北欧の世界観にある「Hygge(ヒュッゲ)」をとり入れた三重県いなべ市「宇賀渓」に建設される「Hygge Circles Ugakei」のキャンプ施設の実施設計がキックオフ!
Circularity / サーキュラリティが表す循環、転回、自己完結など様々な要素が重なり合うCircleモチーフを積極的に取り入れ設計のコンセプトとしている。
デンマーク建築設計事務所であるThird Nature(代表:Flemming Rafn Thomsen)、日本・デンマーク・イギリスの構造設計事務所Structured Environment(代表:Alan Burden)、デンマーク建築環境維持継続性設計事務所Henrik Innovation(代表:Henrik Sørensen)とデンマークで活躍する日本人建築家 勝目雅裕氏 の日本とデンマークの共同チームが三重県いなべ市で行われた宇賀渓キャンプ場プロポーザルで最適提案者に選出され、主催者であるいなべ市とアウトドアグッズメーカーノルディスクジャパンと共に、2021年3月に開業する「Hygge Circles Ugakei by Nordisk」プロジェクトを始動させた。
敷地は長年キャンプ場として利用されている宇賀渓の登山口に位置している。寿命になった既存の施設を解体した後サステナブル建築をベースとしながら新しい施設を施工する。設計チームが常に重視しているサーキュラリティ(循環、回転、自己完結)というテーマをこの施設設計に積極的に適応した上、もう一つ中心に設けたテーマである「ヒュッゲ」(デンマーク語hygge:居心地よさ、一緒に楽しみあうなどを意味する)を取り入れながら現在設計を進めている。
大昔の文明に栄えた集落はよく円型を利用しながら自然資源を大切にしていた。円は日常から目立つ民衆的・歓迎的な形であり、自然循環のモチーフでもあるので宇賀渓のデザインに積極的に取り入れた。自然とエコロジーの観照感を育みながらコミュニティ感を強める狙いも円を利用した理由である。
ヒュッゲという概念は簡単に定義できない。無理やりに産み出すことはできないし、複雑で儚いものである。同時に単純で皆がすぐ感じることである。言葉の由来は古代北欧語の「Hygga (フッガ)」= togetherness (一緒性)と「Hyggja(ヒュッギア)」= reflection (感想、考慮)からである。設計チームが今回の案でこの二つの概念を来場者の教育体験に取り入れようと取り組んでいる。
人間が大自然の中にいるとストレスが解消され、ムードが改善され、人体が直接的に自然を味わえる。この案では自然の力を建築とランドスケープを通じて皆が一緒にヒュッゲを体験できるような場所となるだろう。
4つのデザインテーマ
日常的な一緒性
ヒュッゲ概念から生まれる活性的・社交的なキャンプ体験を来場者、近隣者、所員に提供する。
誰も置き去りにしない
キャンプ場の施設が利用者のだれでもサステナビリティを保ちながら利用できるようにする。国連のSDGsという目標 (Sustainable Development Goals=国際社会共通の持続可能な開発目標)を積極的に設計に取り入れる。
自然の中で健康的に
来場者が自然の中で多面的なアクティヴィティに参加できるように計画した。
足跡を残さない
自然環境や気象への影響を最小限になるように設計した。利用する資源はすべて無毒性・維持継続できるものである。
www.structuredenvironment.com
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