式サイトに掲載予定です。そちらも併せてご覧ください。
ボラサポ公式サイト:https://www.volasapo.tokyo/
#2年後の夏 ボランティア応募促進ムービー:https://youtu.be/plMRjLOepEI
日本財団ボランティアサポートセンターは、2017年6月に東京2020組織委員会と日本財団が締結したボランティアの連携・協力に関する協定に基づき、ボランティア育成を通じた東京2020大会の成功とボランティア文化の醸成を目的として、当該協力に係る事業を実施する団体として設立されました。
ボラサポは、スポーツボランティアや障害者スポーツ、障害者理解等に関する専門知識、ノウハウ、ネットワーク、経験等を集約させ、東京2020組織委員会が行うボランティア運営に協力することで、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の気運を醸成しつつ大会成功へ導きます。
また、大会を支える11万人を超えるボランティアが、人とのつながりの中から充実感や喜びを感じることを通じて、大会終了後も日常的に様々な分野でボランティア活動に参加出来るようボランティア文化の醸成を目指しています。
本シンポジウムの目的は、企業の社員ボランティアへの期待と取り組み内容を共有することにより、企業内における「ボランティアに参加しやすい環境」を醸成すること、平昌大会におけるボランティアの視察内容の報告を踏まえ2020年東京大会への提言を行うことの主な2つです。
シンポジウムの冒頭に、日本財団 笹川陽平会長より「ボランティアは2020東京オリンピック・パラリンピックを動かす原動力となる重要な役割を担います。我々は成功の鍵となる環境を作って行きます。」と挨拶がありました。
次に、企業の取り組み紹介では、東京2020大会のスポンサーであり、社員のボランティア活動への参加を積極的に推奨している3社の代表者にご登壇いただき、パネルディカッション形式で、各社の取り組み事例をご紹介いただきました。
- 企業の取り組み紹介パネルディスカッション内容(一部抜粋)
凸版印刷株式会社
大川 誠 スポーツ事業開発室 業務推進部(東京2020オリンピック・パラリンピック担当) 課長
東日本大震災にて約100人の社員がボランティアを行ったことをきっかけとして、2017年度よりスポーツボランティア研修やボランティアの募集などを本格的に開始しました。ラグビーワールドカップ2019や東京2020大会を経て、2020年以降もボランティア文化が社会に残るよう貢献していきたいと考えています。
日本生命相互会社
松崎 勝彦 オリンピック・パラリンピック推進部 東京2020推進担当 課長
社員一人ひとりのマインド醸成を目的に、ボランティア活動への関わりが中期経営計画に明示されています。「Play, Support」をスローガンに、これまでに約4,000人がスポーツボランティアに参加しており、アスリートの支援等を通じて相互扶助の精神に通じる「支え合うこと」の大切さを日本中へ拡げていきたいです。
日本電気株式会社(NEC)
青木 一史 東京オリンピック・パラリンピック推進本部 集まろうぜ。グループ マネージャー
社会貢献活動 「NEC Make-a-Difference Drive(NMDD)」には、年間で35,000名を超すNECグループ社員が参加しています。東京2020大会を契機に、知る・学ぶ、行動する場を提供することで新たな社員の社会参加を促し、2020年以降のレガシーとしてボランティア文化の定着を目指していきたいと思います。
ファシリテーター:相原 正道 大阪経済大学 教授
続いて、平昌オリンピック・パラリンピックで実際にボランティアとして参加した3名の方にご登壇いただき、活動の実態や活動を通じて感じたことなどをお話いただきました。
- 平昌大会ボランティアによるクロストーク内容(一部抜粋)
クォン・ヒョヌ Kwon Hyeon Woo (大学生/車いすユーザー)
ピョンチャンオリンピック・パラリンピックでは、「2018平昌冬季オリンピック広報館」での案内をしました。平昌大会では、障害のあるボランティアは非常に少なかったので、東京大会は、障害のある人も参加しやすい大会であってほしいです。障害がある人もぜひ積極的にボランティアに応募してください。
玉置 志帆 (会社員)
平昌大会のボランティアの多くは学生でした。現場では自分で判断しなければならない場面も多く、また、英語、韓国語、日本語が話せたことも業務に役立ちました。東京大会では、企業がボランティア休暇を導入するなどをして、社会経験のある人がもっと参加できるようになっていてほしいです。
キム・ドンウ Kim Dongwoo (大学生)
平昌パラリンピックでは、パラリンピック・ファミリー・アシスタントとして国際および日本パラリンピック委員会の関係者などをサポートする業務を行いました。世界中の様々な人たちと直接会って話が出来たことはとても良い経験になりました。どんな業務に就いても英語が必要であることを実感しました。
ファシリテーター:二宮雅也 日本財団ボランティアサポートセンター 参与 文教大学 准教授
最後に、上記2つのディスカッションを踏まえ、2020年東京大会に向け、11万人を超えるボランティアとともに大会を成功に導くために今、我々に何ができるのか、どんな準備をする必要があるのかを、東京2020組織委員会「ボランティア検討委員会」委員でもある二宮雅也氏からお話いただきました。提言は、①大会を楽しむ ②出会いを楽しむ ③可能性を感じる ④ボランティアレガシーの構築 の4項目から成り立っています。
①大会を楽しむ
何かを「支える」活動には、その苦労とともにそこでしか味わうことのできない満足感や達成感そして感動があります。大会・都市ボランティアの立場から、オリンピック・パラリンピックそのものを全力で楽しみ、大会との一体感を味わい、ボランティアとしての経験が「誇り」となるよう活動をサポートします。
②出会いを楽しむ
世界中から集結するボランティアとの出会い、一緒に仲間と活動する中で形成される「絆」はかけがえのないものです。また、世界中から来日する観客や選手とのコミュニケーションは、出会いの素晴らしさを体感することになるでしょう。ボランティアが大会を通じ、さまざまな「出会い」を楽しめるようコミュニケーションの場の構築を図ります。
③可能性を感じる
大会を支えるボランティアは、性別や年齢、国籍や障害の有無に関わらず、多様な人々によって構成されます。それぞれの強みを活かした活動は、現場で経験するさまざまな困難を乗り越えることへと繋がります。ボランティアが「多様な一人一人が輝く姿を知る」ことを通じて未来を想像(創造)できるよう、ダイバーシティ&インクルージョンを推進します。
④ボランティアレガシーの構築
日本社会では今日もさまざまな領域で多くのボランティアが活躍しています。しかし、その認識は必ずしも十分とは言えません。11万人以上が活躍する東京大会のボランティアを通じてボランティア理解が進むともに、ボランティア文化が醸成されるようボランティアサポートに取り組みます。
本シンポジウムのコラムをボラサポ公式サイトに掲載予定です。そちらも併せてご覧ください。
ボラサポ公式サイト:https://www.volasapo.tokyo/
#2年後の夏 ボランティア応募促進ムービー:https://youtu.be/plMRjLOepEI
【ボラサポとは】
日本財団ボランティアサポートセンターは、2017年6月に東京2020組織委員会と日本財団が締結したボランティアの連携・協力に関する協定に基づき、ボランティア育成を通じた東京2020大会の成功とボランティア文化の醸成を目的として、当該協力に係る事業を実施する団体として設立されました。
ボラサポは、スポーツボランティアや障害者スポーツ、障害者理解等に関する専門知識、ノウハウ、ネットワーク、経験等を集約させ、東京2020組織委員会が行うボランティア運営に協力することで、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の気運を醸成しつつ大会成功へ導きます。
また、大会を支える11万人を超えるボランティアが、人とのつながりの中から充実感や喜びを感じることを通じて、大会終了後も日常的に様々な分野でボランティア活動に参加出来るようボランティア文化の醸成を目指しています。
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