薩摩切子・江戸切子が進化した「手磨き」のモダニズムカット、夏の彩 切子モダニズム展開催
7月6日(火)から24日(土)、アートスペース・ツクヨミにて
会期/ 7月6日(火)〜24日(土)
(12:00~19:00)
会場/ アートスペース・ツクヨミ
住所/ 福岡市中央区大名1丁目10-5 サリナス大名2F
主催/ 株式会社Gatou
(12:00~19:00)
会場/ アートスペース・ツクヨミ
住所/ 福岡市中央区大名1丁目10-5 サリナス大名2F
主催/ 株式会社Gatou
時代の中での立ち位置を意識し活動するアート集団の株式会社Gatouは、
7月6日(火)から24日(土)の間、アートスペース・ツクヨミにて「夏の彩 切子モダニズム展」を開催いたします。
薩摩切子・江戸切子が進化したモダニズムカットは鋭いエッジと輝きにこだわった「手磨き」切子の美しさを追求した、名工 高橋太久美氏と5人のクリエイターの作品が盛夏に涼の彩を添えます。
【出品作家】
高橋太久美 たきのさゆり 辻原夕見
滝下浩子 西眞り子 西村めぐみ
切子ガラスとは?日本のカットガラスは大阪から始まった
「切子」とは、カットグラス(表面に文様を刻み込んだガラス)の和名です。日本には「江戸切子」「薩摩切子」の二つの伝統的なガラス工芸があります。
「切子」の始まりは江戸時代に長崎をへて大阪に伝わった「カットグラス」が江戸で「江戸切子」として花開き、その後、薩摩藩が藩の事業として切子ガラスに取り組み「薩摩切子」が誕生しました。
江戸切子とは
当時の江戸切子は、江戸の町にあったいくつもの小さな工房で作られました。無色透明のガラスに職人の手で丹念なカットが施されています。そして高い屈折率を持つ鉛ガラスで作られているため、光を当てるとまるでプリズムのように虹色の光を生み出します。
薩摩切子とは
薩摩切子(さつまきりこ)は、薩摩藩が幕末から明治初頭にかけて生産した切子ガラスです。長崎から伝わった切子は初め大阪で作られ、やがて江戸に伝わり江戸切子として花咲きました。さらにその影響を受け、厚被せの色ガラスに切子加工された薩摩切子が誕生し、その高い技術は世界的にも知られています。28代藩主 島津斉彬は切子を藩の重要産業として力を入れていましたが、文久三年(1863年)の薩英戦争で薩摩切子は一瞬にして廃絶したのです。当時作られた薩摩切子は現在150あまり見つかっており、サントリー美術館などに百数点が保管されています。
薩摩切子の特徴「ぼかし」
薩摩切子の大きな特徴は削られた面に現れる「ぼかし」です。透明なガラスの上に色ガラスを被せて作る「色被せガラス」。それは当時、全国で唯一薩摩藩だけが持っていた技術でした。分厚い色ガラスの層を削ると色の層が下に行くほど薄くなり「ぼかし」ができるのです。そしてぼかしとともに大きく深いカットも薩摩切子の特徴です。
高橋太久美と薩摩切子の復元 そして「モダニズムカット」へ
途絶えた薩摩切子でしたが、1975年頃、大阪に存在したガラス問屋のカメイガラスで由利精助氏が中心となり薩摩切子の復元が始まりました。高橋太久美は1980頃から氏の指導を受け、2年後、薩摩切子復元の仕事に参加しました。以後カメイガラスが廃業するまでの1997年ごろまで薩摩切子に携わってきました。
薩摩切子は「色」の部分が厚く大変見難く、高度な技術がもとめられます。復元に携わった一人、高橋太久美氏はその技術を活かしモダニズムカットを生み出しました。
たくみ工房・「手磨き」のこだわり
カットされたガラスを磨く工程で海外生産のカットガラス等は通常「酸磨き」という薬品処理でガラスの表面を溶かして艶を出しますが、たくみ工房ではコルク盤や木盤を使った伝統的な手磨きを行なっています。時間はかかりますが、カット面のシャープさ、輝きがより美しく仕上がります。
新時代切子作家の誕生へ
「アートスペース ツクヨミ」
アートスペース兼バーとして、2019年大名にオープン。
BAR「月みちるBAR」をメインに夜間営業が中心でしたが、終息の見えないコロナ禍の2021年7月よりニューノーマル時代に向けた新たなBARスタイルとして、昼間オープンのアートギャラリーに力を入れています。話題のバンクシー展が開催されるユナイテッドラボの向かい側にあり、大名地区の新しいアートスポットとして注目されています。
株式会社Gatou (Gatou art claft)
九州・太宰府から日本各地で現代作家の工芸品を中心に展示会の企画開催、販売を行なっています。伝統工芸の良さ知ってもらうため博多人形や博多織のワークショップなども行います。コロナ禍の2020年は博多人形「もしろう人形 妖怪アマビエ」を発売するなど、時代の中での立ち位置を意識し活動するアート集団です。
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